BE:FIRSTの「Glorious」の話と、ここから大きく羽ばたきそうな感

スポンサーリンク

音楽的な面で、自分の中でツボに入りやすいパターンというものがいくつかある。

そのパターンのひとつに、割合としてはアップテンポだったり、アグレシッブなテクニックで魅了するタイプのアーティストが、ふいなタイミングで歌う、渾身のミディアムナンバー、というものがある。

ここぞのタイミングでリリースされる、渾身のバラードソングなり、しっとりとしたミディアムソングに、自分は、刺さりがちなのである。

落ち着いたテンポの中で繰り出される、艶のあるボーカル。

穏やかなビートの楽曲だからこそ、普段とは違う魅力があふれ出る瞬間がある。

そして、しっかりと歌いこなすボーカルやしっとりとしたメロディーが軸でありながらも、楽曲の展開の中では、普段の躍動感がふいに垣間見える感じにもぐっときたりもする。

こういう部分が、自分にとって、どこまでもツボなのである。

ということを考えた時、BE:FIRSTの「Glorious」もまた、そういう魅力を持ち合わせた楽曲であるように思うのだ。

この記事では、そんな「Glorious」の話をしてみたいと思う。

本編

「Glorious」の話

この楽曲は、第102回全国高校サッカー選手権大会応援歌でもあるらしい。

今作では、 SKY-HIとUTAがProducedを担当しているということもあり、奥深い楽曲世界や、しっとりとした中でも感情を沸き立たせるような細かな変化をたぶんに盛り込んだ楽曲になっている、そんな印象を受ける。

なので、冒頭で述べた通り、BE:FIRSTの他の楽曲とは違った部分に焦点が当たっている部分で、「Glorious」は自分のツボの楽曲となっている。

だけど。

そこに留まらず、こういうテンポの歌だからこその魅力だけに留まらない奥深さを感じることにもなっている。

これは、BE:FIRSTの表現力の豊かさと、UTAをはじめたとした楽曲を生み出す布陣の素晴らしさにも依拠している。

この辺りに、よりぐっとくるポイントを感じることができる。

少し穿った見方をすると、これまでのBE:FIRSTの楽曲ってSKY-HIのマインドに影響される部分が良くも悪くも大きかった印象だ。

なんというか、常に海外を視点に向けたうえで生み出された楽曲感があったというか、だからこそ、海外のトレンドのポップスの参照の比重がそれなりにあった上で、それを日本のポップスの文脈にも接続するようなバイブスを感じることが多かった。

自分は、なんとなく、そう感じることがい定期的にあった。

なので、BE:FIRSTの楽曲には、常にチャレンジングなトーンを感じることが多かったし、それはBE:FIRSTの楽曲の豊かさにダイレクトに繋がっていた。

でも。

「Glorious」は良い意味でそういうトーンが薄まっているというか、必要以上に海外と比べることなく、己の個性を発揮することで、ちゃんと海外のポップスと接続するトーンを感じるのだ。

これまでの楽曲を通じてパフォーマンスを磨いてきたことがベースにありつつ、「Mainstream」という楽曲のリリースをもって、ひとつのモードが変わったというか、ギアの入れ方が変わった気がするから、そういう部分もまた、良い意味でBE:FIRSTの柔和な部分というか、より真っ直ぐにパフォーマンスの素晴らしさが宿っている心地を覚えるのだ。

・・・と書いてみると、なんだかまどろっこしい言い方をしている気もする。

言い換えてみると、今作は王道感もあるけれど、その”王道”は内向きに留まることのない視界の開け方をしている、とでも言えばいいだろうか。

だから、ふいにビートのトーンが変わって、ラップが挿入される場面もしかるべき形に落とし込まれるし、サビの盛り上がりにかけては、奥深さに依拠したアレンジがボーカルと結託して、優しくも力強い世界観を生み出すことになる。

・・・というのもあるし、この歌詞は全国高校サッカー選手権大会に相応しい歌詞だなーと思う一方で、どこまでもBE:FIRSTの道中にも繋がる歌詞であるように感じる。

タイアップがスポーツだから、夢や希望を大切にする歌を歌っている、というわけではなく、きちんと自分たちの活動や想いとシンクロしたうえで紡がれた言葉であるように感じるのだ。

だからこそ、言葉により命が宿るし、その言葉を歌うボーカルに温度が通う。

そんな印象を受ける。

この辺りは、SKY-HIも作詞に携わっているからこそであるように思うし、BE:FIRSTとSKY-HIの関係性があるからこそ、こういう楽曲の広げ方ができるのだろうなあと思う。

・・・というのもあるし、こういう歌を伸びやかかつ力強い歌で歌うからこそ、単なる理想とか絵空事ではなく、きちんと実現させるための意志ある言葉として自分の耳に届くんだろうなーと思うのだ。

そういう意味でも、「Glorious」の存在感はとても大きいものであるように感じる。

まとめに代えて

今年は自分が某フェスで、はじめてBE:FIRSTのパフォーマンスを観たということもあって、よりBE:FIRSTの音楽を立体的に感じることができた一年だったなーと振り返りつつ、そもそも今年は例年以上にインパクトがあって、胸踊るリリースが連続していたなーと感じる。

つまり、BE:FIRSTにたくさん魅了された一年だったというわけだ。

そんな中、そろそろ2023年の終わりが見えてくるタイミングでリリースされるのが、「Glorious」というは強すぎると思うし、きっと並行してリリースの準備をしていたんだろうなあということを考えると、ここまでの筋書きの描き方が素晴らしすぎると思ってしまう自分がいるのだった。

なんにせよ、「Glorious」はBE:FIRSTの新たな魅力に気づかせてくれる楽曲だし、ここからさらに大きくなる予感を与えてくれる楽曲だと思うし、そういう部分をリアルに感じさせてくれるからこそ、こういう真っ直ぐなメッセージがより響く歌になっているんだなーと感じる自分がいる次第。

スポンサーリンク

LINEで送る
Pocket