前説

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曲の雰囲気は違うけれど、歌っているテーマは似ている、ということがよくある。

今回は、SNSがメジャーになることによる人間関係の変化、というテーマが通じている楽曲をいくつか紹介したい。

キュウソネコカミ「ファントムヴァイブレーション」

スマホが一気に色がっている最中、明らかに予想が変わってきた時流を鋭敏に切り取った社会派ソング。

当時のキュウソネコカミの歌は社会を切り取り鋭敏な眼差しがあって、改めて歌詞を読むと、その眼差しに感服してしまうのである。

にしても、この頃から「ライン」ってメジャーだったんだなーと思うと、「ライン」の息の長さを実感せざるを得ない。

寂しさを求めてSNSばかりを見てしまう、というのは今の世の中でも通じる価値観だと思うし、そういう人間の本質を端的に言葉でくり抜いたヤマサキセイヤの表現力が素晴らしい。

今、改めて聴いても、この歌の歌詞はよくできているなーと思うのである。

KANA-BOON「ウォーリーヒーロー」

SNS(ネット)での繋がりをどこかシニカルな目線で歌っているという意味で、この歌も「ファントムヴァイブレーション」に通ずるものがある。

今はわりとネットと現実の親和性って高くなったと思うけれど、当時はまだまだネットと現実に距離があった。

その距離感をこの歌は丁寧に語っていると思う。

もちろん、どれだけテクノロジーが発達しても人は孤独を抱えているし、孤独を打ち消すためにゆるやかなつながりを持てる、という性はきっと変わらないように思う。

痛快なリズムでこういうシニカルな歌を歌えるところが、当時のKANA-BOONの面白さだったように思う。

「ファントムヴァイブレーション」も「ウォーリーヒーロー」もYouTube上で高い再生数を誇っていることからもわかるとおり、この歌が描くメッセージは未だに親近感が湧くものなのかなーと思ってしまう。

それにしても、この頃のKANA-BOONの歌が持つ無敵感は本当に色褪せないよなーと思う。

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グッドモーニングアメリカ「キャッチアンドリリース」

この歌も歌っているテーマは前述の楽曲たちととても良く似ている。

親父がげんこつ食らわせるところ以外は、ほとんど同じだし、SNSでの繋がりに対してシニカルな視座であることがよくわかる歌だ。

この歌がポイントなのは、SNSをしたり、スマホにかじりつくのは流行りに置いていかれることへの恐怖、という部分であろう。

「ファントムヴァイブレーション」はどちらかというと、暇つぶしについついスマホを使ってしまうというようなスタンスだけど、「キャッチアンドリリース」は人間関係の構築のためにスマホ依存になってしまっている、というような感じの気がする。

こういう歌を聴くと、ちょっとシニカルすぎない?と思う人もいるかもしれないが、それはネットの世界でキャッチアンドリリースすることに慣れすぎたからなのかもしれない。

人間関係の捉え方が、ここ数年で大きく変容してきた証左なのかもしれないと、ふと思うのである。

ヤバイTシャツ屋さん「Don’t stop SNS」

SNSという単語を連呼したこの歌。

ヤバTでの場合、SNSに対するシニカルの空気を汲み取ったうえで、あえてそこに対して批評的な眼差しを向けず、能天気に歌いきって魅せてしまうあっけらかんさがある印象。

冷静にみたらけっこう辛辣な歌詞でもユーモアを混ぜて「ネタ」にしてしまう上手さが、昔からヤバTは卓越していた気がするのだ。

ただし、最近はバンドが大きくなりすぎてしまったため、ネタにできる対象選びに悩んでしまうらしい。

人気メジャーバンドによくある悩みだ。

このタイミングで、鋭い視座と持ち前のユーモアで、他のバンドにはできないトピックを「ネタ」にして歌ってみてほしいなーなんて思ったりする。

本当の意味で「ヤバイ」歌が聴きたいなーなんて、昔の歌を聴くとふと思ってしまうのである。

まとめ

というわけで、歌っているテーマが似ているなーと思う楽曲をいくつか取り上げてみました。

歌のテーマの関連性を探りながらいろんな歌を聴くのも楽しいと思うので、よかったら自分なりにテーマを決めてやってみるのもいいかもね。

では、今回はこの辺で。

ではではでは。

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