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椎名林檎の新曲「ジユーダム」。

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この歌はNHKの番組「ガッテン」の主題歌である。

また、椎名林檎はオリンピックの閉会式の総合監督を務めたことでも記憶に新しい。

日本にだって素晴らしい音楽がたくさんあるということを世界に知らしめるべく、彼女が「本気」を出して制作に没頭するなかで発表された思しき今作。

今回は事変のメンバーも集結して作られたということで、そういう意味でも胸熱な楽曲なのだが、一体歌詞にどんな意味を込めているのかみてみよう。

まあ、ガッテンの書き下ろしなので、ガッテンというワードもたくさん出てくるんだけども。

作詞:椎名林檎
作曲:椎名林檎

おはよう
下ろしたての時をどうしよっか
一切合切全部からっきし見て
わーい 遊ぼう思い切り
寝て食べて飲んで
楽しい美味しいトンチ

冒頭のおはようは誰からに誰に挨拶された言葉なのだろうか。

次のフレーズでも「どうしよっか」と尋ねているということは、やはり誰かから誰かに尋ねた言葉ということになる。

このフレーズでは、ひとつひとつが「何」を指しているのか見通し辛いゆえ、このフレーズはこういうことを意味しているとか言明にするのが難しいところ。

ただし、「トンチ」という言葉は歌詞の最後まで登場する言葉なので、これは抑えておいてほしい。

ひとまず次の歌詞をみてみよう。

太く長く往こう
人生は生きてりゃ色々あるけれど

太く生きるとは、細かいことは気にせず図太く生きて行こうみたいなニュアンスだろう。

長く生きるとは、長生きしようみたいなニュアンスだろう。

もちろん、生きていれば嫌なことや辛いこともあるから、だからって絶望なんかしないで、前見て生きていればきっと良いことやってくるよ、的な感じ。

努力したからといって夢が叶うかはわからないけれど、努力すら放棄したら夢なんて叶うはずがないわけで。

前に向かって進むというイメージは幸福を手にするうえでもっとも大切なイメージなのである。

次の歌詞をみてみよう。

幸せにならなきゃ
落ち込んだら時間は
みんな順番に倣おう

この辺の正しい歌詞はちゃんと把握していないので、部分的に間違いがあるかもしれない(申し訳ありません)

まあ、それは一度無視して歌詞に向き合ってみれば、このフレーズで言っていることは、幸せになるためには落ち込む必要があるけれど、長い時間は落ち込まず、また目を見て次のチャレンジをするべきだということである。

そういう「順番」を大切にして生きて行こうよ、というわけだ。

楽して得しよう
人生は生きてりゃ色々あるけれど

ここの「楽」とは決して努力しないということとイコールではないだろう。

椎名林檎ほどの才能ある人でさえも、努力しなければ音楽でメシを食っていけないことは嫌でもわかってるはずで。

ただし、努力をする過程で味わう「苦しみ」はそこまで吟味する必要はなく、常にチャレンジしていけばいいということもまた彼女は知っている。

そういう意味で精神的には「楽」でいればいいとここで指摘しているのである。

次のフレーズをみてみよう。

正直にならなきゃ
そう最後には屹度一つしか選べない

選ぶ道はひとつ、人生は一回きりなのだから、自分の気持ちにはある程度正直になる必要があることをこのフレーズで伝えている。

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視点力点作用点ガッテン
嗚呼 お金よりもトンチよ

この歌はNHKの「ガッテン」(昔は「ためしてガッテン」という番組名だった)という番組の書き下ろしのテーマソングである。

この番組は毎回、身近な生活の話題の一つのテーマを、最新の科学を駆使・実践していくことで今までの常識を覆し、新しい常識を発見していく、という情報番組である。

新しい発見はお金のことばかり考えている人にはできない。

トンチを考えるときのような、違ったものの見方によって「新しい発見」はなされるのだ。

違う視点、違う力点、そして、違う作用点によって。

ガッテンの番組のことを歌うようひ、人生のことをも歌いあげてしまう椎名林檎の言葉のセンスが光るフレーズである。

敵か味方か
勝ちか負けかを
決めた瞬間
急に世界が
嗚呼 暗く狭まっていくの見てたでしょ
さあ 帰ろう自由へと

価値観に凝り固まり、資本主義に毒された人間になってしまえば、視野狭窄になって世界の見え方が狭くなってしまい、新しい発見などできなくなってしまう。

ガッテンのような考え方は、資本主義や常識らはみ出すものだが、それこそが「自由」だというわけだ。

ガッテンの番組から社会のことまで射程をもって歌詞にしてしまうのが椎名林檎の凄さである。

ありがとう
果てしのない此の世に宙ぶらりん
酸いも甘いも全部知り尽くしたい

この番組のおかげで自分の知らない世界が知れるから「ありがとう」と言っているのかもしれない。

自分の生きている世界において、自分の専門分野以外は知らないことだらけで、それはまるで宙ぶらりん。

でも、知らないからこそ「知りたい」という欲求
生まれ、番組を通してあれも知りたいこれも知りたいと思うわけだ。

要は椎名林檎は「ガッテン」という番組が大好きなのだろう。

嗚呼一層 愛し愛されて食べて飲んで

気持ちいい美味しいトンチ
生きてりゃもう御の字

ただ、「ガッテン」で登場する新しい発見の数々を「トンチ」と言い切ってしまう辺りが椎名林檎らしい。

結局、何かを知ったとしても、自分の行う生活が変わることはなく、愛し愛されたり、食べたり飲んだりの繰り返しが続くだけ。

こうして、テレビみて何かを知った気になるというそんな平和な日々を送れていることがそもそも何よりもかけがえのないことで、それを「生きてるだけで御の字」と表現しているのかもしれない。

ガッテンという番組をひとつの比喩にすり替え、社会であったり人生であったりを語ってしまうのが椎名林檎の凄いところ。

もちろん、言葉のセンスが光りすぎているのは言うまでもないことで。

こんな拙い言葉で解釈というのは差し支えありまくりなんだけど、とりあえず今搾れる言葉はこれだけなので、許してくださいな。

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