前説

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2月となって数日が経過した。

1月から勢いが衰えることなく、グッとくる楽曲がどんどんリリースされている。

そんな中、ひときわ「おっ!」と思った楽曲がある。

それは、香取慎吾の新曲。

タイトルは「Anonymous (feat.WONK)」。

タイトルからもわかる通り、WONKとタッグを組んだ作品となっている。

いや、この歌がめっちゃ良いのである。

ドラマ主題歌というタイアップでありながら、良い意味で媚びていない感じのする美しさを感じさせるアグレッシブな作品で、そこにドキドキさせられるのである。

香取慎吾とWONKのタッグは、昨年リリースされた香取慎吾のアルバム「20200101」でも行われていたので、今作が二度目となる。

今の香取慎吾の表現と、WONKのサウンドってめっちゃ相性が良いなあと改めて思ったのだった。

本編

アーティストとしての香取慎吾

香取慎吾といえば、マルチなタレントというイメージを持っている人もいるかもしれない。

なにせ、様々なシーンで活躍してきたのだから、ある意味ではそう感じてしまうのも当然かもしれないし、そのマルチさも香取慎吾の魅力であることは確かだ。

しかし。

今の香取慎吾が楽曲をリリースするときの妥協のなさには惚れ惚れする。

なんというか、きっちりと音楽好きもターゲットにしている、美学を研ぎ澄ませた作品を発表してくるのだ。

総じて、どのアウトプットも高いレベルとなっている。

そうなのだ。

香取慎吾としてリリースされる楽曲は、アーティストとしての香取慎吾を完全に開花しているのである。

音に対してのこだわりが尋常ではない。

それは「Anonymous (feat.WONK)」でも言える。

ロック、ジャズ、ヒップホップなど様々なジャンルを横断するWONKとタッグと組んでいることからも、そのこだわりがわかるというものである。

今作はどういう風に制作を進めていったのかは知らないけれど、WONKの世界観と香取慎吾のアーティスとしての一面が綺麗に混じり合っている。

WONKのテクニカルかつクールなサウンドに、香取慎吾の歌声が綺麗にハマっているのだ。

SMAPとしての香取慎吾しか知らなかったとすれば、きっと今作の香取慎吾のボーカルを聴くと、びっくりすると思う。

香取慎吾らしい優しさと芯の強さを持ち寄ったボーカルがベースではあるんだけど、完全にそこの地点を超えているのだ。

しなやかさに音の中を泳いでいるような心地がするというか。

どこまでも綺麗に、音の中に溶け込んでいるのである。

WONKが生み出す洗練された美しい音の中に。

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ビートが心地よい

自身の出演ドラマによる主題歌。

地上波のテレビで活躍する機会が減っていた香取慎吾にとって、きっと大きな意味を持つタイミングのはずだ。

きっと単純に、一曲を作るという意味以上のものが今作には、あるはずだ。

となれば、もっと間口を広げた歌を作ってもおかしくはなさそうだ。

鼻歌で歌えるようなわかりやすいメロディーの曲で勝負する案だって、きっとあったはずだ。

しかし、香取慎吾はそれを選択しなかった。

わかりやすさよりも、自身のアーティスト性を大事にした歌を生み出す。

というよりも、今の香取慎吾だからこそできるアウトプットに全力を注いだという表現の方が正しいのかもしれない。

なんにせよ、その妥協のなさにドキドキするわけだ。

どこまでも音にこだわり、ビートの快楽で魅了していく。

そして、音の美しさを大事にしながらも、歌の中にメッセージ性も尖らせていく。

多くは英詩で言葉を紡いでいるが、だからこそ、“暗闇の世界から光が見える”という歌のメッセージが色濃く浮かんでくる。

ダンス・ミュージックっぽい装いも内包しながら、時にクールに、時に情熱的に歌の世界を構築していく。

その感じがたまらなく良いのだ。

WONKの本気の美学と、香取慎吾の美学が交錯している感じ。

二組の本気がそこでぶつかるからこそ、それぞれのアーティスト性がさらに輝く感じ。

どこまでも、その歌に宿る美学に酔いしれてしまうのである。

まとめ

2月も名曲がたくさん生まれている。

その中でも、香取慎吾の「Anonymous (feat.WONK)」はひときわ存在感を示しているように見える。

なにより、香取慎吾のアーティストの凄まじさを知るとともに、こういう歌もかっこよく歌えるアーティストであることに驚きを覚えた。

「20200101」の続き、日本の音楽シーンに新たな風を吹かせる。

アーティストとしての香取慎吾の魅力が、「「Anonymous (feat.WONK)」には詰まっている。

関連記事:香取慎吾のアルバム「20200101」がめっちゃ良かったから聴いてほしい

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