PANというライブバンドの魅力について

スポンサーリンク

今年、大阪を拠点に28年間活動を続けていたPANが今年の8/18の大阪・BIGCAT公演をもって、無期限活動休止になることが発表された。

メンバーからバンド活動の継続が難しいという話が出た結果として選択した「無期限活動休止」。

なので、今後将来的に再び活動するのか・・?という点は完全に不透明である。

そのため、後悔なく、PANとしてのライブをきちんと観るのであれば、今年にちゃんとその目で焼き付ける必要がありそうだ。

8/18の大阪・BIGCAT公演は、ラストチャンスになるかもしれない、そう思ってライブを観にいくことが選択するべきなんだろうなーと思っている。

ところで。

PANってどんなバンドで、何が魅力的なバンドなのだろうか?そう思っている人もいるかもしれない。そこで、この記事では、自分が思うPANの魅力について書いてみたいと思う。

かっこいいけれど、ユーモアを感じる楽曲たち

音楽のジャンルでいえば、PANはパンクやメロコアにルーツを持ったバンドであるように思う。

「直感ベイベー」でもあるように、ゴリっとしたシャープなサウンドと、軽快なビートメイクが印象的なバンドである。

ツービートを行ったり、高速的なリフで曲のアグレッシブさを魅了したり、ちょっとしたタメを作って楽曲の爆発性を生み出したりと、細かなバンドの息の合わせ方で楽曲をかっこいいものに仕立て上げている。

ただ、PANはパンクやメロコアにルーツにあるバンドだなーと感じる一方で、そういうサウンドをルーツに持つバンドとは少しテイストが異なる部分があるというか、別のベクトルの魅力もあるように感じるのである。

言葉にすると少し難しいのだが、パンクやメロコアにルーツがあるバンドって、わりとオラオラ系感が強いバンドが多いというか、作品の手触りとして硬派なものを感じるケースが多い。

でも、PANの音楽って全体的にユーモアが宿っているし、前述したバンドよりもキャッチーな要素を感じる部分が多く、聴いていると楽しい気分になるものも多い。

もしかすると大阪を拠点にしていた、という部分も大きいのかもしれないが、パンクやメロコア的な音楽的気持ち良さがベースにありつつも、そこから老若男女リズムにのれるキャッチーさが落とし込まれていたり、面白い切り口で楽曲を構成していることが多い印象なのだ。

PAN屈指のキラーチューンのひとつである「天国ミュージック」でも、そういう要素を感じる。

音ひとつひとつの響きはゴリゴリで激しいそれなんだけど、そのサウンドの上にのっている言葉やリスナーが「見える」部分にはユーモアなエッセンスを落とし込んでいる。

そのため、楽曲を聴いたときの印象として、キャッチーなものが際立っているように感じるのだ。

なので、PANの音楽ってかっこいいんだけど、ユーモアも感じる、他のパンクやメロコアにルーツがあるようなバンドとはちょっと違う手触りを感じることができる。

かつ、それがPANの持つ中毒性に繋がるのかなーと思ったりするのだ。

笑って感動できる屈指のライブハンド

PANの真骨頂はライブにあるように思う。

ライブは常に盛り上がるように展開されるし、「ギョウザ食べチャイナ」のようなコミカルな歌てもここぞのタイミングで披露されるので、ライブでは盛り上がりが収束することなく、会場全体のボルテージもどんどん加速する展開になっていくことが多い。

また、楽曲と楽曲の合間のMCではメンバー同士が見事の掛け合いをみせて、トークで笑いを取ることもしばしばあるし、小ネタを挟んで大阪人らしい形で笑いを取るパターンも多い。

そう。

一言で言うと、PANのライブはめちゃくちゃ楽しいのだ。

しかも、この楽しさって他のバンドのそれとはまたちょっと違うのだ。

コラボ曲をリリースしたこともあるので、あえて名前を挙げるが、例えばコミックバンドという括りであれば、四星球を思い返す人も多いかもしれない。

四星球も笑えるライブをする、という意味では通ずるものがある。

でも、四星球はどちらかというと、仕込みのライブが多くて、感覚としてはコント師に近い魅せ方をする。

一方、PANは仕込み的な笑いの部分もあるけれど、トークの切れ味で笑いをとったり、もっとストロングスタイルな魅せ方でボルテージを上げることが多いという意味で、感覚としては漫才師に近い魅せ方をしているのかなーなんてことを思う。

ここにも大阪のバンドだからこその矜持があるのかなーと勝手に思っている。

どちらにせよ、PANって初見の人でも絶対に置いていかない、確実に「ライブが楽しい」を感じさせるライブをしてくれるバンドなのだ。

ただし、笑いを生み出したり、盛り上げたりするだけがPANの魅力ではない。

ライブの終盤ではぐっとくるMCを披露したり、メッセージ性の強い歌で感動を覚える展開も披露する。

個人的には「想像だけで素晴らしいんだ」という歌が好きなんだけど、こういうハートフルで、しっかり「言葉」を聴かせるモードのPANも素晴らしいのである。

そう。

PANのライブの魅力って、笑いと感動を体感できるところにあるのだ。

しかも「ライブの楽しさ」を立体的に感じることができるのも良い。

特に今は28年間バンドを続けてきたからこその切れ味と安定感がある。

なので、なおのことライブバンドとしての完成度の高さは凄まじいものになっているし、楽曲を知っているとか知らないとかに関わらず、楽曲ごとの「お決まり」を知っているとか知らないとかに関わらず、間違いなく「楽しい」ライブをしてくれる・・・そんな風に思うのである。

まとめに替えて

結論。

今年の8/18に行われるPANの大阪・BIGCAT公演は絶対に見逃すべきではないよなーというのが、この記事の結論である。

自分もPANはマスコロをはじめ何回もライブを観てきたバンドで、ライブを観るたびに「ライブが楽しい」を感じてきたバンドだった。

今では関西でも笑えて泣ける熱いバンドは一定数いるが、その中でもPANのライブパフォーマンスは抜きん出たものがあるように感じる。

そんなPANの集大成的なライブであれば、色んな意味で間違いない一夜になるよなーと感じてならない。

最後だからこそ、ということもあるが、絶対に最高のライブをするんだろうなーという確信があるからこそ、この日のライブはぜひ目撃したいなと感じる次第なのである。

スポンサーリンク

LINEで送る
Pocket