back numberの『ユーモア』で炸裂するback numberのユーモアについて

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back numberの楽曲をたくさん聴いてきたファンであれば、back numberの見え方って人それぞれ違うと思う。

あの曲が好きとか。

あの歌が刺さったとか。

ああいう一面が好きとか。

あのライブパフォーマンスが良かったとか。

ファンごとに「推し」のポイントが違うので、back numberの見え方や捉え方も人それぞれ異なるのだと思うのだ。

でも、もう少しライトにback numberのことを捉えている人からすると、わりと一面性に見えてしまっているのかなと思うし、きっと失恋ソングばっかり歌ってきたバンドというイメージが強いと思うのだ。

歌に出てくる主人公は、いつも三枚目。

わりと女々しめの主人公が登場して、歯痒い恋の模様を描くバンド。

back numberに、そういうイメージを持っている人って、多いと思うのだ。

なので、喜怒哀楽でいえば、「哀」のイメージの楽曲が多いとも思うのである。

ただ、back number=女々しい恋を歌うバンドであり、喜怒哀楽でいえば、「哀」を歌うバンド、という尺度だけで捉えるのはもう古いよなーと思うのだ。

『ユーモア』というアルバムを聴くと、改めてそういうことを感じてしまう。

「水平線」が軸になったアルバム

というのも、『ユーモア』というタイトルに現れているとおり、今作のback numberが表現している感情はいつもとちょっと違う。

『ユーモア』というタイトルに込められている想いのひとつとして、クスっと笑えるような楽しい瞬間を見つけるような眼差しが込めれている。

アルバムのハイライトになるのは、「水平線」という楽曲。

この歌は別にクスっと笑えるようなものはないが、コロナによって競技もインターハイもできなくなってしまって心が折れそうになっている選手たちに寄り添った歌になっており、今までのback numberの楽曲で描いてきたものとは異なる寄り添い方がそこにある。

そんな「水平線」を出発点として、『ユーモア』というアルバムは作られているのだ。

なので、不思議とアルバムの中で見えてくる色合いも様々なのである。

なにより、楽曲を聴いていると、”自分”が軸になって語られることが多かったback numberの楽曲とは違い、他者に対してのそっとしたら”寄り添い”のニオイを自分は強く感じたのである。

それが結果、back numberの持つユーモアを輝かせているのかなーなんてことを思うのである。

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個人的に思うback numberのユーモア

ところで、自分は『ユーモア』を聴いて感じたとき、ああ、これはback numberのユーモアが炸裂しているなあ・・・・と感じた部分を書いてみたい。

 

自分がユーモアを強く感じたのは、曲の流れ。

1. 秘密のキス
2. 怪盗
3. アイラブユー
4. ゴールデンアワー
5. 黄色
6. 添い寝チャンスは突然に
7. Silent Journey in Tokyo
8. エメラルド
9. ベルベットの詩
10. 赤い花火
11. ヒーロースーツ
12. 水平線

このアルバムは上記のような並びになっているが、これが面白いのだ。

どういうことか説明してみよう。

まず、冒頭の「秘密のキス」はバラード調のナンバーである。

わりとアルバムの冒頭って、インスト系の楽曲か、短い尺の楽曲か、アップテンポの楽曲が多いと思うんだけど、back numberはいきなりback numberらしいバラードを披露するのだ。

これって、back numberらしいユーモアだなあと勝手に感じた。

しかも、そこからの流れが面白い。

次の「怪盗」は疾走感のあるアップテンポなナンバー、その次の「アイラブユー」はもっとど真ん中なバラード、その次の「ゴールデンアワー」はソリッド強めのロックチューン。

そして、その次の「黄色」はまたしっとりめのナンバーで、その次の「添い寝チャンスは突然に」は疾走感のあるナンバー。しかも短い楽曲なのである。

この振れ幅、面白すぎると思う。

しっとりになったかと思ったら、ゴリゴリ。

ゴリゴリにスイッチが入ったかと思えば、すぐにしっとり。

しかも、突然尺の短い曲に突入したりもする。

この自在な緩急に、自分は途方もなくback numberらしいユーモアを覚えたのである。

他のバンドなら、アルバムの流れをあんまりこういうふうにしないと思うのだ。

普通は序盤は疾走感のある曲を固めて、終盤にかけてバラードを揃えるように思う。

でも、back numberはそういうことをしない。

アルバムの中で、どこまでも自由に楽曲を展開させていく。

そして、このように多種多様な楽曲に触れていく中で、こんなことも思うのだ。

back numberって一面で語られがちなバンドであるけど、まったく一面で語ることができないバンドだよなーと。

『ユーモア』というアルバムを聴いて、改めてそんなことを思ったのである。

まとめに替えて

『ユーモア』の上っ面の感想になってしまったけれど、なんか『ユーモア』ってアルバム、面白そうと思ってもらえたらなーと思って、最初に聴いたときのざっくりとした感想を書いてみた。

ちなみに自分が好きな歌は、「秘密のキス」。

なんだかんだであまりにもメロディーが美しくて、聴き惚れてしまう。

こういうメロディーの美しさって、back numberの真骨頂のひとつだよなーと思っていて、アルバムの中でも好きな一曲になっている次第。

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