前説

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このブログは中堅バンドでありながら、劇的に記事での登場頻度が少ないバンドがいくつかいる。

そのバンドの一つがNothing’s Carved In Stoneである。

そろそろNothing’s Carved In Stone(以下、ナッシングス)のことを書いてくださいよ〜というTwitterの質問箱からのメッセージを頂いていたので、そろそろナッシングスの記事について書いてみたいなーと思う。

本編

ナッシングスの魅力とは何だろうか?

色々考えてみたんだけど、けっこうナッシングスの魅力って言語化しにくいよなーって思った。

演奏がカッコいいっていうのがベースにあるんだけど、ナッシングスならではのかっこよさって何だろう?ってついつい考えてしまうわけだ。

で、改めて曲を聴き直していると、演奏と歌の寄り添い方が独特だなーと感じた。

バンドと言っても、色んなバンドがいる。

歌が軸にあるバンドもいれば、演奏が軸にあるバンドもいる。

で、ナッシングスの場合、そのバランスの取り方が絶妙だよなーと思ったのだ。

もちろん、ベースにあるのは演奏のかっこよさだ。

でも、ボーカルは楽器の一部、みたいな感じでもないし、歌がオマケという感じでもやい。

きちんと歌を引き立てる上での演奏、としても機能している感じなのだ。

この感覚は、ナッシングスならではなのではないか?とふと思ったのだ。

つまり、歌と演奏のバランスが絶妙というわけだ。

なんでナッシングスはこんなにも絶妙なバランスを取れるんだろう?

そんなことを考えていたとき、ふとあることに思いついた。

普通、多くのバンドって、ボーカルが中心になって動くことが多いし、ボーカル以外のメンバーは入れ替わって入ってくることも多い。

クリープハイプだったら、オリジナルメンバーはボーカルの尾崎世界観だけだし、銀杏BOYZなんかはまさしくボーカルが軸のバンドだったりするわけで。

つまり、バンドの多くは(結果的に)ボーカルの世界観に合わせて動きがちだし、その世界観に合わせたサウンドを鳴らしがちになる。

が。

そういう意味では、ナッシングスは特殊なバンドだよなーと思う。

というのも、ナッシングスの歴史を辿れば、ELLEGARDENの生形がストレイテナーなどでプレイしている日向に声をかけたところが、バンドの始まりなわけだ。

つまり、楽器隊が主導でバンドの骨格を作ったバンドと言える。

実際、楽器隊が固まった後、最後にボーカルの村松がメンバーに加わっている。

どういう意図や流れでバンドメンバーが決まったのかはわからないが、結果としてバンドの音が固まった後にボーカルが決まったという事実は、バンドが生み出す楽曲を考えるうえで、大きいのではないかなーと思っている。

ナッシングスは作詞作曲のクレジットはバンド名であることがほとんどであり、ここからも、一人のフロントマンの世界観を表現するためのバンド、とは違う哲学で曲を作っていることが想像される。

演奏は、ボーカルやメロディーありきではない。

かといって、演奏を引き立てるためのボーカルでもない。

他のバンドにはない、絶妙なバランス感覚で曲を構成できているのは、こういうところにもあるのかなーと思うわけなのである。

演奏がカッコいい

というわけで、バンドの成り立ちが独特のバンドであるところがナッシングスよ最大の特徴なのかなーと思うわけだが、先ほども申した通り、元々メンバー全員が別のバンドで活動していた実力者が集ったバンドなので、当たり前のように全員の演奏がカッコいい。

ギターリフが鬼のようにカッコいい生形、スラップがめちゃくちゃにカッコいい日向、細かく丁寧にプレイする大喜多、硬派で渋めの声を響かせる村松のボーカル。

全てが完璧に絡み合っている。

バンドアンサンブルという言葉がここまで似合うバンドもそうはいないのではないかなーと思うわけだ。

確かにナッシングスは、今のバンドシーンからみたら、全体的に渋いテイストな気もする。

でも、サウンドや楽曲のノリが渋いからこそ、シンプルにバンドサウンドのカッコよさや歌の渋さを堪能できる。

そして、それがこのバンドの大きな魅力だと思うのだ。

しかも。

ナッシングスって硬派なロックバンドというイメージが強いかもしれないが、やってることはかなり細かくてテクニカルな性格も強い。

単なる硬派でシンプルなロックバンドというわけでもないのだ。

楽器のフレーズの割り方とかに匠的なものを感じる。

実力派の楽器隊が揃っているということも関係していると思うが、ここのフレーズだけはこういうプレイするんだ!ここのギターの譜割りが面白いな!みたいなことがたくさんあるのだ。

楽器がガチャガチャ鳴っているなかで、細かな変化やトリッキーなフレーズをたくさんに感じられるのだ。

ちょっとした部分部分で、技巧派な楽器隊の超絶テクを堪能できるのだ。

これはナッシングスならではの魅せ方なのではないかと僕は思っている(というか、ウブやひなっちが、リフで魅せるタイプのプレイヤーだからというのは大きいと思う)

とはいえ……

この記事を書いていてふと思ったんだけど、自分はおそらくナッシングスをライブで一切見たことがないのだ。そんな気がするのだ。

なんとフェス尺ですら見たことがないのだ。そんな気がするのだ。

ウブのギターも好きだし、ひなっちのベースも好きだし、ナッシングスの曲も聴きこむというほどではなかったけれど、最低限は聴いてきたつもりだった。

が。

おそらくライブは観たことがないのだ。

たぶん。

恐ろしいことに。

というのも、この記事を書くに当たって、どれだけナッシングスのライブの記憶を掘り起こそうとしても、まったく記憶に出てこないのだ。

恐ろしい青春時代を過ごしてしまった。

そんなことを思う。

これではこの記事を綺麗に完結させることができないので、ちょっと近いうちにナッシングスのライブ、観るようにします。マジでマジで。

関連記事:Nothing’s Carved In Stoneが日本武道館ライブを控えているようなので、Nothing’s Carved In Stoneの話をしてみた記事

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