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Perfumeの新曲「TOKYO GIRL」の歌詞について書いてみたい。

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この歌はドラマ東京タラレバ娘の主題歌でもあるが、どんなメッセージが込められているのだろうか。

作詞:中田ヤスタカ(CAPSULE)
作曲:中田ヤスタカ(CAPSULE)

太陽が差し込む街で目を覚ます
情報をかき分ける熱帯魚
平凡を許してくれない水槽で
どんな風に気持ちよく泳げたら

太陽が差し込む街ということは、高層ビルが立ち並ぶ都会には住んでいないということだろうか。

本当にビルだらけの街に住んでいたら太陽の光を浴びることすらこんなになっていくわけで。

けれど、田舎に住んでいるわけでもないということは、「情報をかき分ける」というフレーズで明らかになる。

まあ、タイトルにTOKYOが入ってるんだから舞台は東京に決まってるわけだが、この田舎とも都会とも言えない場所で住んでる自分という存在というのは、わりとミソだと思う。

また、次に出てくる「熱帯魚」というのは当然ながらた喩えなわけだが、これはTOKYO GIRLである自分たちのことを指した比喩なのであろう。

意味としては、中身は平凡なのに化粧をしたり洒落た服をきて見た目だけは着飾ったような存在だけど、中身は見た目に伴っていない、みたいな感じだろうか。

次に出てくる「水槽」もそれとリンクしてくるわけだけど、要は会社なり組織なりに飼われているような存在であること、そしてその会社という入れ物がないと自分は生きていけない存在であるなどが暗に意味されているように思う。

平凡を許してくれないというけれど、平凡ってそもそもなんだろうか。

熱帯魚のように小綺麗でいることは、平凡ではないことわかる。

むしろ個性派でいられるならラッキーじゃんと思う人もいるかもしれないが、平凡ではないことと気持ち良く泳ぐことは相入れないことのようなので、平凡ではないこと=自由、というわけではないことはわかる。

おそらく、蔓延する都会の価値観をモノサシにして生きるしかない閉塞感がこのフレーズには詰まっているのだろう。

あるいみ、このドラマの主人公が脚本家だからこそ成り立つフレーズなのかもしれない。

脚本家であれば、平凡であることは許されないわけで。

そうなると、気持ち良く泳ぐということは、簡単に言えばプレッシャーもなくもっと自由に快適に生きれたらいいのに、ということでもあるし、歳を重ねるごとに若いときには能天気に生きてこれたけど、それもできなくなってしまうことを意味しているようにもみえる。

Lightning Lightning 照らして
Singing 今日も着飾って
ハッピー Feeling good 見渡して
めいっぱいに手をのばして

Lightningは照らすこと、という意味になる。
Singingは歌うこと、という意味になる。
Feeling good は良い気分、という意味になる。

「今日も」着飾るということは、毎日着飾るというわけだ。

照らすというのは何を照らすというのだろうか。

先が暗い自分の未来だろうか。

どっちに進めばいいかわからないから、足元を照らしてほしいという意味なのだろうか。

でも、良い気分で手を伸ばせば幸せをきっと掴めると感じているこのフレーズは、なぜだか少し哀愁を感じる。

ドラマのせいだろうか。

踊れ Boom Boom TOKYO GIRL
色とりどりの恋
Let us be going going BOY
Kawaiiと駆ける未来
踊れ Boom Boom TOKYO GIRL
廻る街 メリーゴーランド
彩りのサラウンド 奏でるわ
ここにいるあなたへ

夢見るTOKYO GIRL

この辺りはドラマであったり原作の物語とリンクするようなフレーズである。

ただし、可愛いがアルファベット表記に変わるのは、歳をとれば可愛いの性質が変わり、少なくとも10代や20代前半のときに目指していた可愛さは遠のき、それを手にすることはもうできないことを意味するわけである。

メリーゴーランドというのは一見すると華やかだが、終わりがなくループしてしまう一種の地獄のようなものを意味しているように感じる。

青春は終わるのに、終わらない独り身の中で、同志とともに傷を舐め合う日々はメリーゴーランドのようなものなのかもしれない。

でも、そんなメリーゴーランドの日々であなたを見つけ、あなたに対してメロディーを奏でるというのもこのドラマの一つのテーマ。

華やかさと希望を歌いつつ、でもどこかにシニカルさが宿っているように感じる、不思議な感覚である。

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2番の歌詞をみてみよう。

たくさんのモノが行き交う街で
何気なく見てる風景に
なにかもの足りない特別な
未来を指差して求めている

特別なものとはいうのは、生涯のパートナーのことかもしれないし、スリリングな恋愛のことなのかもしれない。

欲しいものはお店には売っておらず、けれど未来に行けば、それはそこにあるはずだと信じるような感じ。

だから、独り身の人はずっと独り身になってしまうのかもしれないし、変なプライドだけが肥大化してしまうのだ。

Lightning Lightning 照らして
Singing 今日も着飾って
ハッピー Feeling good 見渡して
めいっぱいに手をのばして

1番とまったく同じ歌詞である。

けれど、このフレーズもループするだけで、その結果が歌われることはない。

アラサーになって、焦りは感じるが、生活を見直すことも具体的なアクションを起こすこともなく、生きてまたメリーゴーランドのような日々を生きる彼女たちを案じるかのように。

驚くことにサビも全く同じフレーズである。

Boom Boom TOKYO GIRL
色とりどりの恋
Let us be going going BOY
Kawaiiと駆ける未来

踊れ Boom Boom TOKYO GIRL
廻る街メリーゴーランド
彩りのサラウンド 奏でるわ
ここにいるあなたへ

ポイントとなるのは「あなた」とは誰だ?ということだろう。

主人公はGIRLなのだから、あなたは男の人であり、恋心を抱いている相手とイメージするのが普通であると思われる。

けれど、この歌は閉塞とループについては述べられるが、新しい誰かと出会う予感については一切述べられてはいない。

なのに、あなたは「ここにいる」と言っている。

願望のみが反映されて、実態が伴い感覚を持ってしまうのは、おそらく歌詞に対する捉え方があまりに悲観的すぎるからではあるのだけど、なぜかここに変な切なさを覚えてしまうのである。

だって、この歌、まったく「成長」や「変化」について歌われていないから。

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