前説

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6月9日なので、ロックとは何か?という話をしていきたい。

本編

ロッキンにおけるロック

今日フェスのメンツが発表されたことでもお馴染みのロッキンオンがロックとは何か?という命題を語るとき、だいたいその言葉の意味を精神性に見出すことが多い。

バンドだからとか、ジャンルの話を華麗に避けて、このアーティストのこういう精神性とか生き様が「ロック」と言える、みたいな表現をしがちである。

だからアイドルもロックになるし、ポップアクトの人もロックのカテゴリーに入れることができる。

まあ、別にこの論法も間違いではないだろうが、結局この言葉を拡張させたときにいきつくのは「俺がロックと思うものは全てロック」という主観ありきの身も蓋もない話だと思う。

いや、別にロックなんてふわっとした概念なんだから、ロックとは何かなんていちいち考えることなんてくだらないし、各々が好きな概念をぶら下げたらいいんだ、ということになるかもしれないけど、何でもアリになるとつまらん、というところはあるかもしれない。

ロックについて考えてみる

というわけで、ブログ内で改めてロックとは何か、ということについて考えてみたいなーと思うんだけど、最近って「ロック」っていう言葉はあまり使うことがないような気がする。

代わりによく出てくるのが「邦ロック」という言葉。

まあ、平たく言えば、日本のロックを示す言葉なんだけど、この「邦ロック」という言葉を指し示し方が絶妙にややこしいのである。

というか、この言葉がそもそもある種のジャンルを示す言葉になっており、かつ日本にいる全てのロックアーティストを指し示しているわけでもないということだ。

例えば、「邦ロック」が好きなんです、って言っている人の中の邦ロックの中にあいみょんが入っていることは珍しくない。

デビュー時はともかく、今はジャンル的にもメンタル的にも「ロック」と言われると微妙な立ち位置にいるあいみょんだけど、わりと「邦ロック」というカテゴリーにくくることに違和感を持つ人は少ない。

一方で、サウンド的にも存在感的に「ロック」色が強そうな人でも、あまり積極的に「邦ロック」のカテゴリーに入れて語られないバンドも多い。

なんとなくだけど、ロッキンオンで語られがちなアーティストは「邦ロック」とくくられがちで、そうじゃないアーティストはそのくくりに入れられない空気があるような気がする。

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とはいえ、例外もいる・・・?

SiMやSHISHAMOのようなロッキンが企画するイベントには出演しないバンドもいる。

つまり、ロッキンに関わりが薄いバンドでも「邦ロック」のカテゴリーにくくられがちなバンドがいるじゃないか、という指摘もあるかもしれない。

でも、ロッキン関連のメディア(rockinon.comでもいいし、音楽文でもいいけど)に少なからず取り上げられているという意味では、ロッキンに関わりがあるバンドと表現することもできる。

そのため、ロッキンの周辺で語れる人たちは「邦ロック」とくくられがち、という指摘はある程度の効力を持っているように思うのだ。

そして、そこで語られることがないアーティストは高い確率で「邦ロック」の括りにいられないことが多いことは確かだと思うのだ。

ロキノンという言葉が死後になった今

昔、ロッキンオンに取り上げられるバンドをロキノンと評していたことがあった。

BUMPをはじめとする様々なバンドを「ロキノンバンド」と評していた。

時代は変わり、ロキノンという言葉はほとんど死語となった。

でも、実はロキノンという言葉がなくなっただけで、そこに当てはまる言葉として「邦ロック」という単語があるような気がするのだ。

まあ、欅坂は「邦ロック」と言われないけれど、ロッキンで語られているぞ、なんて指摘が成立するわけで、なんでもかんでも当てはまるわけではないんだけどね。

まとめに替えて

ロックとは何か、という命題に対するスマートな答えを提示することは難しい。

でも、「ロック」というものを音楽好き(特に大衆的なフェス好き)が共有するとき、ロッキンの距離感は重要になっているようには思うのだ。

だからこそ、日本のフェスでもロッキンというフェスがどういうアーティストをブッキングするかに関心を寄せる人が多いし、そこでのブッキングやタイムテーブルが今のロックシーンを語るひとつの指標となりがちなのかなーと思うのだ。

方向性やあり方は変わっても、ロックシーンにおけるロッキンの影響の与え方って大きいのかなーと思うわけである。

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