スピッツ「愛のことば」歌詞の意味は?解釈と考察
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この記事では、「愛のことば」の歌詞をみてみようと思う。
本編
1番の歌詞について
巷では反戦歌といわれたこの歌。
そうなのかもしれないし、そうではないかもしれない。
まあ、考えてみましょう。
まずは最初のフレーズ。
限りある未来~君の目に映る海
未来は限りあるものだし、生きている限り、未来は少しずつ減っていく。
それを搾り取るという表現をしたところで、そこまでおかしいものではないと思う。
ただ、そこから抜け出すとはどういうことなのだろうか。
やはり、未来を搾り取る世界から抜け出すということは争い(戦争)からの逃げようという意味合いに聞こえる。
君の目に映るのが海というのも象徴で、草野の歌詞において、海というのは生命の象徴として登場することが多い。
瞳の中に生命の象徴が宿るのだから「生きたい」という意思を強く訴えるようなフレーズなのかもしれない。
それを差し引いても君は海の向こう側の世界に憧れていることがわかる。
さて、フレーズをみてみよう。
くだらない話~何よりも宝もの
くだらない話がどういうものなのかはわからないが、ここで「笑える」とか「盛り上がれる」ではなく、「安らげる」という動詞を使う辺り、実に巧妙である。
つまり、くだらない話をしていないときは緊張状態にあるというわけだ。
やはり、死の危険が迫る場所にふたりがいる可能性が高くなってくる。
人を殺めなければ生きてはいけない場所なのだとしたら、くだらない話で安らぐなんて愚かでしかない。
でも、そんな人として当たり前の気持ちのことを宝物といっているのだ。
それこそロボットのように感情を失ってしまってはダメだと言わんばかりに。
次のフレーズをみてみよう。
昔あった国の~吹かれて
昔あった国とは間違いなく「ソ連」のことだろう。
ソ連の映画で有名なものはたくさんあるが、これだけではどの映画なのか絞り込むことはできないのでスルー。
ただ、なまぬるい風に包まれながら煙の中で溶け合うのだから、この二人の間に爆弾が落とされてしまったようなイメージが沸き起こってしまう。
サビのフレーズである。
今 煙の中で~愛のことば
爆弾が落とされて溶け合う中でも愛のことばを探し続けているのだろうか。
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2盤の歌詞について
2番の歌詞をみてみよう。
優しい空の色いつも~薄い空
日本では戦争は起こっていない、とりあえず。
でも、同じ空のずっと向こうでは戦争が起きている。
優しい空の色に見えるが、地球のどこかでは人が死んでいて、そんな国の空を青い血に染まった空と形容しているのだろうか。
焦げくさい~揺れている
このフレーズはなんとなく中東地域で戦争がまだ続いているあの街を想起させる。
一番の歌の主人公は愛のことばを考えながら爆弾の中で死に絶えた。
そことは違う場所で、他の人の命が潰えている。
そんなイメージだろうか。
今 煙の中で~愛のことば
スピッツのサビは一番も2番も同じフレーズであることが多いが、その意味合いが大きく変わることが多い。
これ以上進めないとは、死んでしまうことそのものを指しているのだろう。
それでも愛のことばを探し続けようというのだ。
おそらくは平和を願っている民衆たちが爆弾で吹っ飛ばされるときもこんなことを考えているのでは…と草野が想像しているフレーズなのではないだろうか。
だから、この歌の終わりで繰り返されるフレーズは、愛のことばではなく、溶け合いながら…という言葉なのである。
たぶん。
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