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フェスシーンであれお笑いの舞台であれ、ネタで笑わせる場合、そのネタは概ねふたつのパターンに分けることができると思う。

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1.「普通」や「常識」とは違うことをする。

2.言われてみれば確かに「普通」や「常識」であることをあえて指摘する。

この「普通」や「常識」というのは人によって違う。

大体は世代や趣味などで分断されている。

故にコミュニティが安定しなければ、この「普通」という価値観は成り立たないわけだが、今のフェスシーンは本当に成熟してきており、Twitterなどのメディアによる各グループによる小さな島宇宙が形成されているため、フェスとか邦ロック好きの価値共有が容易になってきている。

大型フェスであっても、同じ価値観や認識を持った人たちが集まりやすくなっているわけだ。

その価値観を的確に嗅ぎ取り、2の論法で笑いをとっているのがライブキッズあるあるの人だったりする。(そこでバンドの名前を出さない辺り、俺はゆがんでいると思う)

でも、あれだけあるあるネタをツイートできるのは凄いと思う。

努力してるんだろな~(知らんけど)

また、こういったあるあるネタでぶっちぎった人気を獲得したのは岡崎体育である。

彼の楽曲である「Music Video」が1000万再生数を超えたのは記憶に新しいであろう。

この楽曲がどんなものかについてはこちらの記事を参照!

ただし、岡崎体育はあるあるネタだけの人ではない。

この前Mステに出演した際、「共感ゆえに起こる笑い」ではなく、「ズラすがゆえに起こる笑い」を選んだことは象徴的だった。

*どんなパフォーマンスをしたかについては下記をご参照ください。
岡崎体育のMステ出演についての記事はこちら!

「普通」とはズレた行動をとることによってそこに「おかしさ」を生じさせ、それが笑いに変えてしまうわけだが、普段Mステを見ない人ほど岡崎体育が起こした「ズレ」には気づかず、スベったふうに見えたのかもしれない。

逆に言えば、あの文化、そして岡崎体育のことをよく知っていて「ズラしていること」がよくわかる人にはめちゃくちゃ面白かったことであろう。

この辺りの線引きってすごく難しい。

いわゆる身内ネタというのは、線引きの中でのネタ、つまり「わかる人にだけ」に向けてネタを行うことなのだから。

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本質的にはどんなネタだって「身内ネタ」なのだが、身内の射程が大きければ、そんなことは気にされないわけだ。

フェスシーンなら爆笑間違いなしの岡崎体育が価値観を共有していないお茶の間に向けて、あのネタをしたことはすごい。

これくらいのことなら共有できているだろうとわかるコミュニティで、「ズラすこと」を行うのは比較的容易いだし、安全だし、笑いがとりやすい。

けれど、どんな価値を共有できているのかわからないコミュニティで「ズラすこと」をやるのは勇気がいるし、大変だし、なによりスベりやすく、理解すらされないこともある。

けれど、それを選択した岡崎体育の凄さ。

さて、ヤバTはメジャーデビューをして「金のかけ方間違えるMV」というMVを公開した。

見事なまでの「ズラす笑い」を早速実践している。(普通のMVに対して「ズラしている」わけだ)。

まあ、受けるかどうかは知らんけども。

そして、コミックバンドの雄とも言える存在の四星球もついにメジャーデビューをした。

なぜ、彼らが雄なのか。

それは彼らはアウェーであっても、そいつらを無理やり「身内」に引き込んで、そして「ずらして」笑いをとるという、要はすごいバンドだからである。

なぜ、彼らはこんなことができるのか。

それは分かりやすい小道具と、手堅い演奏力、そして色んなタイプの「ネタ」や「仕掛け」を用意しているからである。

言葉じゃわかりづらいだろうから、一度彼らのライブを観ればいいと思うのだ!

さて、今、邦ロックにおけるコミュニティが成熟し、どうズラせばどれほどの笑いになるのかがはっきりしてきたからこそ、コミックバンドが台頭してきているように感じる。

けれど、成熟しすぎるとその空気はマンネリ化するし、なによりそのコミュニティにいた人間は入れ替わってしまい、新しく入ってきた人たちが新しい価値観を創り、それを共有する。

そうすると、今までの「ズレ」は「ズレ」でなくなり、そのズレに「おかしさ」はなくなってしまう(つまり、受けなくなり)。

高校生や大学生のみをターゲットにするとこういうことが往々にして起こるわけだが、果たしてどのバンドがそんなジレンマを打ち破って、新たな価値を想像するのだろうか。

実に楽しみである(なーんていうオチが適当という罠)。

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