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メルカリでTシャツのグッズを販売するとき、そのグッズが使用済みのグッズであり「使用済み感」が全面に出ていればいるほど、そのグッズの値段は下がりがちになってしまうことと思う。

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というか、クタクタになっていたり、穴が空いていたり、変なシミができていたりすれば「別にいらないや」という話になり、売ることすらできない可能性だってあるだろう。

一方で、同じ衣服でも、それがパンツであれば事態は変わってくる。

パンツであれば「履いていたこと」「使用済みであること」も価値を付与させる、いわばステータスになるわけだ。(もちろん、誰が履いていたのかが大事にはなるわけだが)

つまり、バンTであればネガテイブに作用していた要素が、パンツだと転じてプラスに作用するというわけである。

これはパンツ以外でも、制服とかそういう類の衣服なら大いに起こりうることなわけだが、なぜこのような現象が起きるのだろうか。

このことを考えるうえで大事なのは、モノを購入する人が何を求めているのか、という視点である。

では、メルカリでバンTのようなグッズを購入する人はどういう思考回路で、それを求めているのだろうか。

①もう公式では購入できないグッズを手に入れたい

これに尽きる。

てま、そのグッズは、どう使うのかを考えると、

①実用物として使う
②自分のコレクションの肥やしにする

に大別できるのではないかと思う。

着るにしても保存するにしても、この人が商品に求めているのは「保存状態の良さ」であり、できれば「他人が所有していた過去」は払拭して、自分が最初から購入していた感を出せたらと良いと思っているはずだ。

だって、新品で売ってたら迷わずそちらに手を出すからだ。

もう売ってないから、仕方がなくメルカリなどの「中古」に手を出しているだけなのだ。

一方、メルカリでパンツを購入しようとする奴は動機がまず違う。

奴らは己の性癖を満たすべくパンツを購入しているのであり、「履いたもの」であるところに興奮を見出しているわけだ。

パンツが欲しいだけならそれこそ「新品」でも手に入れるのに、わずわず「使用済み」を求めて、メルカリ内をリサーチするわけである。

バンT購入者と目的がハナから違うわけだ。

だから、バンT販売なら絶対NGの「シミ」ですら、プラスに働いてしまうのである。

このように、似たようなものを販売するときでも、誰に向けてそれを売るのかによって、どういう形でモノを提供するべきなのかが変わってくるわけだ。

これは「音楽」でも同じことが言える。

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音楽作るうえでも、誰にその音楽を届けるのかをある程度明確にしておかないと「届けること」自体が難しくなるし、それきっかけで売れることなんて、なおのこと難しくなってしまう。

ここをしっかり抑えておかないと、例えば、性癖を満たすためにパンツを購入しようとしているおっさんに「新品のパンツ」を売ってしまうような、トンチンカンなミスを犯してしまう恐れが出てくるわけだ。

当然ながら、おっさんに新品のパンツをちらつかせても反応は薄いわけである。

昔であれば、そもそも音楽のマーケットがとても大きかったから、ある程度クオリティが担保されていれば、誰かに引っかかる可能性は高かったし、音楽と接触できるチャンネルだって限定的なものだったから、抑えるところさえ抑えておけば、わりと認知されることも可能だったわけだ。

けれど、近年は音楽のマーケットは縮小する一方で、音楽は「タダでどこでも聴けるもの」になってしまったが故、自分の音楽をお客さんに届けることがとても難しくなった。

お客さんからしたら大量の音楽を選択できるとなれば、とりあえず周りで流行ってるものだけ抑えておこうか、みたいな聴き方になりがちにだし、たくさんの情報が流れてきたら、よほど「刺激的なもの」以外はスルーしてしまうわけだ。

さらにネットで音楽を聴くと、勝手に色々とネット側がオススメをしてくれるわけで、外れはないけど似たようなものばかりがオススメされる、蟻地獄のような現象が起こってしまうのだ。

つまり、他の芝を覗きにくい構造を、ネットが作り上げるわけである。

グッズは新品で購入したいライブキッズと、試着済みのパンツを購入したいおっさんとの交流は完全に絶たれるわけである。

話が行きすぎてしまったが、要はお客が求めているものを察知して、ひとまずはそれに見合ったものを提供しないと、スルーされてしまうことがと多くなるよ、という話である。

まあ、そんな背景もあるからこそ、フェスシーンで流行る音楽は「似たり寄ったりである」と言われたりするのだけれども。

おそらく、暗い世相である昨今、多くのリスナーが本能的に欲しているのは「瞬間的な快楽を提供してくれる気持ちのよさ」だったり「難しいことは考えなくても済む単純明快な面白さ」だったり「社会によって付けれてしまった自分の傷をの癒してくれるような優しさ」だったりすると思うのだ。

今売れてるバンドは、絶対にこの3つのどれかの要素を確実に備えている。

需要と供給。

音楽を作る上で、切っても切り離せないこの価値観。

ある程度はお客のニーズに合わせて作るべきだとは思うが、かといって、それが過剰になるのも良くはない。

例えば、おっさんが望んでるからといって、サービスを過剰にして「販売」を繰り返していたら、最終的に傷つくのはパンツを売っているその当人なわけで。

大事なのは、志を失わないことなのかもしれないなあ、と思ったりもする次第なのである。

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