前説

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セカオワことSEKAI NO OWARIが新曲3曲を発表した。

「バンド」ではあるものの、他のバンドとは違うパート構成をしているセカオワだからこそのワールドワイドなアプローチ。

どの曲も、国内だけを自分たちのテリトリーとして捉えず、貪欲に様々な音楽を吸収してきたセカオワだからの作品のように思う。

この記事では、その3曲に光を当てた記事を書いてみたい。

本編

「umbrella」について

バンドといえば、エレキギターが炸裂したり、生音のドラムが泥臭く鳴り響くこと、というイメージを持つ人も多い。

ただし、セカオワは最初からバンドの音楽=ギターが覇権をにぎってしまうことに懐疑的だったと思うし、そういう殻を破る意欲が強いバンドだった。

少なくとも、バンドってこういうもの、ロックってこういうものという、ある種のステレオを転覆させるアイデアと刺激に満ちあふれていたように思うのだ。

今回発表された3作品も、方向性こそ違うものの、音楽ってこういう可能性もあるんだぜ、ということを突きつけるような意欲作のように思う。

「umbrella」はどこか懐かしさを感じる歌である。

どこか歌謡曲っぽい懐かしさを持ち合わせている歌なのだ。

歌がしっかりしている歌というか、口ずさめるタイプのメロディーというか。

でも、王道のポップスかといえばそんなことはなくて、例えばドラムはタムを積極的に浸かっていて、わざと手拍子を生み出すようなリズムとは違うビートを刻んでいる。

1番と2番のメロパートにおけるドラムの刻み方がまったく違うところも特徴だと思う。

これにより、同じメロディーでも、1番と2番の印象を大きく変えている。

それに対して、サビはシンプルなビートにチェンジするので、メロディー自体が際立つような展開になっている。

口ずさめるメロディーが主役ではあるんだけど、細かなリズムアプローチの変化によって奥深さも生んでいる。

なので、歌謡曲らしさもあるんだけど、最先端な楽曲ならではの魅力も兼ね備えているように思うのだ。

「Dropout」について

ダンスイベントとか、EDM主体のイベントで鳴っても違和感がないような広がりのある歌である。

まさに「世界」に常に目を向けてきたセカオワだからこその楽曲のように思う。

思えば、「Dragon Night」は当時はまだそこまで日本のポップスで浸透していなかったEDMを意欲的に取り入れた楽曲だし、セカオワは常に自分たちの外側にある楽曲を組み込み、それを自分のものにしてしまう凄さがあった。

こういうダンサンブルさは、人によって好意的な変化とは受け入れられないのかもしれないけれど、好きとか嫌いを超越して、変化そのものにセカオワらしさを感じさせるところが、とにかく凄いと思う。

だって、「umbrella」と「Dropout」ではまったく曲調が違うのだ。

どちらかの音楽にセカオワらしさを感じるのならば、片一方はセカオワっぽくない印象を持つはずだ。

でも、最近のセカオワの楽曲に触れている人なら、きっと両方ともにセカオワらしさを感じるだろうし、むしろこの振り幅にこそセカオワらしさを感じると思うのだ。

あと、こういうダンスナンバーに傾向して、エレキギターのサウンドを排斥した音になっても、違和感を覚えないのはセカオワがこれまでの楽曲を通して、こういう音楽もいいでしょ、というメッセージを伝え続け、そのメッセージに見合うクオリティーの音楽を提示し続けたからだと思う。

サビの広がりは圧巻だし、幻想的なまでのその広がりは、セカオワだからこその魔法のように思うのである。

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「周波数」について

近年だとヒゲダンと組んで話題に蔦谷好位置とタッグを組んだ「周波数」。

この3曲ならもっとポップ色が強い歌のように思う。

間奏部分では鍵盤がフィーチャーされて、アニメ映画のサントラのような広がりを魅せる一曲となっている。

元々セカオワの音楽ってファンタジー的な要素があるから、映像作品のサントラになりそうな音というのがすごく映える。

音のひとつひとつがカラフルで、そのカラフルさの先にあるのは音楽だからこその希望のように見えて、その清々しさが聴いていて気持ちの良い一曲である。

色んな音が鳴っているんだけど、煩さは感じさせないバランスが絶妙だと思うし、きちんと歌の中心になっているのは深瀬の歌声というところが良い。

まとめ

ちなみに自分が3曲を通して聴くと、一番ぐっとくるのは「Dropout」だったりする。

これは単純にこういう音が好みだからっていうのと、なんかサウンドから夜空の散らばる満点の星がなんとなく頭に浮かぶからなのである。

いずれにしても、セカオワという音楽集団の質の高さがとんでもないことになっていることは、きっと3曲を聴いてもらえるとわかると思うのだ。

楽器のひとつの音だけでも相当にこだわっていることを、改めて感じるのである。

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