前説

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たぶんこのブログではWEAVERをほとんど取り上げてこなかったので、WEAVERの記事を一本書いてみようと思う。

本編

ピアノバンドであるということ

WEAVERの大きな特徴はピアノバンドであることだと思う。

ピアノが入っているバンドならではの楽曲展開だなーと感じる歌が多い。

とはいえ、ピアノの音を取り入れているバンド自体はたくさんある。

R&B感を強めに出すバンドもいれば、クラシック感を全面に出すバンドもいる。

その中でも、WEAVERのサウンドは他のピアノバンドに比べて、キラキラ感が強いように思うのだ。

おそらく、それ故にWEAVERはわりとflumpoolと並べて語られることが多いのかなーと思う。

楽曲から見えてくるキラキラ感に、似たようなものを覚えるのかなーと思うからだ。

彼らの代表曲でもある「僕らの永遠~何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから~」でも、そういうキラキラ要素を垣間見ることができる。

ピアノのサウンドやストリングスが印象的だからこそ、よりまぶしいものが見えてくるわけだ。

肌触りとしてはとにかくポップ色が強いので、バンド好きからすると好みが分かれるサウンドメイクなのかもしれない、

でも、自分はこの感じが好きなのである。

というのも、こういう音への落とし込み方ってサウンドであったり、グルーヴであったり、細かいこだわりがないと中途半端なところに着地するものだったりもする。

当然ながら、こういうミディアムな歌って、バンドの勢いで誤魔化すことができないからだ。

サウンドのフックでノラせるわけにもいかないわけで、歌の土台にあるものがしっかりしていないと、刺さらない歌になる。

でも、WEAVERの歌って、そういう難しい部分をさらっと乗り越えてみせる凄さがある。

「こっち向いてよ」も、ピアノの旋律が印象的で、丁寧なアレンジが施されているミディアムな一曲だ。

この歌もバンドが持つ「リズム」や「個性的なサウンド」という部分には強さがないんだけど、不思議とグイグイと楽曲に引き込まれていってしまうのだ。

なぜなら、ベースにあるのはメロディーが良いからだし、爽やかなボーカルの歌声が楽曲の世界に引っ張ってきてくれているからだと思う。

と、こう書くとなんだか単純な話のように聞こえてしまうけれど、そもそも、こういう感覚をもたせてくれているのは、サウンドに細かいこだわりがあるからなわけだ。

スネアドラムの音の質感ひとつとっても、きっと細かなこだわりがあると思うのだ。

この楽器はこういう音の質感にしているから、他の楽器はこういう質感にしておきましょう、みたいなこだわりがある。

そして、それが集積するからこそ、ぱっと聴きの派手さはないけれど、するっと入ってくる絶妙なる心地良さが生まれるわけだ。

そうめんをつるっと食べてしまうかのように。

こういうタイプのサウンドって、音楽記事なんかだとわりとスルーしがちだけど、そういうスルーしそうなレベルにもたくさんのこだわりを持って音を構築していくから、楽曲全体の印象がとっても良いものになるのだと思う。

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声が良い

あと、これは重要なポイントだけど、バンドの雰囲気とボーカルの声質があまりにもマッチしているのが、WEAVERの大きな強みだと思う。

やっぱりボーカルの声がバンドのイメージを大きく影響づける部分がある。

ダミ声のボーカルだと男臭いバンドになりがちだし、ハイトーンなボーカルだと若々しい雰囲気になることが多い。

で。

WEAVERは洗練されたスマートなかっこよさをバンド全体に持つんだけど、そのイメージどおりのボーカルの声質になっているんだよなーと思うのだ。

妙に声が高いわけでもなく、かといって渋いわけでもない。

絶妙なトーンの、絶妙な爽やかさをボーカルの声が持っているので、声そのものがWEAVERの世界観を作っているわけである。

というか、WEAVERの世界観=ボーカルの声、みたいな等式すら成り立つように思うのだ。

昔の曲も今の曲も通底して、それを感じる。

そしてそれ故に、楽曲そのものが小説とか映画とか、そういう類の「物語を通過したときのような体験」をもたらすような作品に仕上がるのである。

まとめ

長いキャリアがWEAVERの、本当にさわりの部分について簡単に言葉を述べてみた。

本当は楽曲ごとにこだわりがあるバンドだから、まとめて語るのって難しいんだけど、その中でベースとなる部分について触れた次第である。

簡単に言ってしまえば、爽やかな楽曲を歌うバンド、という話になるんだけど、その爽やかさの上には様々な工夫があるということを実感してもらえたら嬉しい限りだし、もしいままで楽曲を聴いたことがない人はぜひ一度耳にしてもらえたら嬉しいなーと、そんなことを思うのである。

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