前説

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書こうかなーと思って書いてこなかったアーティストって何組かいて、LiSAもそういう類のアーティストであった。

なんというか、キャリアの横断具合がすごくて、上手く言葉にする自信がなかったのだ。

とはいえ、そのままスルーするのもなんだか嫌だったので、今回はLiSAについての記事を書いてみたいと思う。

本編

初期から唯一無二の存在だった

いわゆる声優のような立ち位置からキャリアがスタートしたLiSA。

そのキャリアを皮切りに、アニメソングを歌う女性アーティストというような立ち位置で色んな歌を歌うようになる。

実際、初期の楽曲となる「oath sign」は、曲のテイスト的によりアニソン臭があるように感じるのだ。

もちろんエレキギターのサウンドの主張が強く、ロックテイストが強めな楽曲になっているんだけど、そこで鳴るエレキギターは、どちらかというとアニソン的な臭いを感じるのだ。

だから、LiSA自体も、アニソンを歌う歌姫的なイメージが強かったように感じるのだ(あくまでも今と比べての、という話にはなるけども)

とはいえ、この楽曲が収録されている「LOVER”S”MiLE」というアルバムでは、ユニゾンの田淵や、ヒトリエのwowakaといった、クセの強い曲を書く人間から曲を提供してもらっていることもあり、一縄筋にいかない作品になっているというか、良い意味でクセの強い作品になっている。

そのため、その頃からすでにLiSAは単なるアニソンを歌うポップシンガーとカテゴライズできるような存在ではなかった。

ある種、個性派ロックシンガーというイメージも付随していた気はする。

というよりも、バンド系も、アニソン系も、なんならボカロ系も横断できる貴重なアーティストという立ち位置だったと言うべきか。

そして、そんな複雑な横断を軽やかにしてみせる女性シンガーなんて(当時は)ほとんどいなかったので、それだけで、もう既に唯一無二の存在となっていたのだ。

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そこからさらに進化するLiSA

サードアルバムとなる「Launcher」をリリースする頃には、さらにポップな側面とロックな側面を巧み使い分ける女性アーティストになっていた。

2014年以降、ロックフェスへの出演も数多くなってきたこともあり、より幅広い層のファンを獲得するようになる。

いや、だってさ、agehasprings(米津玄師とかあいみょんとかの楽曲のよく編曲するプロ音楽集団)から、SiMのボーカルであるMAHまで曲を提供してもらう人なんてLiSAくらいしかいないように思うし、クセが強くて、タイプが全く違う歌でもきちんと歌いこなせてみせる女性シンガーなんてLiSAしかいなかったように思う。

ほんと、シンガーとしての実力派はマジで凄いもんだよなーって思うのだ。

それこそ、過激なロックチューンを歌う女性アーティストなら、今ではたくさんいる。

BiSHなんかもそういうアーティスト(あえてアーティストという言い方をする)の一人だと思う。

でも、基本そういうロックテイストを強めの女性アーティストって、いかにロックな部分を研ぎ澄ませていくのか?というところに焦点を当てがちで、ポップからは距離を置きながら進化することが多いように感じるのだ。

けれど、LiSAは違う。

かなりエレキギターがガンガンなるような曲を歌いつつも、キーボードやアコギが鳴り響くポップスもきちんと歌いこなしてみせる。

言ってしまえば、かっこいいロックナンバーも歌うし、キュートなポップナンバーも歌ってみせるし、どちらか片方が好きな人にも満足できるクオリティーのものをきちんと提供する。そういう凄さがある。

2017年にリリースした「LiTTLE DEViL PARADE」の頃には、もはやLiSAというジャンルが出来上がったといっても過言ではないくらい、女性シンガーとしてのポジションを確立していた。

あと、個人的には、ユニゾンの田淵の作曲精度も上がってきたように感じるので、結果的によりLiSAの魅力がより引き上げられたように感じる。

「Catch the Moment」は、LiSAの代表曲としての印象が強い人も多いだろうけど、この辺りから、本当に田淵の作曲センスは神がかってきたように思うのだ。

まあ、元から田淵は天才だよ、何を言っているんだよ、このヤローという人もいるかとは思うけども、あくまでも俺はそう思うよ、っていう話です。

まとめ

と、駆け足ながら一通りLiSAについて書いてみたけれど、今更こんなところでLiSAに関して語ることもないよなーっていうのが正直なところ。

だって、もう絵面から音楽から、LiSAの魅力ってダダ漏れですもん。

あ、あとひとつだけあるとすれば、LiSAはジャンルを横断しすぎたせいで、ライブでの盛り上がり方に波紋を呼んでしまうことが多くて、それは難しいよなーと外野ながらにいつも思う。

ただ、これに関しては、LiSA本人が色々とブログなんかで声明を出しているので、そこにある言葉が全てなんだろうなーとも思う。

とりあえずまとめとして言えるのは、これ。

LiSAは10年代にデビューした最も成功した女性アーティストの一人であるということ。

たぶん、これからもどんどん進化していくんだろうなーと思う。

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