前説

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この時期は今年ブレイクするバンドって誰になるのかを予想するメディアが増える。

バズリズムでも、今年バズるアーティストを予想するランキングが発表された。

ランキングの賛否は人によって様々あるだろうが、ことバズリズムのランキングに関しては、バンド好きの大方の総意として、“もう既にバズっているバンド”ばかりがノミネートされているやん、という印象を持ったのではないかと思う。

そして、もっとディープな”今年バズるバンド”を紹介してくれよ、そう思ったはずだ。

というわけで、この記事では、本当にインディーズバンドが好きな方をお招きして、もう少しマニアックなラインで、どんなバンドがバズるのか話してもらいました。

参加者紹介

•遊津場

TwitterやブログやYoutube動画、主催イベントなどを通じて、様々なインディーズを紹介している関西インディーズ業界の至宝。@sakidori_yutuba

•だんちゃん from ロクロラ

邦ロックカフェバー・ロックンローラ(通称ロクロラ)のオーナー。最近、FM802界隈でも取り上げられることが増えており、日夜その存在感が増している、らしい(@bar_rocknrolla)

本編〜対談開始〜

2019年のバンドシーンについて

遊津場:2019年の邦ロックシーンは、全体的にはOfficial髭男dism、King Gnuの年で、それにつられてかどうかは定かではないですが、ハイスペックなバンドが流行った印象ですね。マカロニえんぴつにしても音大出身ですし、Novelbrightも口笛世界一でしたし。

だんちゃん:僕もやっぱり印象深いのはOfficial髭男dism、King Gnuのハネ方とNovelbrightの今どきのバズり方ですね。(上記のバンドがライブハウスを通じてというよりも、SNSであったりテレビであったりと、メディアを通じて広がっていった印象もあってか)俗に言うライブキッズは少し減ったような印象もあります。

遊津場:Novelbrightは2017年のROJACKというコンテストで存在は知ってはいたんですけど、ここまでとは(笑) 続けていくうちにハマることもあるな、と思いましたね。

だんちゃん:Novelbrightのバズり方は勇気づけられたバンドも多いやろし、夢あるなぁって思います。僕もDROPとかで何回か見てましたが、今回のはバズり方が急過ぎてホンマ何がなんだか状態ですね(笑) 水面下で色々準備してたのが、うまく連動した部分もあるかもですね。

遊津場:あと、(いわゆる”邦ロック”が)キッズだけでなく、いろんな年代に届いてるのかなと思いました。sumikaは特に幅広い年代に受け入れられてる印象がありますし、打首獄門同好会もレディクレで観ましたけど、年齢層が広めでした。熟成された確かな技術と経験と準備のあるバンドが、まだまだ伸びゆく時代になるのかもしれません。

だんちゃん:Half time Oldもそうですし、メジャーデビューからのドラマ主題歌も決まったハンブレッダーズなんかも期待ですね。そういえば、昨年のこの記事では、僕は『ご来店いただいてるバンドさんで、フェスにまだ出てなくて今年はガンガン出てきそう』って括りで、ネクライトーキー、ズーカラデル、SUNNY CAR WASH、アイスクリームネバーグラウンドを紹介しました。

 

関連記事:本気のインディーズ好きが選ぶオススメインディーズバンド

 

遊津場:改めてみてみると、豪華な並びですね。

だんちゃん:ネクライトーキー、ズーカラデルは一気にフェス常連バンドになりましたね。ネクライトーキーはメジャーデビューやし、ズーカラデルはスペシャ列伝にも選ばれていますし、今年も更なる飛躍、間違いなしです。SUNNY CAR WASHはツアーも好調で、ヨンフェスも出演決まってたのに残念ながら活動休止となってしまいましたが…。アイスクリームネバーグラウンドは自分たちで主催してる『天下一運動会』を去年はクリエイティブセンター大阪で開催したり、ビバラロックのあるあるさんのステージに出たり。去年はメンバーの脱退とかもあったり大変だったので、安定してきたら、今年はさらに活躍してくれると思います!

遊津場:僕は、ofulover、nee、shandy Wzの3組を紹介しました。まず、ofuloverはタワレコにCD置かれるようになりましたし、自主サーキットライブも成功していました!(行きました!) Vol.2も開催されますし、本格的にヤバイ牙を携えつつあって、一気に行くイメージが湧きます。

だんちゃん:ofulover、着実に伸びていってますもんね。

遊津場:neeはまだライブを観れてませんが、期待値以上に動員伸ばしてるイメージがあります。MVもしっかり再生回数伸びてますし。ボーカルのくぅさんはボカロも始めて、さらに表現力が貫きそうです。ギターも正式加入して、良い流れを感じます!隠し玉のshandy WzはROJACK始め、いろんなコンテストにノミネートされてました! けっこういろんな方法で自分達の音楽を魅せるようになってきて、今年もワクワクさせてくること仕掛けそうなイメージですね。サイダーガールみたいにイメージガールがいますし、音楽も壮大になってます。

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今年のオススメバンドを発表

遊津場が選ぶ、今、熱いインディーズバンド

toronto

細かな技術とか僕は分からないんですけど、本当にこの3人のスリーピースじゃないと、ここまで熱量が気持ちよく乗らないんだろうなという必然性を感じるんですよね。そして届いてきたサウンドの高揚感は良い聴き心地の中に、メチャクチャ刺激的というか。ロックファンの心をしっかり触ってきますね。ものすごいスピードで駆け上がっていて、CDJの舞台もコンテスト勝ち抜いて、立ちました。MVの『ティーンテイジ』もいいんですが、Eggsで聴ける『加速していく』という曲もかなり好きです。

鉄風東京

実はまだ宮城の高校2年生のバンドなんで、先取り過ぎの心配もあるんですけど(笑)Eggsでウィークリーチャート1位になった『21km』はEggs音源でも貫いてくるものがありました。それに加え、ライブ動画もYouTubeに上がっていたんですけど、他の曲からも熱量と覚悟がしっかり伝わってきます。仙台・東北シーンがいいバンド増えてる流れもあり、これはちょっとUMEILOやKALMAの北海道の2組のように続いてもおかしくないのではと思いますね!彼らの同年代のリスナーにもっと聴いてほしい!もちろん学業優先でいってもらいたいんですけども(笑)

Made in Me.

SNSとかYouTubeとか見てもらったら分かるんですけど、このバンドの発信スピードは、ちょっと異常。そこに加えてもっと異常なのは、楽曲のクオリティが全く変わらない。
そのスタイルみたいなのは一見アンダーグラウンド感とDJ感が漂ってるかもしれませんが、ハマればハマるほど形がないんですよね。暗い地下や夜から鳴る歌が響いているのかと思えば、屋上や天界から鳴る救世の歌もある。ひねくれた愛の歌を歌ってるのかと思えば、とにかく純愛をあなたや世界に向けている歌もある。いろんな音楽を昇華していることが伝わるし、それを男女のコーラスワークや歌い方やサウンドの抑揚など用いて、例えるなら、ありとあらゆる絵の具を取り揃え、それを時に美しく、時に前衛的にぶちまけることができるバンドです。

だんちゃんが選ぶ、今、熱いインディーズバンド

OKOJO

OKOJOは先日ロキ中さんも紹介してましたが、もう今年間違いないと思います。最新のMV『最低なラブソング』が各方面で絶賛されてて今月の東名阪ワンマンも東阪SOLDOUT。OKOJO目当てのお客さんも最近増えてライブも一体感が増してきた。ベースボーカルまつしたさんのアカペラの時とか完全に空気持っていってて、もっと大きな舞台でのライブがもう目に浮かびます! ロクロラで仲良くなって思ったけど、才能あってストイックで目標も高くて…これは売れないとおかしい!

UMEILO

UMEILOは若いのに才能溢れ過ぎ!若いから等身大の恋愛観が同世代に伝わるのか…。『高空』で一気に火が付いたけど、うち(ロクロラ)でMVを流しても、ドラマ見てるみたいに見入ってハマる人多いです。ライブは雰囲気あって世界観に引き込まれる。これから場数踏んでの進化が気になる!ロクロラ来てくれた時もホンマに素直な好青年って感じで人柄の良さが溢れてた!

オレンジスパイニクラブ

オレンジスパイニクラブは『キンモクセイ』で人気が出て、お家でゆっくり聴いてる人多いと思うけど…ぜひライブ見てほしい!激しくて全部もっていくライブをします!いい意味で裏切られた!2月の1st mini albumのリリースツアーが楽しみ!あと、元々のバンド名が、ドーテーズっていうのも良い(笑)

なきごと

なきごとは、初ライブでmurffin discのオーディション準グランプリの鳴り物入りバンド!最初『メトロポリタン』聴いて、相対性理論好きなオシャレなバンドかなと思ってたけど、天神ONTAQで初めて見たライブは、感情的で魅せられた! NOiDに所属もして、今年はもっと精力的に動いてくやろし一気にきそう。

まとめに替えて

だんちゃん:そういえば、店番していると、最近ハルカミライ好きなお客さん増えたなと思います。僕は、ガガガSPをはじめとする青春パンク大好物やから、それ(パンクロックなどの音楽)で育ったハルカミライやHump Backが今シーン盛り上げてってるのは嬉しいですね。

遊津場:ハルカミライは幕張メッセ成功させましたもんね。TV向けではないかもしれませんけど、スター性がすごいので、見たことない果てまで連れていってくれそうですね。

だんちゃん:ホンマにハルカミライはライブ見たら、みんなもってかれますね。日本語でストレートに感情ぶつける、第二次青春パンクブームの兆しが出てきていて、個人的にテンション上がりまくってますね。

遊津場:なるほどですね。個人的にはミレニアム世代のバンドの勢いが付くと思います。今は東日本からいろんな才能が出てきている印象なんですけど、関西もじわじわ出やすくなる環境が出てきたと、Eggsのランキングとかを見ると感じます。彼らはYouTubeの使い方や立ち位置も、少し前とは違ってきてると思うので、それについていきたいですね。そして少し企画の宣伝にもなるんですが、2/23の(自分で主催する)東京企画のメンツは、そういうムードも少し意識してブッキングしました。勢いのある20歳以下の世代として結果を残しているルサンチマンとMINOR THIRD、世代を問わない間違いない歌モノバンドのfibglooとシベリアンフィッシュツリー、そしてこの後、予期せぬ未来にもしっかり順応していって、新たな驚きを提供してくれるであろうMade in Me.と、僅かながらインディーズシーンの縮図を感じてほしいです。

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