前置き

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というわけで、タイトルにあるように、SKY-HIについて、個人的に「おっ!」って思えるこポイントをいくつか書いてみたいと思う。

本編

ラップが好き

世界の人気に比べたら日本のラップブームなんて大したことがないのかもしれないけれど、それでも日本のシーンでラップで名を馳せている人は何人かいる。

また、いわゆる「HIP-HOP」というジャンルではないにしても、岡崎体育のように楽曲にラップを取り入れているアーティストは数多い。

日本の音楽を色々と聴いていれば、ラップに触れることはたくさんあるし、その中でもカッコいいと思えるラップはいくつもある。

ただ、多くのラップ作品は、わりかしラップの「ライム」にこだわることは多くても、「フロウ」は二の次であることが多いように感じるのだ。

と、このブログではあんまり登場しない「ライム」や「フロウ」という言葉が登場させたので、まずはここを整理してみたい。

まず、「ライム」とは、韻を踏むことを指す言葉である。

有名なラップ作品は韻を踏んでることが多いし、たくさん韻を踏んでいるラップこそ、優れたらであると考えている人も、それなりにいるのではないかと思う。

一方、「フロウ」とは歌い方や歌い回しを指す言葉である。

声の高低や強弱、あるいは歌い回しのテンポやスピード感なんかを指す言葉になる。

ちなみに、歌詞自体のことは「リリック」という言葉を使う。ぼくりり君の「りり」はここからきた言葉になる。

で。

ここで言いたいのは、ラップを展開していくとき、「ライム」にはすごく意識を向けているラッパーは多いけれど、「フロウ」に対する意識は、今ひとつ低いのでは?と思うことがあるのだ。

まあ、これはラップに限らずなのかもしれないが。

このようにシーンを俯瞰してみたとき、SKY-HIのラップは「フロウ」の部分で、おっと思わせられることが多い。

この歌も、その一つだ。

この歌は、リリック自体が内省的で、自身の弱さを曝け出した歌になっている。

だからこそ、その弱さを告白する部分と、それに対して背いていく部分の違いにおっ!てなる。

つまり、「フロウ」がキレキレであるが故に、言葉がより際立つようになっているわけだ。

SKY-HIが得意とする高速ラップもフロウの要素になってくるわけだが、こういう部分でもSKY-HIのフロウは輝きがちである。

いずれにせよ、歌が生み出す言葉の力を最大限に引き上げる表現力があるからこそ、SKY-HIの歌は他のラップにはなう魅力があるのかなーと感じるわけだ。

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マインドが凄い

これはラップに限らずだったりするんだけど、SKY-HIが発するメッセージを聴いていると「この人はなんかやりそう」って気分になる。

端的に言えば、言葉が強いのだ。

先ほど紹介した「New Verse」もそうだが、SKY-HIの立ち位置を考えたら、普通のアーティストはこういうことは歌詞にはしないよなーということも、平気でラップにしてしまう。

AAAのメンバーであり、ポップスターに近い立ち位置にいるアーティストでありながらも、殻に閉じこもらないような歌を生み出すのだ。

本音を歌詞にしている、と言えば少し嘘っぽくなるが、自分のキャラクターはこれであり、こういう歌詞ならお客さんにウケるからこういう歌だけ歌っておこうみたいな、安易な計算のみでラップをしないところがSKY-HIのカッコよさである。

自分が伝えたいことはこれ!とか、自分が言葉にしたいことはこれ!みたいなマインドがしっかりあって、それに従って言葉にしているからこそ、ひとつひとつのリリックが強くなるし、言葉のひとつひとつに妙な説得力が生み出されるのだと思う。

政治的なメッセージのある歌も並列して歌えるのは、SKY-HIのスタンスがそういうものだからだと思う。

SKY-HIのそういうスタンスは、2018年にリリースされたアルバム「JAPRISON」にも色濃く反映されている。

この記事では、作品解説は特にしないが、タイトルにPRISONという監獄を意味する言葉が使われていることからも、そういう意識の一端は見え隠れしているだけはここで付け加えておく。

けれど、独りよがりというわけではない

とはいえ、完全に自分が良ければそれでいい!というマインドで歌を作っているわけでもないのがSKY-HIの大きなポイント。

むしろ、ポップであること、たくさんの人に届けていることを志向した作品を作っているし、SKY-HIならでは感性で、どの歌もきちんとポップ的なものに着地をさせている。

この歌もそういう作品の一つだと思う。タイアップソングも自分の感性の中で、絶妙な所に着地させるわけだ。

また、SKY-HIが発するメッセージを聴けば、海外に対する意識がとても強いことがわかる。

その意識も少しずつ作品に反映させているところが、SKY-HIの作品の面白さのひとつである。

話を聞けば聞くほど、彼なら日本のアーティストとして、世界のラップシーンに影響を与える何かをやってくれるんじゃないか!という希望が見えてくるのだ。

そういう凄さがあるのだ。

あと、海外を強く意識しながらも、基本的には日本語で勝負しているところも、SKY-HIが頼もしいなーと思える理由の一つである。

まとめ

というわけで、駆け足でSKY-HIがいいなーと思える部分をざっくり語ってみました。

ラップなんだけど、ポップス的な落とし込みをすることもあれば、海外を強く意識するからこそ、あえてJ-POPのフォーマットにはアンチテーゼを貼る歌も少しずつ増えてきている。

ただ、シンプルに最後にSKY-HIの良さを一言で伝えるなら、これに尽きる。

ラップがいいんですよ、すごく。

高速ラップの歌も、歌メロに近い歌も、とにかく表現力が豊かなんです。

この記事で紹介した歌もそういう楽曲の一つなので、聴いたことがない人はぜひ聴いてみてほしいところ。

それでは今回はこの辺で。ではではでは。

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