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テレビの映像でもいいし、Youtubeの映像でもいい。

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メディアを通じてたくさんの人が同じ映像を楽しめるツールというのは世にたくさんある。

が、こういう映像って、実はみんな同じように観ているように感じて、同じようには観ていないわけだ。

どういうことか?

世は、映像に対する視聴の態度が異なっているというわけである。

確かに食い入るようにその映像を観ているやつもいるかもしれないが、中にはメシを食いながらテキトーに観てる奴もいるだろうし、映像は付けているけど実は寝てる奴もいれば、Twitterをしながら片手間に映像を観るということだってありえるだろう。

これは、ライブ映像だって同じだと思う。

AbemaTVの躍進により、フェスやライブの映像をリアルタイムで視聴することが可能になったが、スマホ経由の映像はライブよりも没頭して視覚世界にのめり込むことはないだろうし、ライブ中ならスマホをいじらない人もAbemaTVのライブ中継中なら、何の躊躇いもなくスマホをいじったりトイレ行ったりすることだと思う。

メディアによる映像というのは、各々によって接する態度が変わり、それ故、同じ映像を観ていてもそれぞれ別の世界を生み出していたりするわけである。

同じものを観ている人で、実は全然違うものを観ている、ということなより自覚的になったメディアは、ニコニコ動画だと思う。

ニコニコ動画は、動画再生中に随時メッセージが流れてくる。

これにより、みんなでこの動画を楽しんでいる、という気分にさせたりするわけだが、流れてくるメッセージは「今」流されたものではなく、過去に流されたものであり、流れてくるメッセージと自分に時間的に大きな隔たりがあるわけだ。

つまり、ニコニコ動画に感じる「ライブ感」究極的に疑義的なものでしかなく、同じ景色を観ている人が複数人いるように感じるが、実際はそんなことなんてないわけである。(ニコニコ生放送はどうやねん、という指摘もあるが、ニコニコ生放送は前述のAbemaTVという同じま性質のメディアであると言えるだろう)

Twitterも実態としては同じことである。

タイムラインというのは、リアルタイムに追いかけているように感じるが、投稿してたらそのツイートを見るのに時間的ラグが生じる。

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また、タイムラインが賑わっていると、自分はたくさんの人と同じ時間を共有しているように感じるが、性質としてはニコニコ動画と同じで、自分と同じ「今」を辿る人は存在しないわけである。(まあ、タイムラインに時差か出ないくらいたくさんフォローしている人は、少し事情が変わるのかもしれないが)

結論としていえるのは、ネットメディアは自分が一人じゃない錯覚を与えるが、それは疑義的なものであり、場合によっては自分を孤独に追い込んでしまっているかもしれないツールなわけだ。

だって、自分と同じ熱量で、同じ景色を観てる人は誰もいないわけだ。

これが孤独じゃなくて何だというのだ。

でも、そんな中でも、確実に同じ熱量で、同じ景色を観ることができる空間がある。

それがライブなのだ。

まあ、フェスなんかだと、シート敷いてメシ食いながらライブ見てる奴もいるかもしんないけど、少なくとも気合いいれてスタンディングでライブを観てる奴らは、同じモチベーションである可能性は高いだろう。

もしかしたら、みんな同じ熱量で同じ景色を観ている、というのは単なる幻想なのかもしれない。

が、少なくともそんな幻想を信じさせてくれる空間であることには間違いない。

けれど、そんな幻想を脆くも打ち崩してしまう動きがある。

それが、ライブをひたすらスマホ(あるいはiPad)で撮影しようとする撮影厨なのである。

奴らは「今、ここ」には関心がなく、ライブが終わった後、つまり未来に軸足を置いて、ライブという空間に身を置いているわけだ。

記念用に撮っているのか、後でネットに晒すつもりで撮っているのか、その用途は不明であるが、はっきりとして言えるのは、彼らが「今、ここ」ではなく「ここではないどこか」に眼差しを向けてしまっているということである。

ネットでは過剰なまでに、各々が分裂してしまい、同じモノを観ているつもりでも同じものなんて観ていない実態が浮き彫りになっている今、せめてライブくらいは、同じ景色を観てみんなで「今、ここ」に身を委ねたいものである。

画面というフィルターを通して世界を観るのではなく、己の肉眼に焼けつけて「今、ここ」を感じるべきなのだ。

だから、ライブは撮影NGなのだ。

今、ライブの撮影を解禁したらたぶんこんな会話が生まれるのだろう。

「BRAHMANのライブって、ほんとインスタ映えするよね!」
「めっちゃ人転がるの撮れるし、鬼降臨してみんな群がってる写真とかめっちゃヤバいもんね!」
「あたし、トシローじゃなくて、いつもロンヂ撮ってるで!」
「え?あの笑い飯みたいな人?センスなくない?」
「そうかな〜???」

みたいな会話が生まれるのである。

あなたは、(ルールはともかくとして)ライブで撮影することをどうお考えだろうか?

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