a flood of circleの「今」がかっこいい!

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今年になって、バンドのメンバー脱退、失踪などのニュースがより多くなってきた(今までもあったのだろうが、よりニュースになりやすくなったのか)。

こういったバンドマンの脱退や失踪のニュースを聞いて、あるバンドが頭をよぎった。a flood of circleである。

彼らもまたメンバーがライブ前に失踪するという出来事があった。更にはメンバーの加入や脱退も多いバンドとしても知られている。

メンバーの変遷は?

ここで、a flood of circleのメンバー変遷を改めて見てみたいと思う。

2006年 佐々木亮介、岡庭匡志、石井康崇、渡邊一丘の4人で結成。

2009年 ギタリストの岡庭匡志がツアーファイナルの直前に失踪→脱退

2010年 ベーシストの石井康崇が脱退、HISAYOが加入。

2014年 ギタリストのDuranが加入。久しぶりに4人体制に。

2015年 Duranが脱退。

2018年 サポートを経て、ギタリストアオキテツが正式メンバーに。現在の4人体制になる。

まず結成から4年で、オリジナルメンバーの半分が脱退という状態に陥るわけだけども、特にリードギターのポジションはサポートも含めると今まで7人もの方々が務めてきた。

ライブやフェスで観る度にリードギターが変わるというのもザラで、私自身もフラッドに興味を持ち、ライブを見始めてから4人のギタリストを見た。

メンバーの増減がこうもあるとバンドも停滞しがちになるものだが、フラッドはそれを感じさせず。一体何がそう思わせるのか?

音源のリリースペースがエグい

活動開始から今までの13年でフラッドは、4枚のミニアルバムと9枚のフルアルバムを発表している。きっちり1年に1枚のペースである。しかも、岡庭さんが脱退した2009年は7ヶ月の間にフルアルバムを2枚リリースする離れ業をしている。メンバーが脱退してもなおリリースペースを緩めないのは単純にすごい!

ライブの数もエグい

アルバムが出る度にライブツアーをするわけだが、フラッドは2013年のアルバム『I’M FREE』リリース時には47都道府県すべて回るツアーを行うなどライブも精力的に回った。

サポートメンバーを迎えてのツアーというのはスケジュールを押さえるのも容易ではないし、なかなか数をこなせるものではない。しかし、47都道府県51公演というツアーを見事に完遂した。

バンドとしてやれることは音楽を作って、その音楽を届けに行く。それの繰り返しのようにも思う。繰り返し故に一見すると当たり前のように考えがちだが、メンバーも定まらない中でこの「当たり前」をこなすのはなかなか当たり前ではない。

やれる事を愚直に行った結果、「今」が常に最高のバンドになった。

メンバー2人の失踪・脱退が相次いだ後にも関わらず、活動のスピードを緩めることなく、バンドとして出来ることをストイックにやり続けた結果、常に「今」がベストのバンドになっていると感じる。

フラッドだからやれる曲が増えたという印象も強い。

紆余曲折を経たから曲に力がある。

特に2017年に発表された「NEW TRIBE」という楽曲は、今までの苦難があったからこそ鳴らせるものでa flood of circleだから出来たものだと思う。

a flood of circle-New Tribe MV

活動休止ならまだしもいつ解散してもおかしくなかったこのバンドから放たれる

「生まれ変わるのさ 今日ここで変わるのさ」

という言葉に重み以外の何を感じれば良いのだろう。

そして、楽曲が良くなくなったら離れる事も出来るが、悔しいほど離れられない。魅力のある楽曲が今も連発されている。

a flood of circle-ハイテンションソング MV

a flood of circle-Center Of The Earth MV

この2曲はフラッドが今年リリースしたアルバム『CENTER OF THE EARTH』のリード曲なのだが、シンプルなリフでゴリゴリ攻める激しい「ハイテンションソング」と壮大なミディアムバラードともいえる「Center Of The Earth」

正反対ともいえるこの2曲をリード曲として、自信を持って発表できる辺りが今のフラッドの強み。どんな曲をやっても様になってしまう、どんな曲も魅力的にしてしまうのである。罪深い!

まとめ

彼らは「今までの活動を続けていく」というシンプルな道を選び、今も歩みを止めずにいるが、失踪や脱退など並大抵のバンドなら活動を続けるのは困難な状況にあっても形はどうあれ転がり続けるのは、やはりそうそう出来る事ではない。

人生においても困難や苦難はやってくるが、そういう時こそ、「今までの活動」を愚直にでもやっていくのが如何に大切かをフラッドは教えてくれる。

そして、この記事を書くのに時間がかかってしまっていたら、フラッドがまたアルバムを今年リリースするというニュースがあった。

今回はミニアルバムとはいえ、1年に2枚もアルバムを出すのはやはり活動ペースは尋常ではない。

そして今作は、メンバー4人それぞれが作詞作曲をした曲が入るという初めての試みがなされている。これもメンバーが揃ったからこそできることだろう。

フラッドは並大抵ではないことを涼しい顔でやってしまうので本当に恐ろしいバンドである。

「今がかっこいい」とタイトルを銘打っておいてアレなのだが、これを機会にa flood of circleの作品を最新作から遡りながら聴いていくのをオススメしたい!

最高を更新し続ける彼らの良さに気づいてくれたらいいなと思う。

筆者紹介

ぬまっち(@sellmysoul819)

聴くのも観るのも歌うのも演奏するのも好きな音楽中毒なアラサー。一児の父親もしてます。

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