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ゲスの極み乙女。の「シアワセ林檎」の歌詞について書いてみたい。

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作詞:川谷絵音
作曲:川谷絵音

プラスのビートで歌うこと
それ以外にないってこと知ってる
意味の無い嘘取り繕って
マイナスになることも知ってる
結果論で世は論じてる
斜め感を出して舌を出してる
そんなつもりはない
そんなつもりはない
舌は出してるかもしれないけど

パーパーパーパー

あのね
気づいたらさ
どうでもいいことが幸せに感じる
でもそんなもんでしょう
あのね
いつも迫る僕の私のひっきりなしのブルーも
気づいたらさ
真っ赤に変わってくよ

川谷絵音がこの歌を作っていたとき、おそらく見えない人たちから猛烈なバッシングを浴びせられていたんだろうと思うし、マスゴミには常に追い回されていたんだろうなあと思う。

結果的にこの後、ゲスは活動休止になりわこの曲が収録されていたアルバムはリリースが延期されるハメになるわけだが、仮に延期されていなかったとしても、あんな際どいタイミングでありながら、ここまで挑戦的な言葉で歌詞を紡いでしまう絵音が凄い。

「意味のない嘘取り繕ってマイナスになることを知っている」としても、普通は火に油を注ぐような歌を歌うのはやめて、一旦は、当たり障りのないしょーもない歌詞を書いたりするものである。

なのに絵音はこの歌で、明らかに「自分のことなんて本当は関心がないのに、ひどい言葉を投げ続ける愚民」にも「ネガティブなワードを集めて人様の人生を面白おかしく報道するマスゴミ」にも、挑戦的な言葉を述べることで、暗に非難しているようにみえる。

自分は確かに「舌を出してる」かもしれないけれど、ひとつの結果論だけで、人の人生を潰してしまう人に対し、明らかなる反骨の姿勢をみせているわけだ。

Bメロでは、「パー」しか言わないわけだが、この「パー」は、安全地点から人をただただ攻撃しているお前らが「パー」なんだぞ、とバカにしているようにとみえなくない。

でも、この歌は世に溢れる様々なネガティブに対してただ諦念するのではなく、そこから一歩踏み出して、ささやかな希望を見つけ、それを歌っているように見える。

サビの歌詞を読めば、それを感じる。

どうでもいいようなことが幸せであり、その幸せがブルーな気持ちを真っ赤に変えていくわけだ。

人の幸せってそんなもんだし、人がとんでもなくバッシングを浴びてるなか、俺は人の不幸で幸せを感じるんじゃなく、そんなことは無視して自分の幸せを掴んでいくよ、という絵音らしい気概が見える気がする。

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2番の歌詞である。

世界平和のためでもそうじゃなくても
悲しさの先に生まれる幸せを肴に
話でもしてみませんか?
きっと楽しいからさ

パーパーパーパー

あのね
気づいたらさ
どうでもいいことが幸せに感じる

でもそんなもんでしょう
あのね
いつも迫る僕の私のひっきりなしのブルーも
気づいたらさ
真っ赤に変わってくよ

人の不幸を肴に話をするんじゃなくて、悲しみの先にある幸せを肴にして話をしようと提案する絵音の姿勢。

通底するのは、マスゴミや人の不幸を肴にする人たちに対する冷淡な眼差しと、自分はそんな価値観に塗りつぶされないようにして、ブルーを「真っ赤」に染まっていくという決意である。

サビは一番と言葉を変えていないということは、やはりこの部分がこの歌の本質的なメッセージであるということである。

Cメロをみてみよう。

あの日あの時忘れた言葉は
I love you
ため息すら美しく感じたい
I love you
幸せだって言い切れなくても
I love you
何気ないくらいがちょうどいい
I love you

でも僕が本当に言いたい言葉は
I love you
救いのある言葉で抱きしめたい
I love you
あの日あの時言えなかったのは
I love you
林檎みたいに赤くなっても言いたかった

あのね
気づいたらさ
どうでもいいことが幸せに感じる
でもそんなもんでしょう
あのね
いつも迫る僕の私のひっきりなしのブルーも
気づいたらさ 真っ赤に変わってくよ

I love youが7回も出てくる。

間違ったタイミングで、間違った人に「I love you」を伝えたから、人生がどえらいことになった絵音はそれでも「I love you」を言いたいというのだから、大した肝っ玉である。

この歌は通底して、絵音の経験をベースにしたような歌詞になっているわけだが、そうなると気になるのが、ここの「you」に誰を代入するのか?ということだと思う。

とはいえ、ここを掘り下げたらただのワイドショーみたいな記事になるわけだが、逆に言えばそんな仕掛けを作ることすらも、マスゴミに対するひとつの挑戦であるように見える。

思えば、スキャンダルに晒されても、歌のメッセージは「今、伝えるべきこと」を優先して絵音は歌を作ってきた。

某インディゴの恋愛曲についてワイドショーで語ったことがまさしくであるが、絵音のスキャンダルに晒されたとしても、周りなんて知らねえよと言わんばかりに、好きなことを歌詞にしてきたわけだ。

予防線を張ったり、当たり障りのない歌詞を書くのは無意味だと言わんばかりに。

媚びない姿勢で言葉を紡ぐという意味で、絵音はもっとも「ロック」というものを形にした歌詞を書く人間なのかもしれない。

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