前説
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月末に毎回発表している月末のベストソング。
ただ、12月の末は年間のベストソングの記事を上梓しようと思っているので、12月のベストングは少し早いタイミングになってしまうが、ここで紹介したい。
なお、12月発表ではない楽曲も含めているけれど、悪しからず。
では、どうぞ。
本編
King Gnu 「一途」
楽曲が世に放たれたタイミングで、「あ、King Gnuかましてきたな」感があった。
イントロの段階で<攻めている>感じをひしひしと感じたからだ。
オルタナティブなエッセンスとポップの他にはないバランス感が今のKing Gnuの持ち味だと思うんだけど、「一途」はそういうKing Gnuの魅力が結集した一曲だと思っている。
常田と井口のボーカルのコントラストも鮮やかな。
関連記事:King Gnuの「一途」の歌詞とボーカルと番狂わせの件
Aimer 「残響散歌」
「鬼滅の刃」の主題歌として圧倒的な話題を勝ち取っている「残響散歌」。
「鬼滅の刃」は、LiSAのイメージが強いため、それを覆すのは至難の業だったと思うわけだけど、実際にOPをみると、「さすが・・・!」感がある。
今回のシリーズにぴったりと当てはまる妖艶かつスリリングな雰囲気が滲んだ一曲になっている。
Aimerのハスキーがかかったボーカルが、楽曲の華やかな感じと絶妙にマッチしている。
関連記事:Aimerという女性ソロアーティストの話
Eve 「藍才」
某CMで流れているのを聴いて、いいなあ・・・と思った一曲。
そういや、Eveは「呪術廻戦」によってその知名度国民的なものにした印象があるので、このラインナップをみると、近代アニメ史を語るうえでインパクトあるアーティストを羅列している感がある。
それは置いといて、Eveはボカロ的文脈を成熟させたうえでのポップセンスがずば抜けていて、<新しい>のに<オーソドックス>な雰囲気すら漂わせる凄みがある。
「藍才」も穏やかなのに、求心力のあるメロディーラインが良い。
関連記事:Eveというアーティストが良いなと思う気持ちをなるべく率直な言葉で述べた記事
パスピエ 「深海前夜」
パスピエの『ニュイ』から一曲。
予想もつかない楽曲展開で魅了する 「深海前夜」を選ばせてもらった。
こういう音の運びなのに、とうとつにこういうリズムアプローチが展開される・・・!!?みたいな、パスピエの楽曲ならではのユーモアが炸裂している一曲。
こういう楽曲を聴くたぶに、だからパスピエの音楽は沼なんだよなあと思ってしまう。
(sic)boy 「Heartache」
ラウドロックの文脈とラップの文脈を巧みに融合させた(sic)boyの一曲。
しかも、単にラップのサウンドとしてラウドを選びましたという質感ではなく、どこまでも音の鳴りに妥協がない。
ギターのミュートが響く緊張感が、「Heartache」の完成度の高さを物語っている。
この楽曲も収録されている『vanitas』は今年の名盤のひとつ。
WurtS 「分かってないよ」
最近自分的に猛烈にハマっているWurtS。
その中でも「分かってないよ」の中毒性は尋常じゃないということで、このタイミングで選出した。
ビートに対するメロディーの乗りこなし方が絶妙で、一聴するとメロディーがすっと頭にインストールされてしまう力強さがある。
余計なものを削ぎ落として、特定の部分で勝負している感じがするのも、良い。
橋本絵莉子 「今日がインフィニティ」
チャットモンチーとして活動していたことでもおなじみの橋本絵莉子のソロ作品。
「今日がインフィニティ」は、橋本絵莉子がソロになったからこその歌で、その歌詞にヒリヒリとさせられる一曲である。
「解散できないようにもうバンド組まない」
このフレーズのインパクトはやっぱり強くて、しかもその言葉が余韻になるような、歌の構成、ボーカルの表情がたまらない。
関連記事:こなそんフェスに行き、チャットモンチーのラストライブを観て思ったこと、感じたこと。
カネコアヤノ 「抱擁」
リリースからけっこう経ってからの選出になるんだけど、色々と今年のアルバムを聴き直している中で「よすが」のアルバム、良いねってなったので、このタイミングで選出。
カネコアヤノは、ボーカルだけで雄弁に何かを語り、でも、全てを語りきらない絶妙さがある。
よくできた映画のように、語るんだけど、語らないものがあって、その余白の部分に途方も無い魅力を感じてしまうというか。
あと、単純にサウンドの響きも素晴らしい。
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4s4ki 「space coaster」
新世代感のある音楽構成。
特に目をみはるのはリズムアプローチ。
ゆったりとビートを刻んだかと思えば、途端にエンジンをがっとあげるタイミングがあって。
揺さぶりをかけながら楽曲を進行させていく感じがたまらない。
アツキタケトモ 「Family」
サウンドメイクの心地よさ。
そして、その中に佇む存在感のあるボーカル。
この塩梅が絶妙なのがアツキタケトモ 「Family」である。
鋭敏なるアンテナで楽曲を生み出していることがよくわかる聴き心地なのである。
宇多田ヒカル 「君に夢中」
こうやって、今年発表された楽曲を聴くと、宇多田ヒカルはやっぱり凄い。
好き嫌いは置いといて、音の<置き方>みたいなのがずば抜けている。
まだまだアーティストとして進化していることを感じさせるのだ。
ミニマムなのに重厚感すら覚えさせるのは、宇多田ヒカルの音の配置がどこまでも素晴らしいからこそ。
圧巻である。
関連記事:宇多田ヒカルの「One Last Kiss」とエヴァンゲリオンのシンクロ率について
サカナクション 「プラトー」
個別の記事では、一郎氏のボーカルについてスポットをあてた自分。
でも、サウンドにおいても新しさを覚える。
というか、ありそうでなかったサカナクションのサウンドアプローチだなあと思っていて。
サウンドを聴くと、光が差し込む感じが見える気がして、今までのサカナクションにはない印象を覚えた次第なのである。
関連記事:サカナクションの「プラトー」から考察するサカナクションの変わらない魅力
JO1|「僕らの季節」
JO1の新曲を選出。
めまぐるしくボーカルの雰囲気が変わることで、楽曲世界の奥深くまで招待される心地がする。
言葉に惹き込まれるミディアムナンバー的な装いもあるけれど、ラップで変化をつける部分も面白くて。
あと、音のスタイリッシュさと、スタイリッシュの中にポップさを忍び込ませる感じも、良くて。
JO1だからこその魅力が宿っていて、好きという結論。
関連記事:JO1の音楽がすごく良いことに気づいた夏〜「REAL」を通した『STRANGER』の感想
なにわ男子 「初心LOVE」
楽曲としてキャッチーさがずば抜けている。
何より、なにわ男子が持っている魅力で勝負しているのが、自分は好きで。
「上手さ」だけで勝負するんじゃない。
グループが持っているチャーミングさであったり、眩しいくらいのキラキラ感であったり、他のグループには表現力をしっかり楽曲に落とし込んで、唯一無二の歌にしている感じが、素晴らしい。
三浦大知 「新呼吸」
今年最後の月間ベストソングとして選出させてもらったのは、三浦大知。
ダンサーとしての三浦大知というよりも、ボーカルとしての三浦大知を堪能できる感じなのが、好きな理由で。
甘くて朗らかで包容力のある歌声が照らし、多幸感のある空気に満ちた音楽世界。
単に歌詞がポジティブとかいう話ではなく、サウンドも含めた歌全体がにこやかな雰囲気に満ちているところも、好きで。
というわけで、この曲は外すわけにはいかないということで、選出した次第でした。
まとめ
というわけで、今月のベストソングなのでした。
ベストソング的な記事に関しては、「2021年ベストアルバム」と「2021年ベストソング」という記事を発表しようと思う。
まあ、何にしても新しい音楽の出会いのきっかけにしてもらえたら。
それでは、今回はこの辺で。
ではではでは。
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