BUMP OF CHICKENがこの4人じゃないとダメだと思うわけ

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ふと、久しぶりにBUMP OF CHICKEを聴き直している。

色んなバンドを聴いた中でBUMP OF CHICKENを聴くと、BUMP OF CHICKENって必ずしもすごく「派手」というわけではないよなあと思う。

世の中、バンドって色んなタイプのバンドがいるからだ。

攻撃的かつ重厚な楽器のアンサンブルで魅了するタイプのバンドもいる。

サウンドそのものに名刺があってあるような、独特の音色で勝負しているバンドもいる。

そう考えたとき、BUMP OF CHICKENって必ずしも最初の一音で「あ、この歌はBUMP OF CHICKENの歌だ」と感じるものは少ない。

サウンドの話

「Hello,world!」のように、ド頭からボーカルが始まる歌は例外である。

でも、本当に初めてその歌を聴いたとき、イントロだけでBUMP OF CHICKENの歌をBUMP OF CHICKENとして判定することはそうそうないように思うのだ。

これは、BUMP OF CHICKENの音に個性がないという話ではない。

むしろ、BUMP OF CHICKENの凄まじさを示しているエピソードであるように思う。

どういうことか。

もう少し具体的に言葉にしてみよう。

例えば、「Hello,world!」はソリッドな印象が際立つギターロック、という雰囲気の音を鳴らす。

かと思えば、楽曲によって同じギターの音でも、まったく違う印象を響かせる。

「虹を待つ人」から聴こえてくる楽器の音色は、クリーンだったり綺羅びやかな印象のものが多い。

つまるところ、楽曲が変わることでそれぞれの楽器が放つ音のトーンがまったく異なるわけだ。

「天体観測」でも、そのことを実感する。

この歌は本当に色んな語り口で語られる歌ではあるけれど、サウンドの装いだけの話をすれば、比較的シンプルなギターロックである。

少なくとも、自分たちが出せる音(=バンドサウンド)をベースに世界感を構築していることがよくわかる歌であるし、音の雰囲気がどこまでも等身大的である。

さらに「車輪の唄」の歌では、抜本的にメンバーが鳴らしている楽器が変わっていることがわかる。

こういう変化も、さらっと行えるのがBUMP OF CHICKENの凄さだ。

何が言いたいかというと、BUMP OF CHICKENって楽曲ごとに鳴っている音を変化させるバンドなのだ。

だからこそ、サウンドそのものが個性的というよりも、もっと別の重視している何かがあって、サウンドはそこに対してチャンネルを変えることができるタイプのバンドなのだ、と言えると思う。

ここが、BUMP OF CHICKENの凄さのひとつである。

ここを軽やかに行えるBUMP OF CHICKENのがこの4人で構成されたバンドだからこそだ、と思うわけだ。

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BUMP OF CHICKENにおけるサウンド

言ってしまえば、まずは楽曲が中心にあって。

その楽曲に対するある種のイメージの共有がしっかりあるからこそ、ひとつひとつの楽曲に対して然るべき音が選ばれていき、形となっていく。

そんなふうに感じるのである。

逆説的に聴こえるかもしれないけれど、BUMP OF CHICKENは常にサウンドを変化させるバンドだからこそ、この4人じゃないと成立しないバンドであるといえるのではないか。

この四人(もちろん、サウンドを作る過程でまんま4人だけで制作を進めるわけではないが)だからこそ、楽曲に対してのイメージを、然るべき音にしていくことができるといえるのではないか。

常に音が変化するんだから、人が変わっても(ある種は)成立するのではないか。

そう思う人もいるかもしれないけれど、そんなことはまったくなくて。

この四人だからこそ楽曲ごとに様々な表情(サウンド)の楽曲を生み出すことができた。

改めて振り返って楽曲を聴くと、そんなことを思うわけである。

まとめ

冒頭、BUMP OF CHICKENは必ずしも「派手」ではないと書いた。

超絶技巧なバンドサウンドで魅せるとか、他のバンドの追随を許さないテクニックで魅せるバンドではないから、こう書いたわけだ。

でも、BUMP OF CHICKENのサウンドが凄いかどうかで言えば、はっきりと凄いと言えるわけで。

まだ音が鳴っていない楽曲があって、その楽曲に対して最適な音を選ぶセンスだったり、アプローチの嗅覚化が素晴らしくて、そこにBUMP OF CHICKENの凄まじさのひとつが詰まっている。

好き嫌いはあるとして、BUMP OF CHICKENの楽曲を振り返って聴いたとき、この歌詞とこのメロディーが輝くのは、このアレンジしかない。

そう思う歌ばかりが揃っているように思うからだ。

これは「なないろ」や「Flare」も同じである。

この四人だからこそ、藤原が生み出す楽曲が輝くし、仲が良いとか幼馴染みだからというそういうところを越えて、BUMP OF CHICKENはこの四人じゃないとダメなんだよなあ。

そんなことを思うのである。

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