質問がきた

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質問箱を読んでいると、ジャニーズやアイドルを毛嫌いするバンド好きがたまにいますけど、どう思いますか?という質問がきていた。

これに関する回答としては、好みの問題なのでそこに関してどうこう言っても仕方ないけれど、偏見の上で自分の聴きたい音楽が狭まっているのだとしたら、それは勿体ないよねーという話になるかと。

好きな音楽のジャンルでマウントを取り出したら「イタイ」と思うけれど、好き嫌いだけの話で言えば自由だと思うので、聴く聴かないは好きにしたらいいんじゃないかなーという話である。

とはいえ、2019年の今となっては、むしろアイドルの方がロック界隈のプロを揃えていることも多いし、演奏がバキバキで魅力ある曲を歌っていることも多い。

ベビメタやBiSHのようにサウンドの感触はバンドのそれであることも多いし。

故に、バンドとアイドルの垣根はとっくの昔に超えている気がする。

それは間違いないと思うのだ。

個人的に思うところ

こういう件について意見というか考えていることがあるとすれば。

2点思うことがあって、昔で言えばももクロ、今で言えばBiSHみたいなタイプを褒めるとき、「アイドルを超えた○○だ」みたいな評価をしがちである。

要は、この女性グループはアイドルを超越した存在であり、もはや他ジャンルのそれと同等であるみたいな論法になるわけだけど、そういう言葉の根底にあるのはアイドル<他ジャンル、という価値観が見えるような気がして、何とも言えない気持ちになるのだ。

もちろん、アイドルの多くはコンセプトありきで音を構成することが多いので、「もはや他ジャンルである」は、その狙いを捉えることができたという意味合いであり、単なる褒め言葉だとは思う。

が、別に<アイドルを超えた>という言葉を使った評価はしなくてもいいのになーとも思うのだ。

ジャンルならまだいいけれど、アイドル離れした歌唱力とか、アイドルとは思えないダンスパフォーマンスみたいな物言いにまでなると、微妙な感じがしてくる。

それだけすごいという以上の意味合いはないにせよ、バンド離れした歌唱力なんて言わないことを考えたら、アイドルという言葉がどこか下にみるニュアンスを込めた物言いであると疑われても仕方ないように思う。

もちろん、全てのアイドルが必ずしも技術的な部分で魅了していないのは間違いないが、それはバンドでも同じことだと思うし、音楽的にはプロレベルに達しているかいないかを<アイドル>という言葉に託してしまうのは良くないよなーと思うのだ。

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話は変わるけれど・・・

そもそも、おうおうにして、アイドルであれバンドであれ、本当に売れる人ほど、最初は嫉妬混じりの低い評価を受けがちである。

だいたい本当にブレイクするバンドは○○賞みたいな賞ではまったく評価されないし、逆もまた然りであることが多い。

おそらくアイドルもバンドも一緒だと思うんだけど、出てきた最初は、むしろ異物感的な扱いを受けている方が、あとからとんでもなく跳ねることがよくあるように思うのだ。

そっちの方が、シーンに革命を起こすことすらあるように思うのだ。

「わかりやすく評価される人」は、すでに出来上がったジャンルの上にレールを敷きがちで、こと音楽に関してはレールがないところにレールを敷くような人の方が結果的にあとから評価されるよねーという話である。

音楽のどこに面白さを感じるのか?の話

まあいうほど僕はアイドルにもバンドにも詳しくないので偉そうなことは言えないけれど、枠組みで音楽を捉えてしまうのは勿体ないよねーという話である。

とはいえ、バンド好きの人で他ジャンルを毛嫌いする人が一定数いるのは、ジャンルどうのこうの以上に、音楽のどこに面白さを感じるのか、の違いだと思うのだ。

例えば、音楽の楽しみの比重がメロディーに多い人は、ジャンルどうのこうのよりも自分にとってメロディーが良いなあと思う曲や、そのメロディーの良さを倍増させるアレンジやボーカルに魅力を見つけがちだと思う。

逆にギターのソリッドなところが自分の音楽の良し悪しにおいて重要なんだという人は、当然ながらギターの音楽が鳴らない音楽には面白みを感じられないことが多い。

邦楽と洋楽で好みが分断されてしまうのは、基本的には音楽のどこにこだわっているのかとか、美とする地点の違いがだったりするわけで。

ワンオクの新譜が賛否両論なのも、まさしく昔と今でその基準値を変えたからには他ならないわけで。

日本の音楽的文脈でいえば、ロックの高速化やボカロの躍進、アイドルの体育会系化(ヲタ芸なんかはノリ方としてもはや「運動」に近いと思うのだ)をみるに、どこに息継ぎがあるのかわからないくらいに畳み掛ける楽曲が多く、人気を勝ち取りやすい傾向があるように思う。

少なくとも、日本以外の国で、ここまで息継ぎが困難な歌がシェアを締めている国はないと思うのだ。

別にそれが良いとか悪いとかではなくて、要は「そこ」に音楽的な快楽を覚える人が多い、日本にはそういう人が多いからそういう発展するんだろうなあ、という話である。

話を戻すが、アイドルを毛嫌いするバンド好きは、おそらく「楽器が生音である」「人が楽器を演奏するというリアル」みたいな要素に重要な価値を置いてるため、どうしてもそれがない音楽には魅力を感じることができない、という背景があるのかなーと思ったりする。

なので、アイドルをバカにしているからアイドルを毛嫌いしているわけではない気がするのだ。知らんけど。

まとめ

とはいえ、音楽の色んなところに着目して音楽を聴く人はわりとジャンルレスに何でも聴くような気がする。

メロディー、楽器の音色、リズム、ボーカルの声、楽器の使い方、色んな観点で音楽を楽しむことができれば、たぶん聴きたくなるジャンルは広がるんじゃないかなーとは思ったりもするのである。

まあ、結論を一つ述べるならば。

性感帯と音楽の好みは開発したら変わるんです!ということです。

それは、間違いないと思う。

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