アルバムという作品単位だからこそのワクワクの考察

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アルバムを聴くのが好きな人って、アルバムに入っている曲そのものが好きという部分も大きいと思うけれど、それ以上に重点的に聴いているのは、アルバムの流れ。

そういう人も多いんじゃないかと思っている。

その昔、ヤバイTシャツ屋さんが「メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲」という楽曲をリリースしたけれど、これもアルバムの流れから派生した言葉だと思っている。

わりとアルバムの1曲目ってパターンが決めっていて、多いのが短めのインストソング or そのアルバムの核をにぎるようなストレートかつキャッチーな一曲である。

ヤバイTシャツ屋さんの話でいえば、「Galaxy of the Tank-top」の1曲目は激烈インパクトに残るキャッチーな「Tank-top in your heart」だし、「You need the Tank-top」も「Give me the Tank-top」も強烈的なインパクトが残るロックチューンを習得している。

1曲目というのは、いずれにしても、そのアルバムの世界観を構築するような楽曲が収録されている印象で、時にイントロで雰囲気作りから始まることもあるし、時にアルバムの名刺的な一曲でゴリゴリに魅せることもあるのかなーなんてことを思う。

そして、1曲がインストソングであれば、2曲目にこストレートかつキャッチーな楽曲をもっていきがちだし、1曲目がストレートかつキャッチーな楽曲であれば、2曲目は1曲目より少し短めのアップチューンな楽曲が収録されていることが多い印象。

で、3曲目あたりから、それまで作ってきた流れとは少し違うノリの楽曲が収録されがちな、メロコアバンドでいえば、1曲目2曲目はダイブとかモッシュをしやすい楽曲が登場するが、3曲目からはタテに乗れる感じの楽曲が収録されがち・・・・という視点からヤバTの「メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲」の歌も登場したんじゃないかと思っている。

まあ、楽曲の流れは当然アルバムごとに変わるわけだが、3曲目あたりから少しずつ「それまでの楽曲とは違う毛色の歌」を収録しがちだし、より引きでみていくと、それがそのアルバム特有の流れだったり、グラデーションになっているんだよなーと思うわけである。

で。

アルバムが好きな人はその一曲一曲をもちろん楽しんでいるんだけど、そういうアルバムの中での変化だったり、流れだったりも楽しんでいるんだろうなーという話。

楽曲をつまみ食い的に楽しんでいたり、有名なアーティストをプレイリスト的に聴いているばかりの人ではなかなか味わうことができない楽しみ方。

好きなアーティストが明確にいて、アルバム単位で作品を聴くことが好きな人がたどり着ける、ある種の特権だよなーとも思ったりする。

年々、アルバムという存在の扱いが小さくなっている昨今である。

でも、古の音楽好きだからこそ思うこともしれないが、アルバムだからこその楽しさとか美しさって、めっちゃあるんだよなーと、そんなことをふと思う、そんな夜。

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