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yonigeの「さよならプリズナー」の歌詞について書いてみたい。

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作詞:牛丸ありさ

なんにもないなんにもない
なんにもないなんでもない日々です
なんにもないなんにもない
なんにもないなんでもない部屋で
なんにもないなんにもない
なんにもないなんでもない時間に
君がいただけだった

嘘をついて逃げて 恥をかいて泣いて
君を傷つけた なんでもない日だった

さよなら 君と笑っていた日々が愛しい
明日は何か変われているだろうか

なんでもあるなんでもある
なんでもあるなんでもある日々です
なんでもあるなんでもある
なんでもあるなんでもある部屋で
なんでもあるなんでもある
なんでもあるなんでもある時間に
君だけがいなかった

許されなくていい 忘れられてもいい
ただ傷つけたことの償い方がわからないんだ

君がいる君がいる君がいると思ってた日々です
どうせずっと愛されていると思ってたんだ
君がいない君がいない君がいない君がいない日々は
牢屋のがましかもな

嘘をついて逃げて 恥をかいて泣いて
君を傷つけた なんでもない日だった

もう二度と人を好きになれない気がしている
わたしは過去を彷徨う囚人のよう
さよなら 次に会うときは他人でいようよ
それがわたしにできる最後のこと

以上である。

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yonigeは実体験のエピソードをベースに歌詞を書くタイプのバンドなので、この歌詞も実体験に基づかれて歌詞を書いてるのかなーなんて思ったりする。

この歌の一人称は「わたし」なので、おそらく主人公はボーカルがそのままモデルになっており、女性目線からの歌詞、という構造になっている。

そして、この歌をすごく端的にまとめてしまうと、わたしは君がいることが当たり前になってしまい、ふとしたタイミングで君を傷つけてしまい、それがきっかけで別れてしまい、そのことをすごく後悔している、という話である。

一体何をして君を傷つけたてしまったのか、なぜ君がわたしに愛想を尽かしてしまったのか、については一切触れられていないけれど、「次会ったときは他人のふりでいること」しか自分にはできないというのだから、わりとディープな別れ方をしたことだけは想像される。

この歌詞で描かれるのは、着飾った女の子像ではなく、等身大で生身な女の子像であるように思う。

これがyonigeの歌詞の最大のポイントだ。

ガールズバンドはタイプが大きく別れてふたつある。

ひとつは明らかに男子ウケを狙っていくタイプであり、もうひとつは男子は切り捨ててでも同世代の女子の共感を優先していくタイプである。

yonigeは後者であり、余計な男子媚びは一切排除として歌詞が書かれている。

というか、誰かに媚びるとかそんな計算一切なくて、感じたことや思ったことを剥き出しにして歌詞として紡いでいく、というような印象を受ける。

ただし、冒頭の同じ言葉を連呼するフレーズ使いはクリープハイプの尾崎世界観がちらりと頭に浮かんでくるし、とりあえず等身大の言葉を使って若者にセンセーションなるな感情問いかけ型な歌詞に仕立て上げるのはマイヘア的策略のようにみえる。

影響を受けているのかは知らないし、仮に受けていたとして悪いことではないのだけれども、なんだかすこし「箱庭」な印象を受けるわけだ。

歌詞も内向的であれ、音楽全体としても「外向き」ではない印象を感じるわけである。

(もちろん、これはただの主観ではあるが)

あと気になるのは、君がいない場所=牢獄という例えと、それに呼応させる形で、わたし=過去を彷徨う囚人という比喩の使い方。

正直、言いたかっただけでしょー感が否めず、んん〜って感じがしないでもない。

まあ、タイトルの「プリズナー」がまさしく囚人って意味になるんだけど、それでみても、この主人公はプリズナーであることに「さよなら」できているかといえばそんなことは全然なさそうだし、であれば、それは「さよならプリズナー」ではなく、「まだまだプリズナー」辺りが妥当ではないか、という気がしなくもない。

なーんて冷たい言い方もしたけど、音と合わせて聴くと不思議なもので歌詞がどんどん刺さってくるのだ。

音源だけでなく、ライブでみればもっと刺さるんだろうなあーという気がする。

ところで、この主人公は過去に未だに囚われているというわけで、当然ながらこの男性にまだ未練たらたらなわけである。

なぜ、この主人公はヨリを戻すという選択肢はもうできないのだろうか。

元カレに会ったとしても、他人のフリをすることしかできない理由とは何なのかが気になって仕方がない。

一体、この主人公、何をしでかしたというのか。

まあ、恋愛ってそういうものじゃん!と言われたらそれまでなのだが、やっぱりそこが一番気になってしまうのだが、この歌から直接それが語られることはないのである。

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