ONE OK ROCKが鳴らすぶっとい音を鳴らすサウンド

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変な喩えをしたいと思う。

あくまでも、仮の話であるが、よくある流行りのバンドはシャウエッセンのウィンナーとしよう。

すると、だ。

ONE OK ROCKは、きっとドイツでよく見るタイプのぶっといウィンナーなのではないかと思うわけだ。

どういうことか。

というのも、そんな比喩をしてしまいたくなるくらいにONE OK ROCKのサウンドは、とにかく暴力的にぶっとい。

ONE OK ROCKって、キレイとか洒脱とかメロウとかっていう言葉ではなくて、かっこいいと形容されるタイプのバンドだと思う。

では、そんなワンオクのかっこいいの根本って何だろうか。

まあ、色んな観点から語ることができるんだろうけれど、まずひとつ挙げられるのは、ぶっとくてどっしりとしたサウンドだと思うのだ。

サウンドのぶっとさ。

ここにワンオクのかっこよさの根本のひとつがあるわけだ・

ただし、ぶっといといっても、音圧が分厚いとか、そういう言葉で単純に説明できるものでもなかったりする。

というのも、ONE OK ROCKは意外とミニマムなサウンドメイクをすることも多いからだ。

特に近年は海外志向が強いバンドになっており、脱ギターロック的な印象を受けるサウンドメイクをすることも多い。

そのため、いわゆるロックバンドにおけるサウンドの分厚さとは少し違った印象を与えることもある(ワンオクが洋楽っぽいというのも、この辺りが理由であることが多い)。

「Renegades」もまた、そういうアンビバレントな印象を感じさせることだ。

それでも、やっぱり感じるのは、これ。

この音、圧倒的に分厚いぞ・・・・・!!!!!というもの。

もちろん、ギターが躍動しているサビのパートはたしかに分厚い音でお見舞いしている。

けれど、単純に足し算で音を積み上げているわけではない。

ある種の引き算も楽曲の中で成立しているのだ。

でも。

その引き算が成立しているにも関わらず、圧倒的なぶっとさを感じさせるのだ。

そう。

まるで、ドイツで見かける、マグナムのようにビックなウィンナーのように。

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ドーム級のスケール

ワンオクの楽曲って良い意味で、ライブハウスのようなスケールで持て余すような壮大さを持っている。

ドームのようなスケールで鳴ることが想像つくような壮大さ。

サビのあとのコーラスで、オーディエンス全体に一体感が生まれるような、そんな凄みを覚えるのである。

こういうサウンドメイクで、そんな印象を与えることができるワンオクの楽曲が、やっぱり凄い。

こういう存在感を不動なものにしている理由は、楽曲の中心にTakaの歌声があるからこそだと思う。

今作は映画「るろうに剣心」の書き下ろし作品である。

過去の「るろうに剣心」の主題歌もワンオクが手掛けたからこそ改めて実感するが、過去曲と比べると映画主題歌としてのスケール感もとてつもないものになっている。

つまり、ワンオクとしての進化も凄まじいわけだ。

その中でも特に、Tqkaのボーカルとしての表現力がつくづく凄まじい。

力強いハイトーンも鮮やかで、絶対的にゴールを阻止するゴールキーパーのような安定感がある。

淡々としたメロパートから、躍動するサビへのチェンジがどこまでも鮮やかなのだ。

まとめると、このボーカルとしてのどっしり感も、楽曲が圧倒的にぶっといものである印象を与えているように思うわけだ。

世界をまたにかけたロック・バンド

よく、昔の作風と比較して、ワンオクのことを<洋楽的>になったと語る人がある。

その感触はよくわかるし、たしかに海外の音楽にたぶんに影響を受けていることは間違いない。

「Renegades」はエド・シーランとの共作であることもまた、ワンオクの歌が<洋楽的>であると感じさせるエビデンスのひとつだ。

でも、単純に洋楽的になったと評するだけでは、メなんだということを「Broken Heart Of Gold」を聴いて、強く感じる。

というよりも、邦楽とか洋楽というスケールを越えた地点にワンオクのロックは鳴っている、と言うべきか。

だって、特定のロックジャンルにおける世界基準の高揚感がここにあるから。

つまり、ワンオクは洋楽に寄せてきたというよりも、単純にワンオクのサウンドが世界基準のそれになったという感覚が近いように思うのだ。

寄せたのではない。

ワンオクが今のロックの価値のひとつを構成したのだ。

そう言っても間違いじゃないくらい、ワンオクの音は唯一無二で不動な地位を築き上げている。

だからこそ、楽曲を聴くたびにとんでもないものに出くわしたような凄みを覚えるのだ。

だって、海外をみてワンオクと同じ世代で、ワンオクと同じのようなスケール感の音を鳴らしているバンド、見かけないわけで。

もちろん、ロックといっても色んなアプローチがあるから、これが全てというわけではない。

それは確かだ。

でも、世界基準のロックのかっこいいのひとつが、今のワンオクの音なのではないか、と言ってもいいような凄みがそこにある。

つまり、邦楽と洋楽とかで分ける水準ではもうないところまで、ワンオクの音は研ぎ澄まされている。

今年リリースされた2曲を通じて、そのことを強く感じるわけである。

まとめに替えて

このバンドはこれからもとんでもない進化を続ける。

そのことだけは間違いない。

映画主題歌としても、ワンオクの楽曲としても完成度が高い「Renegades」と「Broken Heart Of Gold」の2曲。

2021年のロックシーンにおいて、圧倒的な輝きを放つ楽曲であると、強く思う。

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