前説
スポンサーリンク
このブログでは、 ベストソングの記事は月別に書くようにしているんだけど、アルバムの記事は三ヶ月に一回で更新している。
ただ、12月は月末に「年間ベストアルバム」なる記事を書こうと思っているので、少し早いがこのタイミングで「2021年冬」のアルバム記事を更新したい。
12月にも楽しみなアルバムが並んでいるので、口惜しいところではあるが。
まあ、新しい作品と出会うきっかけにしてもらえたら嬉しい限り。
では、どうぞ。
本編
MAN WITH A MISSION 『Break and Cross the Walls I』
3年ぶりメジャー5枚目のオリジナルフルアルバム。
ドラマ主題歌としても話題になった「Remember Me」や映画主題歌になった「INTO THE DEEP」など、シングル楽曲がバランス良く配置しながら、マンウィズらしいロックを提示するアルバムになっている。
大衆的な立ち位置のバンドになったため、キャッチーかつポップなナンバーが存在感を発揮する一方で、「Thunderstruck」のようにマンウィズのルーツのロックを感じさせる楽曲も平行して収録されているところに、このアルバムの芳醇さを感じさせる。
何よりミクスチャー性のあるマンウィズのかっこよさと、どんなバンドよりも人間味のあるミディアムナンバーの両輪が綺麗に噛み合っているのが、このアルバムも絶対的な魅力。
狼バンドの真髄を感じることができる作品である。
cinema staff 『海底より愛をこめて』
3年ぶりとなるcinema staffのオリジナルフルアルバム。
「海底」という歌から始まるこのアルバムは、最後「はじまりの場所」という楽曲で終わりを迎える。
この流れに自分はコンセプチャルなものを感じて、なんだかぐっときてしまったのだった。
というのも、両曲とも「海」というワードが歌詞に入っており、主人公は<場所>にこだわっていることがわかる。
「海底」では<地上>に上がることを望んでいたこのアルバムは、今いる場所を肯定する。
そのとき、アルバムのタイトルになっている『海底より愛をこめて』の意味がなんとなくわかる気がして、なんだかドキッとするのだ。
ソリッドなサウンドながら、美しいメロディーが印象的なcinema staffだからこその美学がこのアルバムに炸裂しているような気がして、ならない。
Age Factory 『Pure Blue』
バンドだからこその生々しさが響いているAge Factoryのアルバム。
バンドが持っているシンプルな武器を研ぎ澄ませた結果、唯一無二の境地にたどり着いている感じがして、とにかくかっこいい。
コラボ曲の流れも秀逸だし、アルバムとしての展開も見事。
時代とか流行りとかとはまったく別の地点で、かっこいいを磨いた高揚感がこのアルバムに宿っている。
眩暈SIREN 『喪失』
コロナ禍によりリリースが延期されていた眩暈SIRENのメジャーファーストフルアルバムがついにリリースとなった。
独特な眼差しで言葉を綴る世界観と、繊細かつダイナミックなバンドサウンド。
眩暈SIRENだからこその魅力がこれでもかと詰まった作品となっている。
ストーリテラー的な要素もあり、アルバムだからこその物語が構築されている。
パソコン音楽クラブ 『See-Voice』
音と言葉を使い景色を丁寧に描きながらも、内面に潜り込むような作品構成になっているパソコン音楽クラブの『See-Voice』。
コンセプトがしっかりしているので、アルバムとしての強度がある。
また、広義ではダンス・チューンでありながら、アンビバレントな質感による独特の聴き心地を与えてくれる作品になっている。
ボーカルが入っている曲と、ボーカルレスの楽曲のバランスも見事で、聴いているシーンにしっくりと馴染むところもポイントのひとつ。
スポンサーリンク
折坂悠太 『心理』
複合的なジャンルを組み合わせたことによる音楽的な成熟さが宿る作品。
ただ、音楽的な成熟度はもちろんのこと、言葉が描く哲学性にも注目ポイントが多く、いかに折坂悠太の作家性が洗練されているかを感じる作品となっている。
とはいえ、そんな難しいところは置いておいて、作品の色んな部分で楽しむことができるところが良い。
リズムアプローチでも見事な楽曲が多いのが注目ポイントのひとつ。
PEOPLE 1 『PEOPLE』
待望のファーストフルアルバム。
バンド名と同様の単語となる 『PEOPLE』と冠したこの作品。
キャリアの総決算的な作品で、とにかくキラーチューンの連続なのが、たまらない。
個人的には「怪獣」のとにかくワクワクする感じが、ものすごく好きだったりする。
何より、この作品を聴くことで、今後PEOPLE 1はさらなる飛躍を予感するのである。
ハンブレッダーズ 『ギター』
ハンブレらしい、少しひねくれているのに、すごく真っ直ぐなロックが詰まったアルバム。
「再生」から始まり、「ライブハウスで会おうぜ」で終わる一連の流れがとにかく良い。
メジャーになっても大事にする部分は変わらないと言わんばかりのメッセージ性。
ギターというタイトルの味わい深さも際立つというものである。
w-inds. 『20XX “We are”』
二人体制となったw-inds.の初のオリジナル・アルバム。
体制こそ変わったものの、w-inds.の魅力の根本は変わらないことを示す楽曲の数々。
特に橘の音楽センスは研ぎ澄まされるばかりである。
<歌声>の使い方のセンスと、リズムアプローチがとにかく素晴らしく、ドキドキされっぱなしなのである。
YOASOBI 『THE BOOK 2』
基本的にepはこの記事には入れないようにしているんだけど、この作品はスルーわけにはいかない、ということで、最後はこの作品に。
体裁としては2021年になってから発表した作品を収録した作品になるわけだけど、どの曲を聴いてもそのキャッチーさが圧倒的だよなーと思ってしまって。
どれだけブレイクしたアーティストでも連続して楽曲をリリースすると、そのキャッチーさには影を落とすことになる。
でも、YOASOBIはそれがない。
昔の小室哲哉のように、どれだけ楽曲を生み出しても間違いないキャッチーさが内包しているような感じ。
Ayaseの圧倒的な音楽センスと引き出しの数、そしてikuraの表現力豊かなボーカルがあるからこその境地であると思う。
2021年も色んな楽曲が生まれたけれど、YOASOBIの影響は今年も圧倒的だったことを痛感させる一作である。
まとめ
というわけで、 2021年冬、バンド・アーティストの個人的なベストアルバム10選、なのでした。
他にも良いアルバムはたくさんあったわけだけど、今あえて選ぶなら、ということで10枚を選んでみました。
何かの参考にしてもらえたら嬉しい限り。
では、今回はこの辺で。
ではではでは。
スポンサーリンク