2022年6月、バンド・アーティストの個人的なベストアルバム5選
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月に一回、気に入ったアルバムを紹介する記事を書いている。
それでは、今月もよかったら、どうぞ。
本編
ナードマグネット 『アイム・スティル・ヒア』
今月最初に紹介したいのは、ナードマグネットのこのアルバム
ナードマグネットとしては3年ぶり、新体制後として初となるフルアルバム。
冒頭の「YOUR NEW FAVORITE BAND」から、このバンドらしいエネルギーが炸裂している。
自分が好きな音楽やルーツをちらつかせながら、ナードらしいパワフルで魅了していく。
怒りが歌声ににじみ出る「爆発しそう」も印象的だし、「my (old) favorite band」や「アナザーラウンド」といった楽曲が描くメッセージ性も自分的にはぐっとくる。
過去と未来を意識させる楽曲が多く並んでおり、そこをより意識させる意味があるかどうかはあんまりよく知らないが、初期の代表曲である「いとしのエレノア」の新バージョン(?)も収録されているのも印象的。
パワーポップが好きな人はもちろん、ロックが好きなすべてに突き刺さるような、そんな魅力に満ちたアルバム。
ヒトリエ 『PHARMACY』
ヒトリエは新体制となって、さらに進化を遂げているバンドだ。
『PHARMACY』を聴いて、そのことをさらに強く実感した。
こんなにも今のヒトリエって幅広い楽曲を生み出しているのだと驚きもあるし、どの曲も<今>のヒトリエだからこそのグルーヴに満ちているのである。
メンバー全員が楽曲を手掛けていることも、大きく影響をしているのだろう。
それまでのヒトリエが持っていた<らしさ>を丁寧に継承しつつも、今の自分たちだからこそできる形に昇華している感じにぐっときてしまうのである。
特に「ゲノゲノゲ」をはじめて聴いたときは鳥肌ものだったし、「風、花」や「Flight Simulator」も素晴らしかった。
シノダとゆーまおのソングライティングに脱帽している・・・と思っていると、最後の「Quit」にトドメをかまされて、作曲者をみると「イガラシ」の名前が。
そりゃあ、このスリーピースバンド、強いはずだなあと思う。
キャリア屈指の名盤だと思う。
chelmico 『gokigen』
次に選出したいのが、chelmicoのアルバム。
ラップをフロウするアーティストはたくさんいるけれど、chelmicoの自然体なリズムの乗りこなしって、別格だなあと感じる。
前作は多彩なアーティストとのタッグが印象的だったが、今回は必要以上に幅を広げず、統一した軸を置きつつ、多重な音楽で魅了している雰囲気。
tofubeatsとタッグを組んだ「Meidaimae」や、DJ FUMIYAとタッグを組んだ「O・La」など、自身のルーツが発揮されたナンバーが印象的。
どんなサウンドでもchelmicoらしい空気感で音を紡ぐ感じが、たまらない。
アルバム・タイトルが<gokigen>というのも良くて、なんとなく、そういった部分にもchelmicoらしさを感じる、そんな作品。
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Tohji 『t-mix』
『t-mix』は、海、高速道路や郊外など、Tohjiの生活に馴染みある心象風景を落とし込み、そのライフスタイルから生まれた1作、とのことで、今後もシリーズ展開されるらしい。
・・・が、そういう作品の背景は置いといて、生み出される音が斬新かつ心地よくて、聴くほどに惹き込まれていく。
ラップってこういう音楽でしょ・・・みたいな固定概念がある人の考えを壊してしまうような自由さが、この作品にはあるなーと感じてしまうのである。
作品内で、国をまたいだコラボが炸裂しているのも印象的で、アルバムの最後まで独特の世界へ誘われることになる。
Sexy Zone 『ザ・ハイライト』
自分の偏見ではあるが、もっとも流行とかそういうのとは別の地点で、自分たちらしいクリエイティブを貫いているボーイズグループがSexy Zoneだと思っている。
80年代を感じさせる懐かしい楽曲やジャケットのテイストが、そんな彼らが持つ表現力の深さを示している印象。
リード曲である「Forever Gold」が持つ世界観も素晴らしいけれど、NulbarichのJQが提供した「THE FINEST」の質感も、絶妙な洒脱さが際立っていて良い。
iriが提供した「Dream」もうっとりするようなビートメイクが印象的だし、岡崎体育が提供した「休みの日くらい休ませて」の軽快感も絶妙なのである。
楽曲提供者は異なっているんだけど、アルバムとしての調和と流れが絶妙で、『ザ・ハイライト』の作品性が良い感じに際立っているのである。
ラストが「Ringa Ringa Ring」で終わるのも良くて、シティー・ポップ的な音楽が<ツボ>な人は、特に刺さるアルバムになっているんじゃないかと思っている。
まとめ
ナードマグネット 『アイム・スティル・ヒア』
ヒトリエ 『PHARMACY』
chelmico 『chelmico』
Tohji 『t-mix』
Sexy Zone 『ザ・ハイライト』
というわけで、今月はこの5枚のアルバムを紹介してみました。
名盤と呼んでも差し支えないがないほど、どのアルバムもアルバムとしての完成度が高い印象。
興味があったら聴いてみてくださいな。
では、今回はこの辺で。
ではではでは。
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