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2016年4月。

長い沈黙を破って銀杏BOYZがついにニューシングルをリリースする。

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2015年の4月、やっと歌の神様から歌っていいよと許しが出て、歌詞あげたというこの唄。

一度はバンドメンバー全員が抜けて、もう終わりかと思われた銀杏が再びバンドメンバーを集め、ライブのステージに立って歌を歌う。

しかも新譜を提げて。

人間諦めなければなんだってできるんだなーって。

そんな芯の強い峯田の思いが凝縮された「生きたい」の歌詞をみてみよう。

あなたに あなたに
伝えたいことがあります。
あなたに あなたに
ひとつふたつ
伝えたいことがあります。

あなたには あなたには
愛する人はいますか。
いつも隣にあるものですか。
遠くはなれておもううひとですか。

フォークソングのような語りかけの口調で綴れる歌詞。

実際にMVではフォークギターを担ぎながらこのフレーズを歌う。

で、ここでいう愛する人とは、恋人とか家族とはまたちょっと違うのだろう。

だから、最初のフレーズで、聴き手に尋ねるのは、愛する人との「距離」の話なのである。

愛する人は近くの人なのか遠くの人なのかを尋ねるのである。

愛して 愛されて
あたたかな陽だまりの陰に
それでも満たされない心が 行き場なく
黒い油になってしみていきます。
罪のようなものを感じるのです。
僕は罪のようなものを感じるのです。
何もしていないと言い聞かせても。
誰も悪くないと 目を閉じようとも<。/blockquote>
愛とは憎しみと表裏一体とはよく言ったもので、それに通ずる価値がここで明示される。

それにしても、「罪」ではなく、「罪のようなもの」と言い方が妙に引っかかる。

元的、この唄峯田自身が罪を告発することで、それでもなお「生きたい」という思いを吐露させているわけだが、罪のようなものを黒い油と例えることで、そのドロドロさがどれくらいなのかを伝えるわけである。

僕は地震に怯えています。
放射能がとてもこわいです。
なによりもっとおそろしいものは
言葉足らずですが 自分のなかの罪にあるのです。

僕は僕を罰しなければと。
僕は僕を罰しなければと。
「おまえは間違っている」。
「おまえは間違っている」と。

地震や放射能というセンセーションなるな単語を具体例として明示しながら、ここで自分にははっきり罪があると告発する。

しかし、ここまで歌詞をみていくと、何が言いたいのかわかりそうでわからないモヤモヤが続くのではなかろうか。

おそらくは曲を書いた峯田自身もそうで、ここではまだ迷いがあるのだと思う。

だから僕は歌うんです。
だから僕は歌うんです。
だから僕は歌うんです。
だから僕は歌うんです。
消えたいと願うように。消えまいとすがるように。
生きているだけで
輝いてみたいよ。

真っ黒いのがつめたいよ。
真っ黒いのがつめたいよ。
真っ黒いのが。
愛するもののために。愛するがゆえに。
そうやって生まれた罪に
こうやって歌うんです。

結局のところ、人は良い行いばかりをできるわけではなく、時に過ちを犯したりする。

心の奥底では輝いて生きていきたいのに、自分の心にいる真っ黒がそれを邪魔しようとする。

それでも、それでも、なお生きたいと思うのである。

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ここから具体的な「罪」の告発がはじまる。

新宿のラブホテルで
女を買いました。
白いパーカーいちまいの女に
二万五千円をやりました。

わたしには家がないの。
だから毎日のように 誰かと寝てるの。
笑いながら話す女の目には
黒い玉がひとつ ありました。

薄暗い部屋のなかで
何度もまぐわいました。
たるんだ腹の上にへばりついて
やりきれないのを やりました。

濁った夜中の 天井に
女は小さく言ったんです。
わたしはいつか 幸せになれるかな。
子どもの名前は ひかりにしたいな。

女を買って寝てしまったエピソードをここに登場させる。

黒いはずの人は、輝きを求める言葉を述べるのだ。

光と闇、明かりと暗闇、黒いものとそうでないものをコントラストに対比させることで、本当にそこで黒いものは何かをはっきりと浮き彫りにさせるのだ。

幸せになりたいよ。
幸せになりたいよ。
幸せになりたいよ。
幸せになりたいよ。
新宿の街みたいに わたしキレイになんかなれないけど。
生きているだけで
輝いてみたいよ。

真っ黒いのがつめたいの。
真っ黒いのがつめたいの。
真っ黒いのが。
なくしたもののために。なくしちゃったために。
そうやって生まれた罪を
こうやって抱きしめるんです。

あなたには あなたには
愛するひとはいますか。
いつも隣りにあるものですか。
遠くはなれて おもうひとですか。

白線の内側まで下がって。
白線の内側まで下がって。
約束の時間を とうに過ぎて。
僕を待っているあのひとのことを おもっています。

たくさんのひとの背中にまざって。
電車に揺られながら。
正直さは手すりに寄りかかって。
僕を待っているあのひとのことを おもっています。

車窓からは家々の灯りが
オレンジ色にぼやけて。
今にも泣きだしてしまいそうな
この湿度を どうか離さないで。

たくさんのひとの背中にまざって。
電車に揺られながら。
改札の向こうから 手をふる
僕を待っているあのひとのことを おもっています。

生きたくってさ。
生きたくってさ。
生きたくってさ。
生きたくってさ。
醜いものだろうと。見えにくいだろうと。
生きているだけで
輝いてみせるよ。

生きたくってさ。
生きたくってさ。
生きたくってさ。
愛するもののために。愛するがゆえに。
そうやって生まれた罪に
こうやって歌うんです。

生きたくってさ。
生きたくってさ。
生きたくってさ。
なくしたもののために。なくしちゃったために。
そうやって生まれた罪を
こうやって抱きしめるんです。

生きるということが罪なのだとしても、自分が醜いもので輝くなんて夢のまた夢なのだとしても、生きていきたいって願うから、せめて罪を抱きしめようよ。

抗いようないんだから。

受け入れた時、はじめて別の光が差し込むのかもしれない。

暗い歌だし、救いのある言葉なんてないのに、そこには確かな力があるのである。

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