前説

なし

本編

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他人なんて気にしちゃならん。

他人なんて気にしてもロクなことがない。

お説ごもっとも。

そういう意味で、あいつはムカつくとかこいつはムカつくみたいな言葉は、基本消し去る方が得策である。

だって、不用意な怒りで時間を費やすのは、無駄でしかないから。

だけど、音楽まわりでも、ごくまれにそういう心の拳でグーパンしたくなるようなやつ、というのはいて。

気がついたら、心に中にいるウエストランド井口が、そいつらを指差して「あいつらなんて糞だなんだ」とののしっているのである。

最近、特にグーパンをしたくなるのが、上から目線でアーティストに<アドバイス>するファン。

おまえはそのアーティストのプロヂューサーか??????という視座と言葉遣いで、アーティストの横っ面をべしべしと殴るタイプのファンがいるのだ。

まあ、自分はアーティストではないので、直接的にそういう言葉をいただくことはないんだけれども、話をきいていると、マウントをとったような視座で、実に香ばしい発言をゴリゴリに食らわせてくるタイプがいるのである。

そりゃあ、作品があったら良い悪いを判断するのは自由なのだから、それはそれでいいと思う。

別にSNSで感想を書くのだって自由だとは思う。

それ自体は良いことだ。

しかし、この手のファンは自分のアーティストに対する否定的な眼差しが、崇高なるアドバイスになるのだと信じて疑っておらず、リプライだったり面と向かっての場面だったりで、有吉ですら画面真っ青になるような、笑顔がひきつる辛口批評を展開することがあるのである。

辛いのは、タバスコとハバネロだけで十分だ。

なのに、CoCo壱番屋の辛さをフルドライブしたカレーのような辛口言説を、演者めがけてぶつけるのである。

これの何がたちが悪いって、言っている本人はそれを<アドバイス>だと思っていることだ。

なぜ、こんなひどいことを言うのだと詰問すれば、自分の悪口はあくまでもアーティストのためなのだと言ってはばからない。

その<アドバイス>が的を射ているのか射ていないのかはともかく、おまえの辛口なんざ毒にこそなれど薬にはなりゃしねーんだよ、と思うし、そもそも素人のおまえが<好き><嫌い>を超越した技術論に一丁前に口を出すなよ、というような(本当にこういう辛口を言うやつに限って、おまえ何目線なんだよ、ということが多い)ワードチョイスをてんこ盛りにするわけである。

てんこ盛りなのは、コストコで買う惣菜だけで十分だ。

何が嫌って、おまえのために、っていうその感覚。

嫌いから派生した悪口なら救いようもあるが、こういうテンションの悪口はマジでベトベター並みの悪臭を放つことが多い。

そもそも、こういう<アドバイス>って、演者のことを思ってやっているのではなく、演者にアドバイスをしているおれ素敵、という自己愛からきていることが往々にして多い。

もっと言えば、相手を支配したい気持ちやコントロールしたいという気持ちの裏返しであることが多いのだ。

とある本によれば、人間のもっとも罪深い欲望は、人をコントロールしたい欲望らしいのだが、言ってしまえば、こういうアドバイスをしているおっさんは、裸の女の人の前で股間を突き立てているタイプの人間と変わらない。

内面に潜む圧倒的な欲望が現出している、見苦しい結果となっていることが往々にして、あるのである。

風俗にいって散々抜いたあとのおっさんが風俗女に対して「こんな仕事したらよくないよ〜」と一丁前に説教をたれるのと一緒。

提供したものを散々享受したくせに、さらにもうひとつの欲望(コントロールしたい欲望)までも満たそうとしている、醜き姿の結晶。

ファンのくせにアーティストに対して、上からの目線でアドバイスしたがる人を見つけると、どうしても、そういうオナニープレイをしているのではないか、ついつい思ってしまうという話。

まとめ

なんて記事を書いて一丁前に<人>をグーパンしている俺も同じムジの穴。

自分もまた、人をコントロールしたくてウズウズしている人間の一人、

・・・・・・・・なのかもしれない。

切腹っ!

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