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「ガキんちょだますのがロックだと思う。だって俺中1ん時だまされたんだもん」

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これはブルーハーツやハイロウズ、そして今はクロマニヨンズというバンドでフロントマンを務めている甲本ヒロトの言葉である。

甲本ヒロトって誰やねん?という人は、バンドマンがライブでちんちんを出してしまいがちな流れを日本に根付かせたロッカーの一人とでも認識してもらったらいいと思う。

さて、件の甲本ヒロトの言葉であるが、あなたはこの言葉をどのように解釈しただろうか?

甲本ヒロトは簡単な言葉で物事を本質見抜くのが上手なお方で、この言葉にも色んな「本質」が見え隠れしていることがわかる。

ところで、今若者に人気のロックバンドだって「色んな意味」で若者を騙し、それによって希望や勇気を与えたり、時には失望や不快感を与えたりすることもあると思う。

ライブにおけるMCなんて、まさに「騙す」の典型例だと思う。

小さい頃からゲームボーイなどに熱中して、わりと小さなときから視力を落としてしまいコンタクトレンズに頼った日々を過ごしているくせに、「後ろの人の顔までよく見えてるよ」と手を振ってみせるバンドマンも「騙す」に加担した一つの事例だと思われる。

また、本当にステージにあがって乱闘騒ぎになったら「それはやりすぎやってwwwww」とドン引きになるくせに、MCではすぐに「死ぬ気でかかってこいや」と煽ってみせるバンドマンも「騙し」の常習犯だと思われる。

こんな挑発的な物言いを安易に言えてしまうのは、どうせ教育された日本人は煽ったところで「死ぬ気でかかってなんてこないだろう」とタカをくくっているからである。

もし客全員が強靭なるアスペの群れだとしたら、彼らは今頃生きては帰ってこれていない。

そのことを肝に命じてほしいと思う。

また、開催地である県名を連呼しながら「ここが一番最高だわ」なんて言ってみせたりするやつも「騙し」の常習犯である。

WANIMAの開幕MC「世界で一番○○が好き!WANIMA開催しますっ!」というフレーズもなかなかに罪深い言葉である。

本来ならば。

ウソなんて風俗サイトに載っている女の人の写真くらいで十分だよ、と思っている人だって多いなか、残念なことにライブハウスの中にもウソは充満しているのである。

けれど、同じウソでも良いウソと悪いウソがある、という指摘はあるだろうし、ウソから始まったことが本物になる、という奇跡を作ることができるのもまた、音楽の力だったりするわけだ。

甲本が最初の述べた格言だと、まさにそういうことである。

その言葉が嘘かどうかなんてのはある種どうでもよくて、そのウソを言ってしまったその「パッション」だけは間違いなく本物であり、そのパッションに身を任せている間は、ウソさえも本当になってしまう、みたいな感覚。

そのパッションに共鳴するからこそ、どんなウソに対しても拳を突き上げて、うおおおおおと叫ぶのである。

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いずれにせよ、ロックバンドなんて良くも悪くも「誰かを騙す」ことで成り立つもんだとは思うが、違いがあるとすれば「騙すこと」に対する覚悟の差異なのではないかと思う。

どういうことか?

例えば「かかってこいよ」なんてタンカ切っときながら、自分の想定する以上の「かかり方」をされてしまい「ちょっとみんな、あれはジョークだって!それくらい分かるでしょ?wwww」とピヨるバンドははっきり言って覚悟がなってない。

その程度でピヨるならば、中途半端にパンクバンドのモノマネのようなタンカなんか切るべきでないと思うのだ。

いつぞやドロスのライブで、ガチで頭がおかしいファンがステージに上がり、ようぺにバトルを申し込んだ事例があったが、(その場にいたから実際のところはわからないが)ようぺは一切物怖じすることなく、本気なんだったらかかかってこいよ、という闘志を見せたというのは有名な話である。

これくらいの覚悟があってこそ、初めて「煽るMC」は成り立つのだと思う。

ただし、ようぺは覚悟はあるが、チャラいところがある。

というのも、すぐに安易に「○○(県名などを叫び)が一番だわっ!」みたいなことを言うからだ。

僕もラシュボで聞いだぞ。

「ラシュボが一番最高だって」。

なのに、別のフェスではそのフェスが一番だという叫んでいたという報告を受けているので、その辺りの貞操がなっていないとの判断。

彼は精神的なチャラさが目立つわけだ。

とはいえ、確かにライブで「最高」を口にするときの言葉が常に「今日一」だったらなんか嫌ではある。

「今日のライブ最高やわ!今日一の最高!」とかだと、逆に最高の安っぽさが目立ってダサい感も否めない。

やはりバンドマンはチャラくてなんぼなのかもしれない。

ちなみに、なんだかんだでバンドは客商売という性質上、ファンにとって耳障りの良い言葉を吐きがちである。

どっかのバンドは「ファンがコンビニでたむろしたりすること」さえも擁護する発言をしてきたが、実際どんなバンドだって、(ファンが悪いとわかっていても)ファンを否定するような言葉はなかなか言えないものである。

だから、そういう度に「俺はみんなのことを信用する」みたいな都合の良い言葉を使うのである。

ちなみに、甲本ヒロトはこんな言葉も述べている。

「僕がロックンロールに抱くものっていうのは、必ずね、その、「世の中はこうなんだ」っていう決まりごとをね、壊してくれるものなんですよ。それは非常に破壊的で攻撃的な、なんかこう悪いイメージじゃなくて、「お前も生きていいんだよ」って言ってくれるんだよな。「お前みたいなヤツでもさ、すっげぇ生きていいんだよ」って許してくれるのがロックンロールなんです」

誰のどの言葉を「信じるのか」が一番大切なのかもしれない、なんてふと思うのである。

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