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wwwwというのが(笑)の意味を宿すようになって幾星霜。

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アルファベットだけで冷笑の意味が宿るようになんて、ケータイ文化が庶民にもようやく定着した00年代初期、まだ(笑)が絶大な影響力を持っていた時代には到底考えられなかったことである。

しかし、今ではネット民の大半が「wwww」を使う。

相手がボケたツイートしたとき、それが面白かろうが面白くなかろうが、とりあえずは真顔で「w」を連打しておけば、円滑なコミュニケーションが成立するわけだ。

「w」のすごいやつなのだ。

逆に言えばどれだけマジメな文章も「w」をつけるとクソリプ臭が一気に増す。

例えば、リンカーンの名言のひとつに「あなたが転んでしまったことに関心はない」という言葉があるのだが、これに草を生やすとこうなる。

「あなたが転んでしまったことに関心はないwwwwそこから立ち上がることに関心があるのだwwww」

憲法第九条に草を生やすとこんなことになる。

「日本国民はwww正義と秩序とを基調とするwww国際平和を誠実に希求しwww陸海空軍その他の戦力を保持せずwwww」

こんなことになってしまう。

今の時代がいつか「歴史」となり、Twitterとかネットのブログも「資料」となるような未来になったとき、この「w」のアルファベットはどんな意味を宿しているのかに四苦八苦する受験生を想像すると、なんだか気の毒になってくる。

ところで、若者は「w」に限らず、言葉を簡略化させる傾向が強い。

LINEだと会話で文章をうつのがめんどくさい場合、とりあえずLINEスタンプを一発送ってあとは放置する場合が多いし、これで円滑なコミュニケーションが成り立つ。

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また、名刺を動詞化させる事例も多い。

「ギガが減る」「チキる」「リムる」「エモい」「パコる」などなど、例を挙げれば枚挙にいとまがない。

しかも、とりあえず名詞化しておけば、アホっぽく見えないため、語彙力に難のあるアホ学生でもインテリっぽいトークができるし、何より意味はしっかりと通じるため、名詞の動詞化というのは、わりと便利なの代物なのである。

また最近では、本来ヒンドゥー教や仏教で用いられる「吉祥の印」として『卍(まんじ)』がwと同じように、別の意味での記号として機能していること事例も散見される。

これもなかなかに興味深い事例である。

また、Twitter民はすぐに「離脱する」とか「浮上する」とかいう言葉を使うが、これはネットサービス=クラウド=雲、という意識支配が徹底されていることを表しているわけだ。

ネットは現実とはまた別の空間であるという捉え方を表現した言葉なのである。

オフ会という言葉もあるとおり、リアル=オフ、ネット=オンという意識が支配的なのも面白い話である。

今のところ歌詞で草を生やしたり、卍を使ったり、あからさまな略語を登場させる事例は少ないが、あと3年後にはわりとこういう言葉を歌詞に使う価値観も「アリ」になるのではないかと思っている。

だって、西野カナの新曲のタイトルは「パッ」なのである。

顔文字の擬音かよっ!と突っ込みたくなるようなタイトルが「アリ」なのだから、そのうち歌詞に草を生やすのもアリになると思うのだ。

話は変わるが、僕は仕事の際に、得意先の方に仕事における重要な内容を送る必要があり、角の立たないように長ったらしく敬語を駆使しつつ、失礼のないビジネス臭全開のメール送った後、得意先からたった一言返信がきた。

りょ。

歌詞でもビジネス言葉も、大きく変化するのはそう遠い未来ではないのかもしれない。

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