前説

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back numberってバラードのイメージが強い。

確かにバラードの名曲が良いし、映画主題歌としてばっちりハマる壮大なバラードを自分のものにできる稀有なバンドだと思う。

だから、鍵盤の音とかストリングスの印象も強い。

だが、しかし、back numberのバラードが良いというのは、このバンドの部分の話であって、全体ではない。

そう。

このバンドはバラードだけじゃなくて、アップテンポの歌でも良い歌が多い。

ゴリゴリにロックをかましている楽曲で、このバンドの真価が発揮されていることも珍しくない。

「エメラルド」を聴いて、改めてそう感じたのだった。

というわけで、この記事では「エメラルド」の感想を簡単に書いてみたい。

本篇

躍動するバンドサウンド

「エメラルド」はback numberのアップテンポの新たなキラーチューンという装いの楽曲である。

ほんとに???と思う方は楽曲を5秒聴いてもらえたらと思う。

ギターカッティングや裏打ちのシンバルの音が印象的に、ライブでも盛り上がりそうな一曲である。

まあ、盛り上がり的にどんな感じになるのかはともかく、このバンドがロックバンドであることを実感させるようなゴリゴリめのナンバーではあると思うのだ。

この歌の一人称は「僕」だけど、全然「俺」でもいけそうな装いなのだ。

個人的には2番に出てくる「〜付けるぜ」という語尾の「ぜ」が良い。

そう。

この歌ってこういう台詞回しが似合う歌だと思うのだ。

わりとback numberの歌って、情けない心情を赤裸々に吐露する歌が多い。

そこまで自分の心情を説明しちゃうの?というそのストレートさが彼らの持ち味である。

そう考えた時、この歌は心情の吐露がちょうどいいバランスに収まっている。(もちろん、比較対象によるとは思うけども)

その代わりに「〜ぜ」という言葉まわしにドキっとさせられるのである。

「〜ぜ」が映えるのは、このゴリゴリサウンドだからこそだと思うわけだ。

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このサウンドにこの声

もうひとつ感じるのは、ボーカルの声。

最近の、バラードが印象的なバンドってハイトーンボーカルのバンドが多い。

かっこよさよりも美しさが際立つようなバンドが多いイメージなのだ。

そう考えた時、back numberのボーカルは良い意味で男らしさを感じるボーカルである。

力強さを感じさせるボーカルなので、こういうロック性が尖ったサウンドにぴったりとハマる。

ゴリゴリサウンドがより映えるのは、このボーカルだからこそ、という部分は大きいように思うのだ。

あと、何気にボーカルの安定感をこの歌で改めて感じさせられた。

けっこう「歌詞」の部分で語れることが多いback numberだけど、ボーカルが歌っている言葉がすーっと入るのは、ボーカルが安定しているからこそだと思うのだ。

無駄にクセが強かったり、違った主張のするボーカルだったら、きっとボーカルそのものに目がいってしまって、歌っている言葉にしっかりと耳を傾けるのが難しくなる。

歌詞って、どういうメロディーラインで誰が歌うのかによって魅力が変わるから。

back numberの場合、ちゃんと言葉が残るからこそ、歌詞重視で語れられることが多いと思うのだ。

で。

そういう需要をされやすくなっているのは、このバンドのボーカルが良い意味ですごく安定しているからだと思うのだ。

バラードもアップテンポの歌も魅力的。

その言葉に隠されているもうひとつの理由は、このボーカルの安定感にもあるのかなーとふと思ったりするのだ。

まとめ

全然話は変わるけど、back numberの歌って肌寒くなってきたタイミングに似合う歌が多いよなーと思う。

雪が降る町並みに似合いそうな歌が多いよなーと思う。

新曲でも、やろうと思えばそういう方向にすることができたんだろうけど、「エメラルド」はそういう方向には舵を切らない感じが個人的なツボ。

この歌にはハマるころ、back numberという沼が大きなクチを開けて待っているんだろうなーと思うのである。

いやー恐ろしい沼である。

関連記事:女々しいと言われがちなback numberの女々しくない「水平線」という歌について

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