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back numberの新曲「ハッピーエンド」。

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この歌は映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の主題歌でもある。

マイヘアやクリープのような男の本音むき出しアーティストがどんどんと芽を出している中、イオリはどんな楽曲で個性を出すのか。

そんな視点から歌詞をみていきたい。

作詞:清水依与吏

さよならが喉の奥に つっかえてしまって
咳をするみたいに ありがとうって言ったの
次の言葉はどこかと ポケットを探しても
見つかるのはあなたを 好きな私だけ

平気よ大丈夫だよ 優しくなれたと思って
願いに変わって 最後は嘘になって

青いまま枯れてゆく
あなたを好きなままで消えてゆく
私みたいと手に取って
奥にあった想いと一緒に握り潰したの
大丈夫 大丈夫

今すぐに抱きしめて
私がいれば何もいらないと
それだけ言ってキスをして
なんてね 嘘だよ ごめんね

こんな時思い出す事じゃ ないとは思うんだけど
一人にしないよって あれ実は嬉しかったよ
あなたが勇気を出して 初めて電話をくれた
あの夜の私と 何が違うんだろう

どれだけ離れていてもどんなに会えなくても
気持ちが変わらないからここにいるのに

青いまま枯れてゆく
あなたを好きなままで消えてゆく
わたしをずっと覚えていて
なんてね 嘘だよ 元気でいてね

泣かない私に少しほっとした顔のあなた
相変わらず暢気ね そこも大好きよ

気が付けば横にいて
別に君のままでいいのになんて
勝手に涙拭いたくせに
見える全部聴こえる全て
色付けたくせに

青いまま枯れてゆく
あなたを好きなままで消えてゆく
私みたいと手に取って
奥にあった想いと一緒に握り潰したの
大丈夫 大丈夫

今すぐに抱きしめて
私がいれば何もいらないと
そう言ってもう離さないで
なんてね 嘘だよ さよなら

以上である。

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当然、この歌詞を書いた清水は男性であるが、あえて女性目線の歌詞を書いてある。

これはタイアップゆえの指示なのか、清水の個人的な趣味でやったのかまだわかんないけれど、とりあえずそういうスタイルを取ってある。

この歌詞が女性の感情を汲み取ったものなのか、それとも男性のエゴを反映した女性のふりをした歌詞なのかは、聴いている人たちの判断に委ねるとして(まあ、もともと彼の歌詞は女々しい)、この歌詞の構造についてもう少し考えてみたい。

主人公はあなたのことを大好きマンでいることがわかる。

けれども、あなたである彼氏から別れを切り出され、本当は別れたくないからほんの少しの抵抗をしてみせるけれど、「なんてね、嘘だよ」と言葉を濁して、別れることを決心するのである。

清水の歌詞に出てくる主人公は大体、相手のことが大好きマンである。

そして、想いが強すぎるがゆえに勝手に相手との間の線を引いて、相手に何も伝えず、心の中で苦しむ葛藤とか嫉妬とか言葉にして、人物の動きをしっかりと描写しながら歌詞にするのがパターンのひとつである。

例えば、サカナクションの一郎氏は具体的な風景や心理はあえて描かないことで、なんとなく文学的香りを感じさせる「はぐらかし系」の歌詞であるが、バクナンの歌詞はそれとは対極のもの、つまりしっかりと描写もして想いもできるだけ白状させて、感情移入させるスタイルをとっているわけだ。

女目線だろうが、男目線だろうが、その本質はいつも通り一緒というわけである。

ひとつだけ気になるのは、ぱっとみてバッドエンドに見えそうこの歌詞のことを「ハッピーエンド」と題したタイトルのことである。

なぜこの歌詞でありながらにして、「ハッピーエンド」というタイトルにしたのだろうか。

こういう疑問を提起すると、原作読めば一発です~と言いたくなる人もいるとは思うけれど、一旦それは考慮せずに考えてみたい。

もし、この主人公が「ハッピー」なのだとしたら、その理由について考えてみたい。

1.青いまま枯れることができた(あなたのことを好きなまま別れることができた)
2.ずるずるといくのではなく、別れるという決心ができた
3.奥にあった想いと一緒に握りつぶした(あなたのこと吹っ切ることができた<本当にできたのかはともかくとして>)

もしかすると、この歌詞を書いた清水も本音の部分ではこの歌詞の主人公は(少なくとも今は)バッドエンドだと思っているのかもしれない。

けれど、それをバッドエンドではなく、将来的にはハッピーエンドだと繋がるはずの想像力を信じたくて、目の前にある絶望を少しでも優しいものにしたくて、せめてもの償いとしてタイトルは「ハッピーエンド」にしたのかもしれない。

それまでは泣き虫だったはずの主人公が、別れの場面では泣かなかった強さが、そのひとつの証明なのではないか。

でも、やっぱりこのシーズンにこんな切ない歌は少し酷だと思う俺なのでした。

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