最初はディスられているバンドに限って、あとからレジェンド評価になる可能性、わりとある説

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自分が子どもの頃を振り買ってみると、わりとその当時「若者に人気なバンド」って、自分からみて”大人”からバカにされるケースが多かったなーとふと思う。

あんなものはロックじゃない、とか。

⚪︎⚪︎に比べてヘタだとか、浅いとか。

⚪︎⚪︎なんて、XXのパクリだ、とか。

言葉の言い方は違っていたかもしれないけれど、わりとそういうケースって多かった気がするのだ。

しかし、時が流れて、当時子どもだった人間が大人になると、その評価が変わる。

当時、「大人からバカにされていたバンド」は、いつの間にか大人からの評価が高いバンドになっているのだ。

しかし、子どもだったときに好きなバンドを大人から揶揄されていた、当時子ども・現おとなが、当時は音楽を聴いていなかった新しい若者の好きなバンドを指さして、

あんなものはロックじゃない、とか。

⚪︎⚪︎に比べてヘタだとか、浅いとか。

⚪︎⚪︎なんて、XXのパクリだ、とか。

そんな言葉を投げつける。

わりと、そんな時代ってあったのかなーなんてことをふいに思う。

そのサイクルが10年なのか、20年なのかはわからない。

でも、得てして、自分とは違う感性の、特に自分よりも若い人が好む、自分が理解できない感度のバンドに対して、わりと下にみた評価をすることが多い気がする。

もちろん、例外はあるし、全員がそうではないし、若者の好きなバンドを揶揄する人の多くが、別にそんなつもりじゃなくて、シンプルに自分の美学に照らし合わせて価値判断した結果、そうなっていることがほとんどだとは思うんだけどね。

まあでも、総じて言えるのは、大人からバカにされるくらいの感性の方が、引いた目でみたとき、実は”ちょうど良い”というケースも多いのかなーということ。

誰々のパクリだと揶揄されていたはずのバンドが、いつの間にか特定のジャンルのレジェンドになっている・・・なんてこともわりとよく見てきた今、そんなことを不意に思うのだ。

自分の子ども自体で振り返ってみると、ボカロなんて、そういう揶揄の対象になるケースがあったなーなんてことを思う。

今でこそ、ボカロはひとつのジャンルとして確立しているし、名だたるアーティストの多くがボカロ出身であるケースも増えたけれど、本当にボカロが出てきた当初、初音ミクのキャラ付けすらなかった頃のボカロは、自由である一方で混沌としていたし、人によっては揶揄する対象の音楽になっていたように思うのだ。

もちろん、今でもボカロが苦手な人はいると思うけれど、今の時代の「好きではない」と、そのジャンル(といえるまで確立していない)時代の「好きではない」に含まれるニュアンスはまったく違っていたなーなんてことを思う。

まあ、そういうジャンルの良し悪しとか好みは置いとくとして、いつだって、若者だけが熱狂しているバンドなり、コンテンツに対して、冷ややかな眼差しを向ける大人は確かに一定数いるという話であり、意外と大人になった人の多くが、自分がいつの間にか、若者だったときの”あの頃の大人”側になっていることに気づかず、そういう振る舞いをしているなーなんてことも往々にしてある、という話。

何が言いたいかというと、そのバンドの価値判断って、わりと後からついてくることが多いよなーという話。

あのビートルズだって、今ではレジェンドみたいな文脈でしか語られないけれど、当時はアイドウルだなんだと揶揄している人だっていたはずで、人の評価なんて、しれっと移り変わるもんなんだよなーという話。

いや、別にオチはないんだけどね。

ただ、自分を曲げずに貫き続けるバンドなりアーティストの素晴らしさとか、「評価」って、マジであとから付いてくるし、特に特定の「大人」だけが言っている場合は、特にそういう「評価」の転覆って、何度もあるよなーと思うという、そういう話。

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