前説
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月末なので、今月聴いた歌で気に入ったものを紹介したい。
題して、2020年2月のバンド・アーティストの個人的ベストソング15。
なお、選曲対象にアルバム曲を含むと膨大になってしまうので、この記事では基本的にはシングル曲・配信曲・ネットに何かしらの音源があがっているものに限定しております。
では、どうぞ。
本編
ニガミ17才「幽霊であるし」
今月はこの歌から。
不思議なリズムの歌で繰り出される、不思議な質感の楽曲。
バンドサウンドに載せてラップをする、ということに対して、新たな境地を開いた感じのする楽曲。
でも、サビは歌メロっぽいキャッチーさも擁しているのがニガミの面白いところだったりする。
流行りのバンドに飽きた人は一度ニガミの音楽に触れてみてほしい。
関連記事:2020年ブレイク候補ナンバーワンのニガミ17才について
緑黄色社会 「Shout Baby」
演奏はうまいし、実力派だとは思うんだけど、何かが足りないんだよな・・・とずっと思っていたリョクシャカ。
でも、今作は自分的にすごくツボだったりする。
自分の中で緑黄色社会は微妙にサウンドをパステルカラーに寄せているという感覚があったんだけど、今作はパステルカラーなんて関係ない!灰色でそのまま突き進むぜ!みたいなものを感じるのだ。
サビの入り方がシンプルだし、メロディーに対してわりと素直にサウンドを構築している感じがするというか。
良くも悪くも、バンドであることよりも「若さ」をウリの武器にしてきたけれど、もうそういうのいいじゃん。バンドそのもので勝負しようよ、みたいな潔さが見えてくるというか。
そんなわけで、この歌はすごく好きなのである。
女王蜂 「BL」
毎回、サウンドの構築の仕方や曲の展開の仕方、あるいはボーカルの表現の仕方などにぐっとくるものが女王蜂。
「BL」も邪悪な中になめまかしいものを感じさせる女王蜂ならではの楽曲になっている。
いわゆるサビ史上主義の只中にある日本の音楽に対して、女王蜂の歌は必ずしもサビに高揚感をもってこない。
そういう展開で曲を作る。
それがすごいし、そういう展開でしっかりとぐっとくるのだ。
いや、この歌もちゃんとサビがあるんだけど、一般的なそれとは少し性質が違うし、そういう構築だからこそサウンドのかっこよさとかボーカルの表現力とかにより耳を向けて聴くことができる。
そういう面白さを感じられる、屈指の一曲だと思う。
関連記事:美しさと激しさを持ち合わせた女王蜂というバンドの話
Omoinotake 「モラトリアム」
ボーカルの声が良い。
そして、そのボーカルをいかす歌の作り込み方が素晴らしい。
今年はオモタケの年になるかもーと感じさせる圧巻の作品である。
詳しくは別記事に書いているので、よかったら読んでみてほしい。
milet 「Tell me」
男性も女性もハイトーンのボーカルが脚光を浴びがちである。
だからこそ、低音で魅了できるボーカルが出てくるとぐっとくる。
miletはまさしくそういうタイプのアーティストだと思う。
こういう質感のボーカルが、日本の音楽のど真ん中で歌うことに興奮を覚えるし、歌唱力で魅了させるようなタイプの歌を歌いきるところにもぐっとくる。
赤い公園 「絶対零度」
赤い公園は新譜を発表するたびに「おっ!」ってなる。
なぜなら、毎回新しい一面を披露するからだ。
しかも、そのどれもが魅力的な一面なのである。
石野は本当にどんなタイプの歌にも、しかるべき魂を吹き込むような歌い方をする。
攻撃的なサウンドなのに、どこかサビに儚さを感じさせるのは、石野のボーカルならではだと思う。
関連記事:色を感じさせるバンド・アーティストたち
羊文学 「人間だった」
ギターの音の響き方が段違いの良い。
ミュート音が綺麗に響くギターロックはぐっとくるという自分の中の方程式があるんだけど、「人間だった」もそういうものを感じさせる歌なのである。
どれだけバンドの音が混ざろうと、ギターのそういう細かい音が綺麗に聞こえてくる、とでも言えばいいだろうか。
バンドの音の収音にこだわったバンドだからこその音の響きをそこに感じるのである。
マカロニえんぴつ 「恋人ごっこ」
マカえんの歌はどこか懐かしさを感じる。
それは昔の歌に似ているからとかそういう話ではなくて、楽器の音の鳴らし方とか曲の展開のさせ方とか、そういう音楽の細部に過去の音楽のリスペクトが宿っているからだと思うのだ。
だからこそ、ポップな歌でもどこか普通とは違う面白さが宿るし、昔の音楽(それこそユニコーン)なんかの音楽が好きな人に刺さる何かがあったりするのかなーなんて思う。
あと、ブレイク寸前と言われているバンドが、あえてこういう微妙な外し方をした歌をリリースするところが、面白い。
バンド名同様、王道的な何かから外す感じが良い。
関連記事:今のマカロニえんぴつは最強な説
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秋山黄色 「モノローグ」
声が良い。
だから、バラードでもぐっとくる。
静かなアレンジも荒々しいアレンジも映えるのだ。
秋山黄色の歌声の強さは、今回のラインナップの中でも随一じゃないかなーと思う。
あと、単純に「モノローグ」はメロディーラインが綺麗だよなーと思う。
菅田将暉なんかが歌っても映えるタイプのメロディーの綺麗さを感じるというか。
関連記事:辛いときこそ胸に刺さる秋山黄色の話
THE KEBABS 「オーロラソース」
作った本人曰く、“ダサい”らしいが、不思議とサマになっている歌。
これに関しては佐々木の声が素晴らしいからだよなーと思う。
歌うことそのものでロックンロール的なサマになるというか。
むしろ、シンプルだからこそ佐々木の声が映えるというか。
複雑な歌が反乱しがちだからこそ、こういうシンプルな歌がぐっとくる。
関連記事:THE KEBABS 10000文字インタビュー敢行
Rin音 「snow jam」
メロウなラップというのが個人的にツボで、この歌も自分の中でかなりツボだったりする。
淡々としているんだけど、どこか温かみも感じる歌で、それはわりと楽器の音がしっかりと聞こえるアレンジだからなのかなーと勝手に思っている。
ギターとピアノ(キーボード?)が良い塩梅で混ざられていて、それがメロウなサウンドに良い感じのエッセンスを与えている。
Halo at 四畳半 「蘇生」
透明感のあるボーカルが絶妙にいかされた、儚いメロディー。
一番のサビではまだどかーんとさせずに、少しずつ歌の温度感を上げていくアレンジがとても良い。
1番から2番にいたる中で、音が少しずつ混ざり合い、歌の輪郭を形作っていくのだ。
「蘇生」というタイトルにあるように、少しずつアレンジが足されていき、歌が盛り上がっていくのである。
その感じがすごく良い。
パスピエ 「まだら」
間違いなくパスピエの新境地であり、バンドの新たな可能性を提示したような一曲。
パスピエだけは期待を裏切りながら、その裏切りを超える期待を与えてくれる。
つくづくそう思う。
KANA-BOON 「スターマーカー」
キーボードが良い味を出しているし、このカラフルさが今のKANA-BOONにはよく似合う。
キャッチーで人懐っこくて、ワクワクした気分にさせてくれる。
KANA-BOONだからこそ生み出せたポップなナンバーだと思う。
関連記事:新曲を聴いて感じた、新しいKANA-BOONへの思い
aiko 「青空」
ラストはこの曲。
やっぱりボーカルとしての技術はずば抜けているよなーと思う。
難しい歌なのに、難しさを感じさせないところがaikoの凄さだと思うし、なんでこんなややこしいメロディーラインを軽やかに歌えるんだよ、と曲を聴くたびに思う。
2020年になって色んなアーティストが楽曲へのアプローチを変えていってる中で、aikoだけは良い意味でずっとaikoだよなーと思う。
そして、それで全然問題ないのは、aikoがやっていることってaikoにしかできないからだと思う。
誰にも真似できない技術とセンスで曲を作っているからだと思う。
「青空」という新しい曲を聴いても、そのことを強く実感するのである。
関連記事:aikoって凄いと思うっていう話
まとめ
というわけで、ざらっとではあるが、個人的に推したい楽曲を15曲を紹介してみました。
あれがないこれがないは各々あるかと思いますが、この中で知らなかった歌がありましたら、ぜひ一度聴いてみてほしいなーと思う次第。
では、今回はこのへんで。
ではではでは。
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