15年目にして15枚のシングル達とそのカップリング

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UNISON SQUARE GARDENは今年で結成十五周年を迎える。

そこで、天邪鬼な彼らはカップリングコレクションアルバムをリリースする。

収録されている曲はカップリング曲31曲+ボーナストラックとしてのプログラムcontinued(15th style)だ。

ファンとして新参者である筆者としては、買っていないシングルも多く、知らない曲ばかりのアルバムとして新鮮に楽しむことができた。

もし、どこかで彼らの楽曲を聞き、ハマった曲が一曲でもあるのなら、一度聞いてほしい。

異端実力派バンドのスタンス

このバンドの司令塔であるBa.田淵智也はカップリングのことを「ライブではあまりしない曲」として、シングル購入者が楽しめる特典としても考えている。

そのため、シングル表題曲とマッチした、あるいは対照的な楽曲であることが多い。

アルバムの構成上外れてしまった曲がカップリングとなることもある。

ただ、職人気質な彼らは納得がいかない楽曲をリリースすることはない。

シングル表題曲や、アルバム収録曲に負けず劣らずのクオリティで仕上げるのだ。

そこに+αで、普段はしない試みをしているラフな楽曲も多く、そういったところに、彼ららしさを感じて楽しむことができる。

disk1にはシングル表題曲を食って掛かるような完成度の楽曲が比較的多く、disk2にはシングルではできないような、遊んでいる楽曲が多いように感じる。

どの曲も聞きごたえがあり、それは各個人の演奏技術の高さがあるからこそなせる技だ。

彼らの代名詞でもあるテンポの速い曲から、シングルやアルバムでもあまり披露されないバラードから、バンドサウンドとはまったく違うアレンジの楽曲から、色んな種類の楽曲が収録されている。

知る人ぞ知る名曲たち

1st シングルセンチメンタルピリオドは真っ白なMVの爽やかな楽曲であるのに対し、カップリングは「5分後のスターダスト」、「ガリレオのショーケース」。

どれがシングル表題曲と言われても、納得してしまうほどの重厚さがある。

投票1位を獲得しMVが作製された、バラードとテンポが絶妙に融合している「スノウリバース」(2nd マスターボリューム)、イントロでタイバニの主題歌であるかと錯覚してしまうほどのクオリティの高さを誇る「I wanna believe、夜を行く」(9th harmonized finale)、A面同様アニメタイアップを果たした「ノンフィクションコンパス」(8th 桜のあと)といった面々が続く。

このように、昔の頃はカップリングもシングル曲に負けず劣らずのキャッチーな楽曲が多い。

だが、近年は変化球も覚え、シングルと差別化を図ったような楽曲が多くなってくる。

全く新しいタイプのクリスマスソング「サンタクロースは渋滞中」、思わず笑ってしまうどんでん返しを繰り出してくる「Micro Paradiso!」などはその代表だ。

ほとんどすべての曲においてベース、ドラムス、ギターボーカル、それぞれの見せ場があるというところもユニゾンならではだ。

なにより、ユニゾンがすごいのは、これらの楽曲に対するファンの盛り上がり方が、カップリングのそれではないということ。

「5分後のスターダスト」、「ラブソングは突然に」、の2曲は、ライブで披露されるとイントロで歓声が上がる。

また、バラード曲である「僕は君になりたい」は、カップリングとは思えない余韻を与えてくる。

カップリングベストというのは一見場違いなようにも聞こえるが、B面と侮るなかれ。

ユニゾンの力量と彼らのらしさが詰まった、コアなファンだけでなく、誰もが楽しめる15周年を記念するアルバムになっていると思う。

関連記事:UNISON SQUARE GARDENというバンドの功罪

筆者紹介

サンタ(‪‪‪@USG3pXq3ta‬)

UNISON SQUARE GARDENが大好きな京都の大学院生。サッカー、ボードゲーム、マンガが趣味。楽しいことを日々模索中。

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