前説

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本来であれば、ジャニーズという括りで音楽を語るというのはちょっと乱暴な気もする。

けれども、あえて、一旦それをしてみる。

今年、ジャニーズ所属のアーティストで一番好きなアルバムが何だったのかを考えてみる。

もちろん、今年はまだ終わったわけではないので、変動はあるかもだが、現時点であれば、Sexy Zoneの「POP × STEP!?」の名前をすぐあげる。

なぜなら、このアルバムがジャニーズ所属のアーティストの中で一番聴いた作品だから。

Sexy Zoneでしか紡ぐことができない綺羅びやかなポップスをそこに感じたから。

その「好き」という気持ちが間違いではなかったことを証明するかのように、8月にシングルとしてリリースされた「RUN」もすごく良かった。

各々の作品の感想は別記事に書かせてもらっている。

関連記事:Sexy Zoneを聴いてこなかった人間による「POP × STEP!?」評

関連記事:Sexy Zoneの「RUN」が自分の期待を大きく超えてきた件

簡単に言えば、、Sexy Zoneのアウトプットが自分の中でかなりツボなのだという話。

そんな中で、Sexy Zoneが11月に新しいシングルを発表するという報を聞く。

「NOT FOUND」というタイトルの新曲。

果たして上がり気味になっている期待に対して、自分はこの曲がどれだけ響いたのか。

そのことを、この記事で書いていきたい。

本編

カラフルなポップソング

Sexy Zoneの歌っていつもカラフルである。

これは「POP × STEP!?」でも「RUN」でも感じたことである。

ただし。

そのカラフルって、ただ豪華なアレンジを施しているっていうのとはちょっと違う。

どう言えばいいのかちょっとむずかしいんだけど、単に「音がたくさんある」というのではなく、「音同士が有機的に結びついている」という感じがする、とでも言えばいいだろうか。

なので、音数が減っていく瞬間もカラフルだったりするわけだ。

その中で鳴っている音同士が心地よいアンサンブルを生み出しているから。

「NOT FOUND」もカラフルであることを存分に感じさせるわけだけど、改めてSexy Zoneのカラフルさって曲ごとに変わるよなーと実感させられる。

なんというか、「RUN」は8月にリリースしたのが納得だし、「NOT FOUND」は11月にリリースしたのが納得な色付けなのである。

「RUN」はタイトル通り、疾走感を大事にしたナンバーで、わりとロックみが強いナンバーだと思う。

一方、「NOT FOUND」はベースのラインが丁寧に聞こえてきたり、鍵盤の躍動を堪能できたり、管楽器が要所で存在感を発揮してきたりと、ロックというよりはジャジーな雰囲気をかいまみれる一曲なのである。

一言で表したくなる曲ごとの音楽ジャンルでも違いをみせる。

これだけでも、Sexy Zoneの楽曲がいかにカラフルかつ、そのカラフルさに多様性があるかがわかると思う。

このカラフルさって、今年のSexy Zoneを語るうえでけっこうキモな言葉だと自分は思っていて。

というのも、ダンス・ミュージックの場合、あまり「楽器の音」は強調しないようなアレンジだったり、打ち込み感を出しまくったりする歌も多いわけだ。

でも、今年のSexy Zoneが発表した作品の楽曲って、楽器のアンサンブルが堪能できるアレンジの歌が多いと思う。

だからこそ、カラフルさを感じさせるし、“カラフルなポップソング“という言葉で作品を形容したくなるのである。

寒さが深まって11月にふさわしい渋さと勢いが良い具合に混じり合っている感じ。

他の楽曲にはなかった「NOT FOUND」のこの感じが、たまらないのである。

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5人のボーカル

久しぶりの5人そろってのシングルとなった今作。

やっぱり5人の歌声が揃うといいなーと思う。

それぞれのボーカルには個性が宿っているため、各々の歌割りで違う魅力が生まれる。

言葉にすれば「爽やか」とか「透明感」があるみたいな、一面的な表現になってしまうんだけど、それぞれが紛れもなく違う個性を発揮しているため、ワンフレーズワンフレーズが違った映像を浮かび上がらせてくれるのである。

このようにメロパートはそれぞれの個性が発揮されている。

からの、全員の歌声が混じり合うサビ。

そのコントラストがあまりにも鮮やかで、そんなのめっちゃ良いに決まっているわけだ。

圧巻は2番のサビが終わってからのCメロのラップパート。

ここが自分にとって、特に印象的っだった。

1番や2番のメロパートはどちらかというと爽やかさが印象的だった。

が、ここからその印象が一変する。

このラップパートから、ある種のアダルトさが香ってくるのである。

入りの歌声が低音を効かせることで、楽曲の空気を天変させていくわけだ。

声だけじゃない。

サウンドもその空気をもり立てていく。

ラップパートの入りになると、音数が減っていき、ギターのカッティングとベースだけになっる。

必要な音だけに絞るようなアレンジになることで、低音で入ってくるラップパートの流れのゾクゾク感が大きく増幅するわけである。

こういう変化球も織り交ぜるからこそ、単なるポップソングではない印象を与えるのだ。

で。

ここからラストのサビへと、各々のボーカルが絶妙なバトンを繋いでいく。

個性的な歌声、その歌声を彩るサウンドの多彩さ、ここのアンサンブルも絶妙だからこそ、よりぐっと楽曲の世界に入り込んでいくわけである。

あと。

個人的に「おっ」と思ったポイントがもうひとつあって。

この歌では、邦ロック界隈では馴染みの強い人も多いBIGMAMAの金井政人が作詞に加わっているのだ。

歌詞を改めて読んでみると、ちょっとクールかつ大人な響きを感じさせる。

ある程度キャリアを積んだ今のSexy Zoneだからこそ、サマになるような言葉の並び。

こういう歌詞をさらっと自分のものにできるところも、このグループの凄さが出ているよなーと思う。

何が言いたいかというと、歌詞と歌声の調和も絶妙というわけだ。

まとめ

冒頭の話に戻ろう。

自分は、「NOT FOUND」がどれだけ響いたのか、という話である。

良い曲であることが当たり前というハードルがある中で、めっちゃ「NOT FOUND」にハマっている自分がいる。

記事中でも述べたけど、今の季節、そして今のSexy Zoneのモードが投影されている、すごく良い曲だと思ったわけだ。

・・・とりあえず、「NOT FOUND」は堪能した。

ここからカップリングの沼へと足を踏み入れようと思う・・・。

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