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back numberの「クリスマスソング」の歌詞について考えてみたい。

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作詞:清水依与吏
作曲:清水依与吏

どこかで鐘が鳴って
らしくない言葉が浮かんで
寒さが心地よくて
あれ なんで恋なんかしてんだろう

鐘がなる場所ということは、教会の近くだろうか。

この表現により「らしくない言葉」というのが男らしい告白の言葉であることが理解できるようになる。

しかも、らしくないということ、普段は告白なんてする人間ではないのだろう。

草食人間のイメージである。

また、この主人公が誰とも付き合ってはいないことが「あれ、なんで恋なんかしてんだろう」というフレーズでわかる。

以上のように、最初のフレーズだけで、主人公の人となりと現在の状況を、この歌で必要な分はしっかりと説明しているのである。

これはすごい。

必要な情報だけ速やかに伝えるからこそ、感情移入しやすい土台を作ることができているわけだ。

この秀逸さは歌詞を書くものであれば、誰もが見習う必要があるように思う。

聖夜だなんだと繰り返す歌と
わざとらしくきらめく街のせいかな

ここでタイトル回収を行う。

このフレーズでも具体的な気持ちは述べていないのに、色々なことがわかる。

いまのところ聖夜に君と予定があるわけではないこと、でも聖夜に君とデートしたいと思っていることなどなど。

思いを述べる以上に雄弁に思いを語っているわけだ。

会いたいと思う回数が
会えないと痛いこの胸が
君の事どう思うか教えようとしてる
いいよ そんな事自分で分かってるよ
サンタとやらに頼んでも仕方ないよなぁ

できれば横にいて欲しくて
どこにも行って欲しくなくて
僕の事だけをずっと考えていて欲しい

でもこんな事を伝えたら格好悪いし
長くなるだけだからまとめるよ
君が好きだ

ここは少し語りすぎている気がするけど、サビはわかりやすくてナンボという気もするので、Aメロから重ねてきた言葉のまとめ、結論がこのサビで提示されているのである。

あと、サビで散々ながながと語っておいておきながら、
短くするよ、という唐突に言い訳じみた言葉を述べるのは、だからおまえはダメなんだよ!と言いたくなってしまう。

「君が好きだ」はもうわかってるんだから、もう一発ぐっとくるフレーズもってこいよと思ってしまうのは、俺の歪みが原因だろうか。

だって、その気持ちはAメロからもうわかってたやん、という話である。

まあいい。

歌詞の続きをみてみよう。

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はしゃぐ恋人達は
トナカイのツノなんか生やして
よく人前で出来るなぁ
いや 羨ましくなんてないけど

びっくりするくらい素直に羨ましいと述べている。

人前でトナカイのツノを生やしてるカップルがいるって、この人、今どこにいるんだろうかって思ってしまうが、要は楽しそうにしているカップルばっかりが目に付いちゃうね、という話である。

君が喜ぶプレゼントってなんだろう
僕だけがあげられるものってなんだろう

プレゼントのこと考える前に、ちゃんと好きという気持ち伝えろよ、と思ってしまうのは少し早漏な話だろうか。

まあ、クリスマスにデートするならプレゼントあげたいなあ、って話だとは思うが。

大好きだと言った返事が
思ってたのとは違っても
それだけで嫌いになんてなれやしないから

星に願いをなんてさ 柄じゃないけど

結局君じゃないと嫌なんだって
見上げてるんだ

気持ちを伝えたけど、振られたということだろうか。

で、思ってたのと違った返事が返ってきたということだろうか。(要は振られたということだろうか)

であれば、さっさとその子は諦めろ。

余計につきまとうのはストーカーと一緒である。

まして、君に恋人なり好きな人がいるとしたら、そのウザさは相当なものだぞ、と言いたくなる辺り、僕はバクナンの歌詞が向いていないーと思ってしまう。

けれど、メロディーの高揚とともに思いがピークに達するフレーズを突きつけ、聴き手の感情を揺さぶる手法は流石というほかない。

よく計算されているなあと思う。

あの時君に
出会って ただそれだけで
自分も知らなかった自分が次から次に

自分も知らなかった自分と言えちゃうくらい、恋をすれば人が変わる。

君のことをどれほど想ってるのかよくわかるとともに、バクナンはこういうフレーズにエモさを感じる人に向けてしか、歌詞を書いていないわけだ。

この徹底さが潔い。

僕みたいに文句を垂れるやつのことなんて、知らねえという潔さがあるわけだ。

ここまで徹底してるからこそ、バクナンは高校生にもっとも指示されるバンドのひとつになったのである。

大事なことは、誰に伝えるかを明確にすること。

自分を表現するために歌詞を書くのではなく、ある一定の層に対してわきっちりとしかるべきメッセージを伝えることを大事にしているわけだ。

この辺りは西野カナにも通底した、ある意味職人ガタキな考えで歌詞を書いているように思う。

会いたいと毎日思ってて
それを君に知って欲しくて
すれ違う人混みに君を探している
こんな日は他の誰かと笑ってるかな
胸の奥の奥が苦しくなる

できれば横にいて欲しくて
どこにも行って欲しくなくて
僕の事だけをずっと考えていて欲しい
やっぱりこんな事伝えたら格好悪いし
長くなるだけだからまとめるよ
君が好きだ

聞こえるまで何度だって言うよ
君が好きだ

でも、聞こえるまで何度でも好きというのは、君が僕のことを好きではないのだとしたら、流石にうっとしいと思うし、君が可哀想である。

そこは君に同情してしまう。

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