THE ORAL CIGARETTES「Red Criminal」の新曲がかっこいい

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キャリアを重ねると、どうしてもバンドに抱きがちな感情がある。

昔の新曲の方が好みだった、というそういう類の感情。

特にインディーズ時代からそのバンドのことを知っていて、荒削りだったインディーズ時代の楽曲が好きだと抱きがちな感情だと思う。

キャリアを重ねるごとに変化が大きいバンドだと、より強くそういう感情を抱きがちである。

でも、リリースした最新曲で、ふいにそんな感情を木っ端微塵にぶっつぶされることがある。

ノスタルジーの対象になりそうな要素を粉砕して、今だからこそ生み出せる圧倒的なかっこよさの前にひれ伏するしかない感じを受けるのだ。

THE ORAL CIGARETTESの「Red Criminal」が、まさしくそういうかっこよさに包まれた楽曲だと思うのだ。

というよりも、こういうオーラルを待ってました感が個人的には、とても強い。

ロックバンドとしてのTHE ORAL CIGARETTESのかっこよさ。

しかも、単なるかっこいいという言葉に収斂するんじゃなくて、ちょっと闇のスパイスが眩している感じ。

THE ORAL CIGARETTESの音楽をお寿司に例えるとしたら、ロック性がネタで、闇感がわさびなのではないかと勝手に思っている。

そんな楽曲が爆誕したわけだ。

・・・・・・・前口上が長くなってしまった。

なぜ、THE ORAL CIGARETTESの「Red Criminal」がかっこいいのか。

この記事では、そのことについて書いていきたい。

かっこいい理由

闇感

なんだふざけているのか。

そう思われるかもしれないが、THE ORAL CIGARETTESって他のメジャーなロックフェスに出るバンドと少し趣が違う。

それこそONAKAMAでみていくと、フォーリミやブルエンは光の存在感が強いバンドである。

ストレートな言葉だったり、青春感みたいなものがサマになるバンドだと思うのだ。

そこと比べた時、オーラルは影の要素を楽曲の中に忍ばせる。

黒色のビジュアルが印象的ということもあるし、歌の中の言葉のチョイスも独特だったりするし。

別に楽曲を作るにあたって<闇>の量を意識しているわけではないだろうが、個人的に楽曲を聴いている印象として、そんなことを思うわけだ。

で。

そう考えたとき、「Red Criminal」は、ほんとに闇スパイス具合が絶妙にちょうど良いのだ。

ロックバンドとしてのTHE ORAL CIGARETTESが全面に出ていて、楽曲のドライブ感が炸裂している。

でも、そのロックは軽くなくて。

エッジが効いていて、どことなく重たさがある。

そういう絶妙なロック性を覚えるわけだ。

そういうTHE ORAL CIGARETTESのサウンドが持つ質感を端的な言葉で述べると、自分的には<闇感>という言葉に落ち着くのである。

「Red Criminal」は、その闇感が絶妙に良くて、ぐっと惹かれるのだ。

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躍動するサウンド

近年、THE ORAL CIGARETTESはチャレンジする音楽の幅を広げている。

ヒップホップ的な文脈だったり、ダンス・ミュージックに近いエッセンスの楽曲を放つことも増えていった。

もちろん、それはそれでTHE ORAL CIGARETTESならではの音楽になっているわけだが、冒頭にも書いたように<あの頃のオーラルが好き>という気持ちがあると、今の変化がどことなく比較対象として目の前に現れるのだ。

そんなタイミングでリリースされた紛いなきTHE ORAL CIGARETTESのロックナンバー。

TV番組で楽曲を披露した際、ギターを持って躍動する演奏をする山中拓也をみて、やっぱりこの人にはギターを弾きながら歌う姿がよく似合うと思ったものである。

何より、ギターの弾き方がかっこいい。

某音楽番組では冒頭でギターを回転(?)させるというパフォーマンスを繰り広げ、歌う部分のパフォーマンス以外でもたくさんの見せ場を作っている。

ただ楽曲を聴いていると、こんなことも思う。

変な言い方かもしれないが、ここ最近のオーラルはロック以外の音楽ともしっかり向き合ってきたからこそ、ここにきてロック・バンドとしてのTHE ORAL CIGARETTESが鮮やかに放たれんじゃないか、と。

ドラムのビートメイクやベースの存在感の出し方、ギターの音色とリフの運び方。

今までのオーラルらしさの印象を与えつつも、明らかに演奏力を増したバンドだからこその躍動あるアンサンブルが放たれている。

聴いている以上に色んな引き出しが増えて、色んなパターンを思考しながら「Red Criminal」という楽曲を作ったからこその高揚感を思うわけだ。

つまり、ここにきて放たれるべく放たれたロックサウンドだったとも言えるのかなーなんて思うわけだ。

サビに向かってのテンションのあがりかたや、イントロなどでうにゅうにゅした音で存在感をみせるギター。

合わせて、イントロにて荘厳な感じのするコーラスが聴こてくる感じも良いし、サビでいくつもの山中を声を重ねている感じも良い。

そのひとつひとつがオーラルの絶妙な闇感を形作り、オーラルにしか生み出せないロックのかっこよさを感じさせるのである。

まとめ

素直にかっこいいと思ったTHE ORAL CIGARETTESの一曲。

ふいにこういう音を世の中に投下するからこそ、THE ORAL CIGARETTESに魅了され続けるんだろうなーと改めて思う。

「Red Criminal」は、今のTHE ORAL CIGARETTESだからこそのロックナンバーだ。

強く、そのことを思う。

関連記事:HYDEに接近してきたTHE ORAL CIGARETTESの話

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