LINEで送る
Pocket

たまーにこんなことを言う人がいる。

スポンサーリンク

フェスが増えてるからライブハウスに来る人が減っている、と。

数字としてそうなのかもしれないし、各ライブハウスの実感としてはそうなのかもしれない。

けれど、と僕は思う。

本当にその認識、合っているのか、と。

少なくとも個人的な所感としては、その見通しは間違っている気がするのだ。

日本全国単位でみるのと、地域ごとでみるのとはまた違う話だとは思うので、一概に俯瞰した物言いをするのは難しいけれど、一部のバンドを除けば、フェスで客をパンパンに入れるバンドは、ワンマンのライブだって大体ソールドさせている。

むしろ人気バンドにおけるチケット難民の増加は顕著になっているし、だからこそ高額転売が問題になっているわけだ。

このことから言えるのは、ライブハウスのチケットが売れにくくなっているバンドは、そもそもフェスでもそんなに人気なバンドではない可能性が高いわけだ。

要は、フェスの数が増えることで、お客というパイの取り合いに成功したバンドと失敗したバンドがはっきりしたということ。

それがワンマンの集客、ライブハウスにおける集客でも如実に現れているということだ。

さらに、ワンマンで人気のバンドは各フェスでも客寄せパンダとして必須の存在になるわけで、色んなフェスに参加する人でも「浅く広く
」というよりは、「同じバンドを何度でも」な参戦しているに移行していくわけである。

これがより勝ったバンドと負けたバンドの差をより明確にさせることになるのだ。

もちろん、フェスに行くけどライブハウスには足を運ばない人だっているとは思う。

けど、その人たちは、フェスだけに満足しているからライブハウスには足を運ばないのかと言えば、それは違うと思う(もちろん、そういう人もそれなりにいるとは思うが)

例えば、下記のような想定が可能である。

スポンサーリンク

1.ワンマンライブに行きたいけど、行きたいバンドのライブが平日のみであるため、フェスでしかそのバンドを観ることができない。

2.ワンマンライブに行きたいが、結婚したり子育てに勤しんでいるため、年に一回フェスに行くくらいが現実的に関の山。そんなにお金も時間もない。

3.昔の曲は好きだけど、今の曲は好きではない。だから、アルバムツアーはあまり行く気がしない。フェスのセトリで満足

おじさんバンドほど集客を下げている状態をみると、ライブハウスのあり方が今のサラリーマンの存在を度外視したような制度設計であるが故、ライブハウスに行きたくても行けない人をたくさん生み出していることは間違いないと思うのだ。

極端な話だが、子連れの人がライブハウスに行きやすくするため、ライブ中は子供を預かってくれるとかのサービスを設けたら、子連れでライブハウスに通う人の数は増えるかもしれない。

もちろん、ライブハウスはアンダーグラウンドなものであり、子連れの親子なんかがくる場所でないという意見もあるだろうが、そういうふうに、ある世代を完全に切り捨てるような形でライブハウスを運用するのであれば、子供の数がどんどん減っていく未来において、ライブハウスに通う人間が減るのは当たり前の話である。

変革する覚悟がないなら、ライブハウスが縮小するのは仕方ない話である。

問題なのは、フェスが増えているからライブハウスに通う人間が減っているのだ、という問題意識だけに留めている実態だと思う。

トンチンカンな物言いである、とまでは言わないにしても、そこだけにしか問題意識を持っていないことが問題であるように感じる。(そういう意味では、フェスは家族連れやサラリーマンにも優しい制度設計ができているからこそ、集客を伸ばしている背景もあるのかもしれない)

要は、問題の設定の仕方を誤り続けているのではないかという話であり、もし集客が減っているなかでどうすればいいかなーという問題設定をするつもりならば、問題の内実をしっかり見極め、そこにコミットする解決策を考える必要があるよなーと思ったりするわけだ。

まあ、子供の数の減少とともに、ライブハウスという文化も縮小させていく未来を選ぶならば、それもまた一興だとは思うけども。

スポンサーリンク

LINEで送る
Pocket