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セカオワの「サザンカ」の歌詞について書いてみたい。

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作詞:Fukase・Saori
作曲:Nakajin・Fukase

歌詞

ドアの閉まる音 カレンダーの印
部屋から聞こえる 君の泣き声
逃げる事の方が怖いと君は夢を追い続けてきた

努力が報われず 不安になって
珍しく僕に当たったりして
ここで諦めたら今までの自分が可哀想だと
君は泣いた

夢を追う君へ
思い出して つまずいたなら
いつだって物語の主人公は笑われる方だ
人を笑う方じゃないと僕は思うんだよ

誰よりも転んで 誰よりも泣いて
誰よりも君は 立ち上がってきた

僕は知ってるよ
誰よりも君が一番輝いてる瞬間を

夢を追う君へ
思い出して くじけそうなら
いつだって物語の主人公が立ち上がる限り
物語は続くんだ

嬉しいのに涙が溢れるのは
君が歩んできた道のりを知っているから

夢を追う君へ
思い出して つまずいたなら
いつだって物語の主人公は笑われる方だ
人を笑う方じゃない
君ならきっと

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考察前の前置き

この歌は、NHKの平昌オリンピック・パラリンピック放送テーマソングのために書き下ろされたものである。

そのため、この歌は、頑張る君を応援する僕、という構図で展開されていく。

一番はFukaseが作詞をして、その歌詞をベースにして、二番はSaoriが作詞したらしい。

Fukaseは今回のテーマで依頼を受けた時、「これは困った。こんなテーマ、自分には書けないよ」と思ってしまったらしい。

というのも、自分はスポーツをやってきたわけでもなければ、ドロップアウトしてきた側の人間だから、夢に向かって努力と挑戦を続ける人の歌なんて書けないと思ったらしい。

そこで、自身の母親に相談したところ「あなた自身は違うかもしれないけど、周りの人から見てる心配だったり頑張れって応援する気持ちは似てるものがあるんじゃないの」とアドバイスをもらい、そこからイメージを作って歌詞を書いたらしい。

ちなみにメンバーは、この曲について「夢を追いかける人、その側で見守り続ける人たちの物語を歌に出来たらと思い、今回の楽曲を制作させて頂きました。オリンピック・パラリンピックに挑戦する選手たちや応援している方々に、この曲がそっと寄り添うことが出来たら光栄です」とコメントしている。

考察

タイトルにあるサザンカは花である。

ググれば出てくるので、見てもらったらわかると思う。

サザンカの花言葉には「困難に打ち克つ」や「ひたむきさ」などがあり、この歌詞のテーマや、スポーツ選手にエールを送る歌にもぴったりのイメージとなっている。

また、サザンカは11月〜2月に咲く冬の花であり、寒い季節にもかかわらず白い花を咲かせるという意味でも、冬季オリンピックにふさわしいと考え、このタイトルにしたのだと思われる。

それにしても、この歌、オリンピック主題歌としてはわりと独特のテイストであるように感じる。

普通ならもっとあからさまに「頑張れ」の押し売りをすると思うし、選手を鼓舞するために疾走感を重視した曲構成をすると思うのだ。(まあ、NHKのオリンピック主題歌は比較的バラードが多いけれども)

けれど、セカオワのそれは違う。

歌詞は優しくて、メロディーは切ない、そんな歌になっている。

サビでは「夢を追う君へ思い出して つまずいたならいつだって物語の主人公は笑われる方だ 人を笑う方じゃない君ならきっと」と言葉を紡ぐ。

オリンピックの舞台まできた人間なら、あとは自分が積み上げてきたものを信じてそれを発揮すればいいだけなのに、こういう微妙な励ましをするのが、すごくセカオワらしい。

歌詞の冒頭は、部屋で閉じこもる描写で始まってるし、泣いてる君は自分に対してどこか「他人な感じ」があるし、セカオワ的「引きこもり感」が見え隠れしていて、良い意味で香ばしい世界観が出来上がっている。

確かに今作は楽曲に漂うファンタジー感はナリを潜めているものの、セカオワが持っている「ピュアネス」と「壊れやすさ」は全面に出ていて、あくまでもその視座に立ったうえで「応援」をしている感がある。

「君」はとにかく脆くて壊れやすい感じに描写されるからこそ、僕の寄り添い方が異様に優しくなってしまっているという感じか。

だから、どこかしらオリンピックという舞台よりも卒業式とかそういう舞台の方が似合う感じの曲となっている気がする。

でも、考えてみたら、冬のオリンピックって夏のオリンピックに比べて繊細な部分が多いし、「演技」したり「自分を演出」する種目が多いので、これくらいナイーブな方が本当は「リアル」なのかもしれない。

男子フィギュアスケートの羽生くんだって、ナイーブの象徴のようなバンドであるBUMPが好きだったりするわけだし。

メロディーに関しては、サビの入り口が阿部真央の「boyfriend」に似てるとか、ジュディマリの「LOVER SOUL」にも似てるんじゃねえかとか、色んな説があったりはするけれど、基本的には誠実にオリンピックと向き合い、シンプルな構成ながらドラマチックに仕上げた名作だと思う、個人的には。

なんかクレームっぽい言い回ししてしまったかもしれないけど、聴いた分の感想としては、純粋に良い曲だなーって思うし、セカオワ史としても末長く歌い継がれていく歌なんじゃないかと思う。

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