前説
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9月が終わろうとしているので、恒例の月別ベストソングを記事を上梓しようと思う。
同じ音楽でも聴くタイミングによって刺さり具合が変わることを実感する日々。
季節の変わり目というのも大きいのかもしれない。
今回も当月発表ではない楽曲も一覧に入っているけれど、そういう事情もあったりなかったり。
また、選曲対象にアルバム曲全てを含むと膨大になってしまうので、基本的にはシングル曲(配信含め)・YouTubeに音源があがっているものに限定しております。
ではでは、どうぞ。
本編
藤井風 「燃えよ」
まずは、藤井風のこの曲から。
藤井風らしいリズムを乗りこなす。
自由自在のビートメイクと、ソウルフルな歌声は圧巻そのもの。
これから日本の音楽シーンでさらなる存在感を示すことになることを実感する一曲である。
NEE 「第一次世界」
とにかく中毒性が半端ない。
音の加工具合が絶妙で、それにより楽曲全体の展開がスリリングなものになっている。
この辺りのセンスと塩梅がNEEは素晴らしいよなーと思ってしまう。
サビのキャッチー具合もたまらないし、今まで聴いたことがない人ほど、ぜひ聴いてほしい一曲になっている。
Ochunism 「Ghost Ninja」
バンドとしての洗練具合がとんでもないOchunism。
「Ghost Ninja」は洒脱かつ耽美なバンドアンサンブルで魅了していく。
なにより、ボーカルの色気にぐっとてきてしまう。
このサウンドに、このボーカルのトーンを混ぜ合わせたらそりゃあとんでもないこと(良い意味で)になるよな・・・という仕上がり。
Dos Monos 「medieval」
冒頭のパンチラインがまず強烈。
<核兵器>というワードをチョイスするセンスが、絶妙というかなんというか。
鋭敏に切り取るメッセージ性をドープなトラックにのせて展開していく流れ。
とにかく全ての要素が秀逸で、ヒリヒリする高揚感にぐっときてしまうのだ。
chilldspot 「dinner」
ジャンルを越境する心地よさをサウンドに落とし込むchilldspot。
「dinner」もロックとかR&Bとか、そういうひとつの枠に収まりきらない広がりを感じさせる。
しっとりとした中に、妖艶な雰囲気も覗かせる塩梅で。
そのアンサンブルにただただ酔いしれてしまう。
佐藤千亜妃 「Who Am I」
佐藤千亜妃の音楽センスは、やっぱり素晴らしい。
対象の切り取り方や、繊細なものを丁寧に言葉にする感じとか。
メロディーと言葉の編み方とか、ボーカルの表情の作り方とか。
サウンドの扱い方や、ソリッドと美しさのバランス感とか、
「Who Am I」は、そういう佐藤千亜妃のセンスが詰まった一曲であるように思う。
CHAI 「miniskirt」
音だけでバンドとしての圧倒的な独自性を提示するCHAI。
色んなアプローチができるバンドでありながら、こういう音色にまとめあげるのが絶妙で。
ゆったりとしたテンポではあるんだけど、各楽器の切れ味が絶妙で。
ジャンルどころか、もっと広い枠組みにおいても自由な音楽センスを楽曲の中から強く感じさせる。
羊文学 「マヨイガ」
羊文学は音の中に<空気>が漂う感じが良いのだ。
なんというか、音が鳴っているその場所の景色が見えるというか。
だから、音のちょっとした揺らぎもダイレクトに聴こえるし、そういう気付きを与えてくれる音の響かせ方ができるのが流石という他なくて。
「マヨイガ」は、羊文学にしか鳴らせない類のサウンドで構成された歌だと思う。
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Split end 「TEENAGER」
冒頭のイントロでかましてくる感じがとにかく好きで。
楽器の構成としてはわりとシンプルなはずなのに、深海に潜るような深みを感じさせてくれるのだ。
サウンドに対してのボーカルのトーンも絶妙で、これしかない!という温度感で音が構築されている印象を持つのだ。
端的に言うなら、ギターの感じがめっちゃ好きということ。
明くる夜の羊 「主人公になれなかった」
歌とサウンドの結託具合が絶妙である。
自分たちが持つ美学を表現するには、この言葉があって、この歌があって、このサウンドがあって・・・・。
というような並びがなんとなく繋がって見える気がするというか、この歌を構成するうえで余計なものがない感じがして、自分はとても好きなのである。
サビに入って、バンドサウンドががーっとなる感じも言葉の温度とシンクロしている感じがしていて、良いし。
Suspended 4th 「ブレイクアウト・ジャンキーブルースメン」
ヘビィで痛快。
サウンドの切れ味がとにかく絶品。
このアンサンブルをぶちかまされたら、ただただ震えるしかない。
そういうかっこよさをサウンドだけで提示してしまう凄みが、Suspended 4thにはある。
「ブレイクアウト・ジャンキーブルースメン」は、そんなサスフォーの魅力をより尖らせた印象を受ける楽曲である。
PUNPEE, VaVa, OMSB 「Wheels feat. 吉田沙良 (モノンクル)」
とにかくメンバーが豪華な一曲である。
こうなると、言葉の説得力が半端ないのも当然だなーと思えてしまう。
緩やかなテンポの中、淡々と言葉を紡ぐ構成なんだけど、「それ」がたまらなく良いのだ。
吉田沙良がゲストに入ることで、ラップパートと歌モノパートが鮮やかなコントラストを描く部分も素晴らしい。
JO1 「REAL」
美しいスタイリッシュさ。
かっこよくて気持ち良い、という言葉がこんなにも当てはまる歌もそうはないなあと思う。
JO1だからこその音の快楽がそこにある。
多人数で構成されたダンスフォーメーションもかっこいい。
関連記事:JO1の音楽がすごく良いことに気づいた夏〜「REAL」を通した『STRANGER』の感想
ポルノグラフィティ 「テーマソング」
ポルノグラフィティらしい前向きな楽曲。
サビで光が差し込んでいく感じが、たまらない。
二人の個性を丁寧に混ぜ合わせ、ひとつの作品に昇華している。
そのことを実感する一曲である。
関連記事:ポルノグラフィティの「テーマソング」から弾ける岡野と新藤の魅力
Hakubi 「栞」
今月、最後に紹介する歌は、これ。
Hakubiの「栞」。
テイストとしては春っぽい歌なんだけど、夏が終わりを迎える今だからこそ、この歌の言葉がぐさりと刺さる心地を覚える。
美しいメロディーラインと、鋭敏で卒直な言葉、表情豊かな説得力あるボーカル、どっしりと構えるバンドサウンド。
今のHakubiだからこその魅力が全面に出ている楽曲だと思う。
関連記事:Hakubiの「era」に気がついたら抉り取られていた件
まとめ
というわけで、今月ぐっときた15曲を選んでみました。
この記事が、新しいアーティストや音楽との出会いになったら個人としては嬉しい限り。
それでは、今回はこの辺で。
ではではでは。
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