前説

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藤井風とビッケブランカにはどこか親和性があるように思う。

いや、一般的な音楽リスナーがそんな風に考えたことがあるのかは知らないけれど、少なくとも自分の中ではわりと親和性があると思っている。

というわけで、この記事はなぜ自分がそう考えるのか、ということに焦点をおきながらその論考を進めてみたい。

本編

音楽の勝負どころについて

ビッケブランカの「Shekebon!」である。

自分はこの歌がすごく印象に残っているんだけど、その理由を簡単に噛み砕くと、言葉とメロディーのフックの噛み合い方が絶妙なのである。

同じ言葉を連呼することで、そこで使われているワードのイメージが脳内に刷り込まれるような心地を覚えるのだ。

藤井風の歌は「連呼」という技は使わないけれども、フックのある口語的なフレーズや自分の方言を歌詞に取り入れるなど、脳内に刷り込んでくるようなフレーズをサビの部分にのせてきがちである。

サビって歌において一番印象の強いメロディーラインを置くのが一般的だけど、ビッケブランカも藤井風も共通しているのは、サビで印象を強くしているのはメロディーラインだけじゃないということ。

言葉のチョイスも選び抜くことで、フレーズそのものも印象的になる、ということなのである。

言葉の意味合いそのものというよりも、言葉のさわり心地が独特なものをサビに忍び込ませるようなトリッキーさがあるわけだ。

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甘い声

共通点はそれだけじゃない。

ボーカルの雰囲気にもなんとなく似たようなものがあると思っている。

いや、別に声そのものが「似ている」というわけではないんだけど、声の「甘さ」というか「引き込み方」みたいなものに似ているものを感じるのである。

ビッケブランカはファルセットを積極的に近い、きれいな歌声で魅了させるタイプのアーティストである。

どこかブラックミュージック的なテンポ感で、溌剌としたボーカルを披露する。

藤井風も甘い歌声で魅了してくるタイプのアーティストだし、ポイントで裏声を織り交ぜてくるタイプのアーティストである。

ボーカルが持つリズム感も似ているものを感じるので、お互いがお互いの歌をカバーしてもしっくりとハマる印象である。

ファン層

偏見ではある。

すごい偏見ではある。

でも、ビッケブランカと藤井風はきっと自分よりも年上の女性のウケがいい気がするのだ。

アーティストって年上に好かれる人と、年下に好かれる人がいると思うけれど、この両者は断然年上ウケがいい気がするのだ。

いや、実際の調査をしたら違う結果がでるかもしれないし、年下のファンだってたくさんいるだろうから、これは自分の偏見でしかないんだけど。

でも一般的な他のアーティストと比べたら年上ウケがいい気がするのだ。

というよりも、彼らが奏でる音楽性が幅広い層に開けている、と言い換えてもいいのかもしれない。

昔のブルースやR&Bに聞き慣れている人なら、おそらく彼らの音楽はわりとすーっと入ってくるのだと思う。

だからこそ、上の世代が受け入れやすいのかなーと思うのだ。

あと、年の割にしっかりしている感があって、そういうところが上の世代に安心感を与えるのかなーと思う。

ふたりとも、良い意味で何歳かわからんところがあるもんなあ。

まとめ

別に「似ている」わけではないけれど、通ずるものを感じる。

少なくとも、僕はそう思う。

なので、強引にビッケブランカと藤井風を並べて、記事を書いてみた。

でも、ビッケブランカが好きな人はきっと藤井風の音楽にハマるような気がするし、逆もまた然りな気がするのだ。

もしそうなのだとしたら、きっと作っている音楽に通底する価値があるからだと思う。

その理由を簡単に表すなら、ボーカルの武器としているものが似ていて、歌の魅せ方にも共通点があるからなのかなーと思うのだ。

もし、片方しかしらないや、という人がいれば、ぜひこのタイミングで聴いてみてほしいなーと思う次第。

では、今回はこのへんで。

ではではでは。

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