前説

スポンサーリンク

9月。

秋になった。

肌寒くなってくると、ぐっとくる曲の種類も変わってきがちで。

というわけで、月イチ恒例の月間ベストソング集を発表したい。

題して、2020年9月のバンド・アーティストの個人的ベストソング15。

なお、選曲対象にアルバム曲を含むと膨大になってしまうので、なるべくシングル曲・配信曲・YouTubeにあがっている音源に限定しております。

一部、9月以前に発表された楽曲も含んでいるけれど、その曲に出会ったのがこのタイミングだったということで、その辺の曖昧さは許してほしい。

では、どうぞ。

本編

KEYTALK 「流線ノスタルジック」

キャッチーの中に切なさを忍ばせる。

KEYTALKの今作からはそういうものを感じるんだけど、この切なさに初期のKEYTALK感を覚える。

KETALKって単なるお祭りバンドではない。

変拍子を効果的に使ったバンドサウンド。

そして、そっとそこにギターロックならではの切なさを忍ばせる。

そういうバンドなんだよな、と今作を聴いて改めて思った次第。

首藤と寺中のツインボーカルも、小野のギターリフも、八木もリズムアプローチも完璧に決まっている。

今のKEYTALKだからこその渾身の一作。

MONOEYES 「Fall Out」

MONOEYESもまた、激しいサウンドの中に叙情的なものを忍ばせるのが上手いバンドだ。

キャリアを積んだ熟達したバンドメンバーによるサウンドだからこその深み。

聴いた瞬間に、鳥肌がやばかったし、この曲に限らず、「Fall Out」を収録している「Between the Black and Gray」というアルバムが最高なのである。

秋というシチュエーションがよく似合う、衝動とエモさを感じるそんなアルバム。

BBHF 「僕らの生活」

THE1975をはじめとする、今の尖端のロックを多分に吸収した音作り。

BBHFにおいて、Galileo Galileiが全身バンドという位置づけになるわけだけど、BBHFとして活動することで、より自分たちの音楽性を追求した印象を受ける。

サウンドのおける間の作り方とか、音の響かせ方とか、そういう節々にこのバンドの音楽性を感じる。

サウンドをとにかく堪能してほしい類のバンドである。

パスピエ 「真昼の夜」

<真夏>の歌なんだけど、秋となった9月にあえて選出。

パスピエもまたマニアックかつ(良い意味で)変態性なアプローチをサウンドに取りこむバンドなんだけど、今作はその落とし込み方が絶妙である。

変態的なんだけど、きっちりポップス的でもあるというか。

個人的にはある程度BPMが早いときの、こういう屈折したアプローチをした楽曲にぐっときがちで。

そういう意味で、「真夏の夜」はまさしく自分のゾワゾワポイントを刺激してくれる楽曲なのだ。

フレデリック「Wake Me Up」

メロディーもそうなんだけど、それ以上に音作りが面白い一曲である。

ギターや打楽器の音色、あるいはバンド以外の音の使い方が面白いのだ。

全体的にレトロな印象を受けるんだけど、それは細かな部分まで音色にこだわっているからこそ。

自分たちのやりたいことを納得できるレベルまで高めたからこその一曲という感じで、そのこだわりに痺れてしまう。

Helsinki Lambda Club 「ミツビシ・マキアート」

色んなタイプのサウンドアプローチができるHelsinki Lambda Club。

んだけど、今回の作品はわりとストレートなギターロック。

疾走感があって、ビートにのっかって一気に駆け抜ける感じが良い。

かつ、ボーカルの雰囲気が妙な懐かしさを醸し出していて、哀愁も内在している。

ラブリーサマーちゃん「AH!」

サウンドとかメロディー以前に、ひとつひとつの楽器の音像にこだわっている感じバンドっている。

ラブリーサマーちゃんもまた、そういう類のバンドであるように感じる。

「AH!」のいぶし銀のように輝く音と音の交錯。

音の中に時代性を感じられるんだけど、そういうサウンドの響きがたまらなく良いのである。

TENDRE 「LIFE」

河原太朗のソロ・プロジェクトであるTENDRE。

「LIFE」も収録されている「LIFE LESS LONELY」というアルバムでは、各曲で鮮やかなコラボが実現している。

「DUO」ではKing Gnuの新井和輝がベースを担当しているし、「FRESH」ではTempalayの
AAAMYYYがコーラスを担当していたり、とバンド好きの目を引くようなコラボが目白押し。

そんなアルバムの中で、圧倒的な存在感を放つ「LIFE」。

この歌は、TENDREの代表曲として輝いている。

いわゆる横揺れを促す”おしゃれ”なサウンドが好きな人は、ぜひ一度聴いてほしい一曲。

スポンサーリンク

藤原さくら 「Monster」

音の作りが渋い。

なんというか、藤原さくらの音楽ってギターロックだとしても、そこにちゃんとブルースのにおいを忍ばこませているのだ。

音の深みとか、ミュート音の響きとか、そういうところにブルース仕込みのロックを感じさせる。

音にこだわっていることを感じさせてくれて、毎回ドキドキさせられる。

そこに対して、キュートかつクールなボーカルが絶妙な化学反応を魅せる。

Joji 「Your Man」

関西出身のアーティスト。

だけど、今の活動の拠点は海外で、88risingに所属して精力的に活動している。

聴けばわかるけれど、いわゆるJ-POPとは違った発想で曲が構成されていることがわかる。

こういうタイプの楽曲を好きと思うかどうかは好みだと思うけれど、普段はJ-POPしか聴かない人ほど、そこにある刺激にドキドキするのではないだろうか。

ローファイかつメランコリックな装い。

丁寧に構築された音の世界に、引き込まれていくはず。

舐達麻 G-PLANTS、 DELTA 9 KID、 BADSAIKUSH 「BUDS MONTAGE」

不良系のラッパーみたいな文脈で語られがちな舐達麻だけど、彼らの音楽ってチャラいラッパーによくある、イキっている感じがまったくない。

チルっぽいトラックと気だるげなフロウがそういう印象を与えるのかもしれないが、そういうガヤだけの話ではない。

紡がれている言葉の中にある生々しさに触れたら、よりそういう思いが色濃くなってくるから。

綴られた言葉がどこまでもリアルで、赤裸々すぎるが故の「む・・・」と思う人もいるのかもしれないが、エピソードは置いてそこにある感情の根っこ、そこにあるある種の痛みに触れていけば、きっと感情が揺さぶられるはず。

「熱さ」では心は動かない人ほど、舐達麻の赤裸々さが胸を刺すかもしれない。

ズーカラデル 「トーチソング」

マイペースで自由な音を鳴らしているよなーという印象のズーカラデル。

でも、その音の中に妙な暖かさがある。

少し穴のあいた心に寄り添ってくれるような、そういう懐の広さみたいなものを感じるのだ。

歌詞の言葉選びも秀逸で、聴きてごとに明確な景色が浮かび上がる感じなのである。

自分はこの歌を聴いて、ちょっとキャンプファイヤーをしたくなった。

マカロニえんぴつ 「生きるをする」

ここ数年、自分はマカえんのリリースされる曲には刺さりっぱなしなんだけど、メジャーデビューの発表でちょっと心配するところがあった。

売れ線になってしまう危惧というか、タイアップありきの、枠にハマった歌をリリースするようになるんじゃないかという不安があったのだ。

そんなタイミングで、発表されたのが 「生きるをする」だった。

この曲を聴いて、ああ・・・マカロニえんぴつはメジャーになっても、タイアップがついても、攻める音楽を作り続けるんだろうなーと勝手になんとなく納得してしまったのだった。

なんせ、楽曲の展開の仕方が、奇天烈かつ攻撃的で面白い。

唐突にパートが切り替わる流れとか、リズムアプローチを一気に変えていく技法とか、マカロニえんぴつだからこそのアプローチが随所に垣間見せられて、ワクワクさせられるのだ。

でも、マニアックかと言われたらそんなこともなく、サビはきっちりキャッチー。

このバランス感覚がたまらない。

これを流石と言わずしてなんというか。

これからを期待せずにはいられない作品だった。

関連記事:今のマカロニえんぴつに死角がないことがよくわかった件

Mr.Children 「turn over?」

懐かしさと新しい感じさせるMr.Childrenの恋愛ソング。

バンドサウンドをむき出しにした今のモードと、初期の頃は人懐っこくて甘いラブソングのムードを融合したような感じの曲で、個人的にすごくツボなのである。

どんなアプローチだってできるはずのミスチルが、こういうラインで勝負をしかけてくるっていうのが、たまらなくゾクゾクさせられる。

やっぱり、ミスチルはモンスターバンドだよなーと思う。

関連記事:懐かしさとギラギラ感を感じさせるMr.Childrenの新曲の話

BUMP OF CHICKEN「Gravity」

歌って単純に作品の中で完結するものじゃなくて、外側にいる物語と接続することで、大きな価値を生み出す部分がある。

それは、自分の日々の感情とか生活といったパーソナルなものであることもあるし、、タイアップとの相乗効果みたいな外的なものだったりすることもある。

そういう意味で「Gravity」という歌は、外側にある物語と接続しやすい歌になったことは間違いないと思う。

それによって、この歌が紡ぐ言葉に色んな解釈を生み出している実態がある。

そういうことを踏まえても、自分がこの歌に感じたのは、紛れもない優しさだった。

どれだけ塗りつぶしてくる黒いものの中にも、そっと小さな点のような光を生み出すような、そういうか細いけれど、とても強い優しな光をこの歌から感じるのだ。

きっと藤原の歌声だからこそ、この言葉がそういう明かりを生み出すのだと思う。

でも、もっと言えば、藤原の言葉がここまで眩しく輝くのは、BUMP OF CHICKENというバンドだからこそ、紡ぐことができる光だと思うのだ。

一緒じゃなくても 一人だったとしても
また明日の中に 君がいますように

今はただ、この歌が紡ぐ言葉の力を、素直に信じたい。

そういう気持ちにさせてくれる、そういう素敵な歌だって思うから。

関連記事:BUMP OF CHICKENの楽曲が持つ優しさについての考察

まとめ

というわけで、今月ぐっときた15曲を紹介してみました。

毎月そうだけど、15曲に絞るのに本当に難儀してしまう。

色々悩んだんだけど、今の気分を重視して、この15曲を選んでみました。

もしあなたの感性に合いそうな曲があれば、よかったら聴いてみてね。

ではではでは。

スポンサーリンク

LINEで送る
Pocket