前説

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菅田将暉とCreepy Nutsがタッグを組んだ「サントラ」がめっちゃ良い。

菅田将暉の良さと、Creepy Nutsの良さが交錯した、この3人だからこそ生み出すことができた楽曲のように思う。

というわけで、自分が思う「サントラ」の良さを記事にして書いてみたい。

本編

ふたつのパート

ざっくり言えば、この歌はふたつのパートに分かれている。

菅田将暉パートとCreepy Nutsパートである。

あまりにも当たり前のことを書いているから、何を言っているんだお前は、という思ってしまう人もいるかもしれないけれど、この歌を聴けば言いたいこともわかってくれるのではないかと思う。

どういうことか。

この歌のいわゆるメロパートは、R-指定がラップしている。

で、サビは菅田将暉が歌っているので、ここでふたつのパートに二分されているんだけど、ふたつのパートの雰囲気が全然違うのである。

まず、このラップパートはいつものCreepy Nutっぽくないのだ。

アゲアゲのヒップホップ要素は皆無で、メロウなサウンドが響く感じになっている。

いつものCreepy Nutsとは、ちょっと違う大人しさを感じるのだ。

RIPSLYMEでいうとPESの楽曲っぽいチルさがある、とでもいえばいいだろうか。

でも、そのスマートさが妙にクセになるし、サウンドが抑え気味になっているからこそ、R-指定の言葉に自然と耳が向くのである。

で。

R-指定の巧みなラップにより、すっかりラップの耳になったなーと思った頃に、奴はやってくる。

そう、菅田将暉のパートである。

この菅田将暉のパートがあまりにも楽曲の雰囲気を一変させるのだ。

さっきまでは洒脱もあった感じだったのに、サビに入ると急にゴリゴリのロックチューンになって、楽曲の速度が荒れ狂っていくのだ。

元々菅田将暉は激しめのロックチューンを歌うことが多いし、そこが音楽のルーツになっていると思うんだけど、この歌でもそういう「いつも」の菅田将暉の音楽的なかっこよさが全開になっているのだ。

この空気ががらっと変わる感じにゾクゾクとするのだ。

しかも、菅田将暉の歌が上手い。

まあ、いわゆる技術的な上手さというよりも、歌の世界に引き込んでくる説得力がある、っていう感じなんだけどね。

その場の空気をがらっと変えて、自分に釘付けにさせるような力強さが歌声に宿っているのだ。

ライブのステージだったら、絶対に視線を独り占めにしているくらいのオーラーがビンビンになっているのだ。

R-指定のラップってはっきり言ってめちゃくちゃ凄くて、半端なボーカルのサビだったらきっとラップパートの方が良かったな・・・という話になっていたと思うのだ。

でも、菅田将暉のボーカルは、そういう気持ちを一切断ち切るのだ。

なんならR-指定のラップすらも「フリ」にしてしまっている。

それくらいに力強さを感じさせるのだ。

そのヒリヒリ感がたまらないのである。

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余計なものがない

この歌を聴いて感じたのは、余計なもののなさである。

なんというかコラボ曲って情緒になることが多い気がするのだ。

それぞれがよそ行きの格好をしたり、普段とは違うリスナーにも向けて曲を作るから、妙に守りに入る的なところがあって。

でも、この歌はそういう向き方はしていないように感じる。

Creepy NutsはCreepy Nutsの持てる力を発揮して、菅田将暉は菅田将暉の持っている力を発揮している、そんな風に感じるのである。

なので、真っ直ぐに自分たちの歌で勝負している感じがあるのだ。

少なくとも、お互いがお互い負けないぜという内に秘めた闘志を感じさせるというか。

そのためかどうかなのかわからないけれど、この歌はイントロもなければ、アウトロもまったくないのである。

すごく珍しい歌である。

最初からボーカルが入っているし、最後までボーカルが入っている、そういう歌なのだ。

そう。

この歌から余計なものが削ぎ落とされている。

大事な部分だけパッケージにして、全編が「勝負」になっているのだ。

だからこそ、曲が流れている間は一呼吸置くことも許されず、怒涛のごとく音楽が流れているような感覚を持つのである。

あと。

間奏パートでは、エレキギターがソロを弾いている中、松永がスクラッチしている感じが伝わってくるんだけれど、そのときの音の歪というか、なんか融合している感じもすごく良い。

菅田将暉の得意としている音楽と、Creepy Nutsの持ち味が融合している感じがして、ぐっとくるのである

まとめ

まあ、聴く人によっては菅田将暉成分が強すぎて、Creepy Nutsぽくないと思う人もいるかもしれない。

でも、きっと菅田将暉一人ならこういう仕上がりにはならなかっただろうし(ラップパートがあるとかないとかの話ではなく)、Creepy Nutsとの融合があったからこそ、単なるロックチューンとはまったく違うヒリヒリさが楽曲に宿ったように思うのだ。

何にしても、自分はこのタッグが生み出す音楽に痺れまくった。

それがすべてである。

そういえば、自分はちょっと前にこんな記事を書いたけれど、マジで今年はCreepy Nuts、紅白に出るんじゃないかなーと思ってしまうくらいには、刺激に満ちた楽曲だった。

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ラップの概念が変わるような刺激もあったし、ぜひこの曲はたくさんの人に聴かれてほしいなーと、そう思うのである。

ってか、菅田将暉、タッグした相手がどんなに強くてもまったく埋もれないのがすごいよなーと思う。

様々な分野における、日本の芸能を引っ張っていく存在なんだなーとつくづく実感させられるのである。

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