前説

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超能力戦士ドリアンについて書いてみたい。

で、タイトルにもあるように、ぶっちゃけてしまうと、好きか嫌いかの二択をすぐに選ぶとなると「嫌い」となる。

こういう言い方をすると、つっこまれるかもしれない。

どうせ、最初はいつものように煽るだけ煽って、後半からは一気に褒めちぎる、いつものやつでしょって。

では、言ってしまおう。

残念ながら、この記事ではそういう「持ち上げ方」をするつもりはない。

まあ、「嫌い」というのは言い過ぎたような気もするので、「あまり好きではない」くらいに留めてもらえたら幸いである。

それでは、なぜこのバンドに関して、こういう言い方をしてしまうのかについて記してみたい。

本編

俺と面白いの感性が違う

別に超能力戦士ドリアンの全てが全て嫌いというわけではない。

例えば、超能力戦士ドリアンのライブでは、メンバーがファンに話をふると、ファンは決まって「興味ある〜〜〜っ!」と応える。

これは、ドリアンのライブでの決まりなわけだけど、個人的には、この「興味ある〜〜〜っ!」というレスポンスは好きである。

どんな話題でもお客さんが「興味ある〜〜〜っ!」って応えると、なんとなくハッピーな空気になるし、こっちも悪い気がしない。

たとえつまらないやり取りだとしても、なんとなく、このフレーズのおかげでピースフルな空間になるので、このフレーズが好きなのである。

が。

ダメなんだよ。俺は、超能力戦士ドリアンのボケが全然面白いと思えないのだ。

もうこれは、俺がそういう感性だからとか、それなりに年だからとか、そういういうことで許してほしいのだが、ドリアンのボケがとことん笑えないのだ。

なんというか、大学生の学祭の催し物を見ているような気分になるのだ。

別にさ、コーチェラ(アメリカにあるフェス)みたいな完璧なクオリティのものをライブに求めているわけじゃないけれど、それでもこのクオリティは、うーんって気分になることもある。

ライブの空気は好きだけど、ボケが面白いと感じられないのだ。

キュウソネコカミをリスペクトしすぎている

なんというか、彼らに尋ねなくても、キュウソネコカミが好きでリスペクトしているんだっていうことが伝わってくる。

んだけど、それが個人的にはダメで。

あまりにもストレートにキュウソネコカミに影響を受けましたってことが伝わりすぎるのだ。

これはどんなバンドでもそうなんだけど、そのバンドの音源を聴いたりライブを観たりして、モロに特定のバンドのルーツが見えちゃうと、あんまり好きになれないのだ。

例えば、超能力戦士ドリアンが歌のタイトルにしているいきものがかりだったら、ベースにはゆず的な要素を感じる。

インタビューでも、ゆずに影響を受けたと言っている。

んだけど、じゃあモロにゆずになってしまっているかと言えば、そんなことはない。

むしろ、早々とゆず的な要素からは距離をとっているというか、フォーキーな部分にゆずのエッセンスも見受けられるけれど、もっと広く色んな音楽を参照している。

それ故、王道J-POPと呼ばれつつも、他にはない立ち位置を確立している。

WANIMAだって、ハイスタや10-FEETやモンパチの匂いは感じるけれど、むしろそういう枠組みを使いながらも、さらに現代的なリズムセンスやメロセンスでそれを塗り替えていたし、サンバのリズムを取り入れたりするなど、音楽的にも斬新だったりする。

が。

超能力戦士ドリアンはあまりにもキュウソネコカミ感が強い。

いや、別にまんまキュウソネコカミではないし、今のキュウソネコカミと超能力戦士ドリアンのやっていることは全然違うんだけど、でも、なんか音楽やライブからキュウソ愛が見えちゃって、そこから「広がり」が見えないのだ。

あと、ボケがことごとく、自分のツボに入らないし。

そこがどうにも苦手なのだ。

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キュウソネコカミはどうだった?

でも、面白いか面白くないかで言えば、キュウソも最初そんな感じだったなーなんて、ふと思う。

今でこそキュウソネコカミって人気バンドだし、邦ロック好きな人なら誰でも名前を知っているし、キュウソファンを公言しても驚かれることってなくなった。

けれど、2010年前後くらいのキュウソってマジでアンダーグラウンドの極みだったというか、いやいやいやお前らは売れんでしょ?流石に無理っしょ!なんだよその歌っていう感じだった。

ライブの空気もアングラそのもので、びっくりするほどセイヤはボケても滑っていた。で、セイヤは滑り倒してもライブをやりきっていた。

やがて、自分が信じた音楽をやり続けていたら、いつのまにか「ウケる」ようになり、認められるようになった。

そして、いつしかキュウソネコカミというジャンルが確立される状況になった。

最初からそうだったわけではないのだ。

何本もライブをやり、何年も下積みを積んでいるなかで、面白くてカッコいいバンドになったわけだ。

そういう意味でいうと、僕はドリアンのことを知ってしまうのが、早かったのかもしれない。

だって、今まさに、ドリアンは進化している最中なのだから。

思えば、キュウソネコカミも最初から好きだったわけではない。

ライブを見るたびにどんどんよくなっていたところとか、曲をリリースするごとにグッとくるようになったとか、そういう「進化の軌跡」が見えたところに、惹かれる部分が大きかった。

で、今は文句なく、カッコいいと言えるライブバンドになった。

今のドリアンは微妙だけど、将来的には、ドリアンもそういうふうになるんじゃないかなーと、そんな期待を勝手にしてしまうのだ。

そういう「伸び代」をすごく感じるから。

だってさ、ここまで「俺たちは一刻も早く売れてやるんだあ!!!!」ってエネルギーがみなぎっているバンド、そうはいないもん。

知り合いじゃないから何とも言えないけれど、たぶんライブが終わったら死ぬほど反省会をして、自分たちのことを省みながら、一歩一歩良いライブができるように切磋琢磨しているような気がするもん。

裏では死ぬほど努力をしている、そんな生粋のライブバンドな気がするもん。知らんけど。

まとめ

だから、まだ超能力戦士ドリアンは手放しで褒めることができないし、俺はどちらかと言えば「嫌い」なバンドではある。

でも、期待度はかなり高いし、売れることに対する貪欲さはシンプルにすげえなーって思う。

こういうギラギラしているバンドは、どっかのタイミングで想像以上に大化けするもんだと思う。

だから好きではないけれど、これからのドリアンに期待したい。興味ある〜〜〜〜っ!って思いながら、彼らの今後に期待したい。

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