前説

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様々なジャニーズグループがいる。

グループごとに魅力があって、強みがある。

時にそのイメージに寄り添うような歌を歌ったり、時にそのイメージのカラを破ったりする。

そう考えたとき、ジャニーズWESTは絶妙な立ち位置にいるアーティストだと思っていて。

どういうことか。

この記事では、そのことについて、簡単に書いていきたい。

本編

「サムシング・ニュー」の感想

というのも、先日、ジャニーズWESTが「サムシング・ニュー」という楽曲を発表した。

この歌は、あいみょんが楽曲提供したことでも話題の一曲である。

あいみょんといえば、DISH//の「猫」を提供したことでも話題になったアーティストで、そのソングライティングには定評がある。

あいみょんは、仮に他のアーティストに楽曲を提供するときも自分の個性を発揮するタイプだと思っている。

というよりも、なんとなくあいみょんが歌っているところも想像できる歌であることが多いのだ。

でも、「サムシング・ニュー」って、良い意味でいつものあいみょんらしさがない気がする。

なんというか、楽曲全体としてはジャニーズWEST色が強い感じがするのだ。

そ故、あいみょんが歌うイメージが(個人的には)見えてこないのである。

いや、実際に本人が歌えば、まったく楽曲の表情が変わると思うけどね。

だけど、少なくとも、ジャニーズWESTが歌う「サムシング・ニュー」を聴くと、この歌はジャニーズWESTが歌うしかない楽曲だな、という色が濃く出ているのだ。

つまり、個性的なアーティストが作った楽曲でも、楽曲が宿る個性をジャニーズWESTに塗り替える凄みがある。

「サムシング・ニュー」からは、そんな印象を覚えるのである。

僕らは最強なんだぜ
さあ、進もうよ 姫

冒頭のこの時点で、ジャニーズWEST感が炸裂していて、良いフレーズだなあと思ってしまう。

“ウエディング”をテーマにしているからこそ「姫」というワードが出てくるわけだけど、この辺りに二人称(?)の使い方含めて、ジャニーズWESTの個性を引き立たせるうえで、良いエッセンスを与えているように思う。

他にも「ビリケンさん」というワードだったり、「〜のだ」という語尾の使い方だったり、「最後まで援護させてください」というフレーズだったりと、ジャニーズWESTのそれぞれのメンバーの個性を際立たせるワードチョイスが輝いているように感じるのだ。

結果、ジャニーズWESTの人柄みたいなもの出てくる歌になっている印象を持つのだ。

こういうご時世で、暗いメッセージが楽曲に内包しがちな楽曲の中において、ポジティブで笑顔に満ちたメッセージを解き放つ。

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「僕らの理由」の感想

「サムシング・ニュー」のシングルに収録されている「僕らの理由」。

この歌は、SUPER BEAVERの柳沢亮太が楽曲を手掛けたナンバーである。

この歌は、逆にSUPER BEAVERらしさが全開になっているパワフルかつエネルギッシュなナンバーである。

ただ、これはあいみょんの楽曲と違って、楽曲提供者の作家性を発揮したというよりも、ジャニーズWESTの持つ強みとSUPER BEAVERの持つ強みが最初からシンクロしていたからこその手触りのようにも感じる。

SUPER BEAVERらしい楽曲を作ること=ジャニーズWESTの個性が全開になっていた、という構図。

だから、この歌はSUPER BEAVERらしさもある装いになったという感じというか。

実際、この歌は、痛快なまでの真っ直ぐな言葉が印象的なナンバーであり、ジャニーズWESTらしいパワフルさが輝いている。

<綺麗に歌う>なんて二の次で、力強いメッセージをハートフルに歌い上げる心地よさがあるのだ。

なぜ、ジャニーズWESTが、今年、ロックフェスに呼ばれたのか。(結果、そのロックフェスは中止になってしまったが)

そのことがよくわかるような、熱い魂を感じさせるナンバーとなっている。

まとめ替えて

冒頭で述べたことに戻る。

アイドルという立ち位置のアーティストは、何でもできる立ち位置で、どんなジャンルにもチャレンジできるアーティストだからこそ、幅広い楽曲を歌いこなし、それ故に様々な魅力を放つことが多い。

でも、ジャニーズWESTの場合、単に楽曲に対してカメレオンのように色をかえて表現していく、というのと少し違っていて。

時には楽曲提供者の作家性を越えていき、時には楽曲提供者の作家性とシンクロして絶対無比な自分たちの個性を楽曲に宿らせる。

つまり、ジャニーズWESTという色に染めあげていく凄さまじさがあるのだ。

少なくとも「サムシング・ニュー」と「僕らの理由」の2曲に触れていくと、そんなふうに思ったのである。

何にしても、ジャニーズWESTが歌うことでしか感じられない興奮と感動がこの2曲には、ある。

願わくば、この楽曲たちがよりたくさんの人に届いたら良いなあと思う。

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