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マキシマム ザ ホルモンが「拝啓VAP殿」のMVを公開した。*この記事はいわゆる「ネタバレ」を含みます。

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突然の活動休止の発表直後の、突然なる約5年半ぶりの新曲、しかもその新曲はホルモンの代名詞であるヘドバン、デス声を封印ということで、巷では相当話題になった今作。

おまけに<惑星亮>という謎の星の言語で歌われた今作は、歌詞でも大きな注目を集めることになる。

そんな「拝啓VAP殿」について、テキトーに色々と書いていきたいと思う。

「愛とリスペクトが詰まった音楽」

ヘドバンとデス声封印という言葉通り、亮君ボイスとナヲの歌声が炸裂する楽曲になっている。

いつものホルモンとは違ったジャンル、テイストの楽曲となっており、一言で評するならば、古き良きパワーポップな仕上がりになっている。

いや、ほんと亮君が色んな音楽を嗜み、影響を受けてきたことがよくわかる楽曲になっているし、亮君が良いリスナーだからこそ、唯一無二の音楽センスを磨くことができんだなーということがよくわかる作品。

タイトルの「拝啓VAP殿」にある「VAP」は、ホルモンが初めて契約したメジャーレーベルのことであり、長らくホルモンと苦楽を共にしたレーベルである。

作品を見てもらったらわかるが、ホルモンはこのMVを通して、VAPからワーナーに移籍をすること、次のシングルはワーナーからリリースされることが告白される。

つまり、このシングルはVAPに対するホルモンなりの感謝とケジメを表明した歌であると言えるわけだ。

MVに載っけられてる字幕は、完全なる嘘字幕であるが、ここに書かれている歌詞を読めば、ホルモンのVAPに対する感謝の言葉が伝わる構成になっている。

ところで、タイトルの頭には「拝啓」、末尾には「殿」と付けられているのは、なぜだろうか?

VAPに対する敬意の表明とも捉えることができるが、これはSex Pistolsの「拝啓EMI殿」という楽曲を元ネタにしている。

まあ、Sex Pistolsのこの歌は、完全に所属していたレコード会社を皮肉りまくるディス歌なので、今回のホルモンの楽曲とはテイストが全然違うのだが、ポイントなのは、タイトルからもわかる通り、過去のロック作品の引用やオマージュが、今作にはたくさん垣間見られるということである。

ダイスケはんがラストの大サビ前で「1.2.3.4」というカウントをうつのは、Ramonesというパンクロックの元祖のようなバンドをリスペクトした演出であり、Ramonesみたいな古典パンクが好きな人にとっては、あれだけでニヤリとしてしまう演出だったりする。

亮君がこのMVにおいて、わざわざRamonesの後継者と言っても過言ではないThe Queersというバンドのシャツを着ているのもその現れである。

サビでパパパと発するコーラスを展開したり、ラストのサビに向かう間にはNaNaNaを連呼するコーラスをするのも、この時代のポップパンクにハマっていた人ならニヤリとしてしまうオマージュのひとつなのである。

もちろん、部分的なところだけではなく、音の組み立て方にも、古き良きポップパンクに対するリスペクトが垣間見える。

例えば、ハイスタに影響されたいわゆる「メロコア」の場合、リズムの打ち方としては、スネアをすごく細かく叩く、ツービート的な展開をすることが多い。

けれど、このホルモンのこの歌はラモーンズパンクの基本であるエイトビートをベースにしている。

ただし、単純なラモーンズパンクな展開にはしないで、時よりシャッフルビートを織り交ぜることで、クラシカルなんだけど、ワクワクする曲運びになっていて、この辺りのリズムセンスはホルモンならではだなーと感じたりする。

そんな風にして、過去のロック作品のリスペクトを表明しまくっているのに、なぜかラストはLINDBERGの「BELIEVE IN LOVE」のイントロで締めちゃう辺りも、ホルモンならではのセンスだなーと脱帽してしまう。

この辺りの、リスペクトとユーモアのバランスも、ある種、VAPに対しての敬意を表明しているのかなーなんて感じたりもする。

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歌詞について

この歌、どうあがいても最初に発している単語は「スペルマ」である。

この後には「Daughter」なんて単語も聴こえてくるし、実はこの歌、過去曲、それこそVAP時代の楽曲と縁にあるワードが散りばめられた歌になっているんじゃないかと勝手に思っているんだけど、どうだろう。(細かくは見ないけれど)

ナヲの登場シーンは、なんまかF様を想起させるような感じだったし。

そういうのも含めて、この歌は「決別」の歌なのかなーと勝手に思っていたりする。まあ、この辺は知らんけども。

いい歌である。けれど……

でもね、思ったんです。

やっぱり足りねえなーと。

こんなのマキシマム ザ ホルモンじゃない。こんなの、マキシマムな成分も、ホルモンの成分も足りてない。

言わば、ただのザであるぞ、と。

そんなことを改めて、思ったんですよ。

だってさ、どっかのYOSHIKIみたいになってしまった、キャーキャーうるせえボーカルの声が入ってなかったらさ、ただの「普通の良い歌」になっちゃうよなーって思ったんですよ。

だいすけはんの存在って、やっぱりとても大きいんだなーって。

もちろん、今回の歌、すごく良い歌だなーとは思う。

こんなにもワクワクする古き良きパワーポップを奏でられるのは、ホルモンしかいないなーと思う。

メロコアなんかのジャンルで、才能ある20代がどんどん出てきているけれど、ホルモンのビート感と亮君のメロのセンスは、唯一無二だなーと改めて思うのだ(もちろん、ユーモアも)

けれど。

5年以上待って出てきたのが「これ」だけなのだとしたら、やっぱり、は????って気持ちが強くなる。

5年半、練りに練りながら曲を作った結果がコレなのだとしたら、やっぱり、は????って気持ちが強くなる。

足りない!!!!ホルモンに求めてるのは、やっぱりこれじゃない!!!

そんな気持ちが強くなる曲でもあったわけだ。

まあ、この歌は、次にリリースさせる曲の一つですらない可能性もあるし、マキシマム的シングルが発刊される頃には、とんでもないことをホルモンがしでかしている可能性は否定できないわけだけども。

だから、次はきっとくるはずの「11月頃」なのだ。

その時に、また開いた口が塞がらなくなる何かが起きるのかなーなんて、そんなことを期待しちゃうわけである。

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