エルレの対バンがワンオクであることが発表された。

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これに対しては、人の数だけ意見があるように思う。

どうせならあのバンドとの対バンが良かったとか、そもそも俺はワンマンが良かったのに!とか。

対バン相手がワンオクであることに納得のいかない人もいれば、ワンオクであることを超絶喜んでいる人もいれば、ワンオクが対バン相手だとわかった瞬間からエルレのライブに関心を持った人もいるだろうし。

人の数だけ感想はある。それはけっこうなことだ。ただ、そんな中でも、少し気になる意見を見かけた。

やたらとワンオクファンを心配する人たち

あんまり細かくは書かないけれど、ワンオクの対バンが決まった瞬間、ワンオクファンを執拗に気にする人が多い印象を受けた。

バンド自身に文句を言うんならわかるけれど、対バンが決まったら真っ先にそのバンドのファンのことを気にするって、どういう話なんだって話で。

いや、わからなくはないし、言いたいこともわかるよ?

俺だって過去にこんな記事を書いていたし。

けれど、某ユニバ大作戦をみてもわかるように、どんなバンドのファンだって「頭の悪いやつ」は一定数いるし、全盛期のエルレファンだって相当にやばい奴がそれなりにいたし、どんなバンドのファンだって害悪な人がいるなかで、その対バンを嫌悪する理由を「そのバンドのファン」だけに絞るのはなんだかな〜な気持ちになってしまう。

なにより、そういう余計なことでガヤガヤ言われたくなかったからこそ、先行販売を終えたタイミングで対バン相手を発表したのだろうし、(事前に情報が漏れてしまったようだが、それだって第二次先行受付終了後からだったので最低限のレベルでの情報統制はしていたように思う)おそらく先行終了時で9割以上のチケットは捌いていると思われるし。

あと、今回はエルレの大切なライブだからワンオクファンは応募しないでくださいね、って意見がわりと多いけど、理由はどうあれそのライブに行きたかったら普通に応募したらいいんだし、ずっと待っていた人は偉いとか、ファン歴がどうとか特に関係ないと思う。

究極、ワンオク観てそれで帰ろうーって気分になるなら、それはそれで仕方ないじゃんという話で。(まあ、ワンオク観ないでエルレだけを観ようとする「エルレガチファン」の方が多いように感じるが)

だいたい、ワンオクファンはチケット申し込まないでね〜とか言うやつに限って、ワンオクのライブの対バン相手にエルレが選ばれたら、ワンオクファンなんて気を使わずに速攻で申し込むに決まっているし、ワンオクならともかくマイナーバンドがエルレを対バン相手に呼んだら、お前はちゃんとその「マイナーバンド」に敬意を払ってライブを観るのかよって話で。(たぶん、僕はできないです)

結局のところ、自分にとって都合の悪いことが気に食わないだけでしょ、って思ってしまうわけです。(とはいえ、おそらく今回公演は行けなさそうな身としては、エルレメンバーが来年以降も、エルレとしてライブをやりたいと思えるような3公演にしてほしいなーとは切に願うので、燃えるべきところはしっかり燃えて、余計な所では燃えないような、バチバチのなかにも多幸感もある、そんな素敵なライブをしてほしいなーと願う限りではあるけども)

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ワンオクが対バンの意味

ワンオクファンの話はどうでもいいので、そもそもなぜワンオクが対バンに選ばれたのか?ということを考えてみたい。

これに関しては、大きく分けて二つ理由があると思う。

1.ワンオクをカッコイイと思っているから

2012年9月29日(土)発売の『ロッキング・オン・ジャパン11月号』にて実現した細美武士とワンオクTakaは対談。

2012年といえば、ワンオク的に言えば、“残響リファレンス”TOURで年をまたぎ、Start Walking The World” TOUR、The Beginningツアーを実施した年である。

また、ロッキンのGRASS STAGEに初めて立った年でもある。

そんな当時のTakaは、エルレというバンドについて、このように語っている。

「バンドのあり方とか、そういう内面的な部分を全部教えてもらったのが、エルレガーデンというバンドだったんですね。毎回ライヴをする前にエルレガーデンのDVDを観てからライヴをするっていうぐらい、ほんとに尊敬してるバンドで」

この言葉に限らず、Takaは自身を「エルレガーデンの息子」と自称するくらいにエルレのことをリスペクトしており、それは色んなメディアで述べられていることである。

一方の細美は同対談にて、Takaのことをこのように評している。

「もうヴォーカリストとして尊敬してる。はっきり書いといてもらっていいけど、俺が知ってる日本のヴォーカリストの中で一番うまいと思う。ほんとにうまいんだ。俺は衝撃で。久しぶりに身近に、今負けてるなこいつにって言うやつが出てきたもんだから、そっから猛特訓したおかげで最近、歌伸びたんですよ。めちゃくちゃ感謝してんの」

細美はブスに対してきちんとブスって言う男であり、この賞賛がただのマイクパフォーマンスではないことは、細美が好きな人間ならわかると思う。

要は、お互いが純粋にバンドマンとしてリスペクトしていたわけだ。

自分たちがカッコイイと思うバンドを対バン相手として指名する、と考えたらこれほどまっとうな対バン相手の決め方もないよなーという話で。

2.ワンオクがいたからエルレの再結成は実現した

まず、対バン相手がワンオクであることが明かされたことを受けて、Takaはインスタにこのようなコメントを発表した。(画像張るのもちょっとアレなので、皆さん、自身でお探しください)

また、細美は自身のラジオ番組で今回の対バンがワンオクであることについて、短い時間ではあるが、幾つか言葉を述べている。

具体的なことは言明しなかったが、今回、エルレのメンバーが集まってライブができるようになったのは、ワンオクがいたからだということだけは、はっきりと述べた。

曰く、2016年の宮古島ロックフェスティバルの夜にパーティーが行われたのだが、そこが今回のELLEGARDENの活動再開の物語の起点になっており、2年前のあの7月から今日までの2年間、ワンオクの助けを借りながら、色んなハードルをクリアーして今に至っており、ワンオクが手助けしてくれなかったら、もしかしたら今回のELLEGARDENが活動再開ができてたかどうかも正直わからないくらいだった。Takaには本当に感謝している。

そんな旨を述べていた。

具体的なエピソードの数々は、いつぞやと同じように、ロッキンなんかの対談記事で明かされると思うので、今はその時を待ちたいところである。

ただ、ここで言えるのはワンオクがいたからエルレは今回ライブをすることができたということであり、ワンオクはただただエルレに対してリスペクトの言葉を述べるんじゃなくて、エルレのことを本気で思っていたからこそ、色んなことを行動で示し、エルレのために尽力したということである。

世界も回ったりしている、クソ忙しいバンドであるにも関わらず。

口でリスペクトの言葉を述べたり、応援の言葉を述べるのは簡単だ。

けれど、ワンオクは違った。全てを行動で示した。そういう話なのだろう。

ワンオクではなくて彼らと同世代で戦ってきたバンドと対バンしてほしいなんて声がたくさんあがっていたけれど、「エルレ」というバンドのためにここまでしてきたバンドが他にあったかと考えたら、たぶんいなかったと思う。(もちろん、する必要がなかったからしなかったというのはあるにしても)

エルレ不在の10年間、ロックシーン的な意味でも、エルレ復活のための尽力的な意味でも、ちゃんと戦ってきた一番のバンドってワンオクだったんじゃないの?っていう話で。

ワンオクというバンドが好きか嫌いかはともかくとして、ここまで本気でエルレのために行動で示せるバンドが、対バン相手としてふさわしくないわけがない。

あんまり語られていないけれど、ワンオクが今年のサマソニで大阪公演しか出演しないことや、ZOZOのエルレのライブのチケットが4500円に抑えられていることも、全て繋がりのある話のように僕は思うし。

ピュアな男たちの本気の想いが詰まった、妥協なき対バンってことですよ、これは。

最初はワンマンで復活してほしかったなんて言葉もあるけれど、むしろ逆なんだよ。

最初だからこそ、復活に際してもっともお世話になった男との約束を果たさなきゃいけないからこそ、ワンオクを対バンに呼んだわけで。

むしろ、細美武士らしいじゃん。

バンドの実力的にも、バンド同士のバチバチ具合においても、その対バンが実現するまでの物語的な意味でも、歴史的対バンになる気しかしないし、平成のロックシーンに名を残すエグい対バンライブになることは想像に難くない。

いやーほんと観に行ける奴が羨ましいわーっていうのが僕の率直なる今の感想。

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